先手が33角を嫌った場合は44歩捨て

先手が42銀引きを嫌って95歩をすぐに取らない場合は先に44歩と捨てる。すると今度は33角が打てない。
先手：53手め44歩
後手：52手め95歩+56手め75歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲１六歩 ▽１四歩 ▲４六歩 ▽７二銀 ▲４七銀 ▽６四歩
▲６八玉 ▽６三銀 ▲５八金 ▽４二玉 ▲５六銀 ▽５二金
▲６六歩 ▽７四歩 ▲７七銀 ▽５四銀 ▲７九玉 ▽３一玉
▲３六歩 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽４四歩 ▲３七桂 ▽４三金右
▲８八玉 ▽７三桂 ▲４八飛 ▽２二玉 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽６五歩 ▲７三角 ▽８一飛 ▲４四歩 ▽同　銀
▲４五歩 ▽３三銀 ▲６五歩 ▽９五歩 ▲４四歩 ▽同　銀
▲９五歩 ▽７五歩 ▲４六角成 ▽８二角 ▲６四歩 ▽６一飛
▲中断

先手：53手め44歩
後手：52手め95歩+56手め35歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲１六歩 ▽１四歩 ▲４六歩 ▽７二銀 ▲４七銀 ▽６四歩
▲６八玉 ▽６三銀 ▲５八金 ▽４二玉 ▲５六銀 ▽５二金
▲６六歩 ▽７四歩 ▲７七銀 ▽５四銀 ▲７九玉 ▽３一玉
▲３六歩 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽４四歩 ▲３七桂 ▽４三金右
▲８八玉 ▽７三桂 ▲４八飛 ▽２二玉 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽６五歩 ▲７三角 ▽８一飛 ▲４四歩 ▽同　銀
▲４五歩 ▽３三銀 ▲６五歩 ▽９五歩 ▲４四歩 ▽同　銀
▲９五歩 ▽３五歩 ▲４六角成 ▽８二角 ▲６四歩 ▽６一飛
▲中断

82角打の後手の千日手狙いは先手が角を1回引いた時のみに成立する。
52手めですぐに打つと後手が手損するだけ。82角打の千日手狙いは当家の実況&分析が初出。
上記変化と王位戦サド決戦60手めの局面は何が違うかと言うと
1=持ち歩の数。新変化=先手2VS後手2
2=新変化では4筋の歩が切れている。
3=新変化も駒アタリ偶数番2。
4=56手め75歩か35歩か。

持ち歩の数は最重要。
歩の数がどうでもいい場合はすでに勝負はついている。
歩の数がどうでもいいと平然と書く棋士よくてもB級止まり。
先手は先に光の柱に侵入した。
そして後手は後から光の柱へ。
先手は仮想番を把握。しかし67金の三頭手は入らない。ひとめ後手は全軍躍動。谷川が一番喜ぶ展開。

光の柱の攻防
先手：53手め44歩
後手：52手め95歩+56手め75歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲１六歩 ▽１四歩 ▲４六歩 ▽７二銀 ▲４七銀 ▽６四歩
▲６八玉 ▽６三銀 ▲５八金 ▽４二玉 ▲５六銀 ▽５二金
▲６六歩 ▽７四歩 ▲７七銀 ▽５四銀 ▲７九玉 ▽３一玉
▲３六歩 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽４四歩 ▲３七桂 ▽４三金右
▲８八玉 ▽７三桂 ▲４八飛 ▽２二玉 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽６五歩 ▲７三角 ▽８一飛 ▲４四歩 ▽同　銀
▲４五歩 ▽３三銀 ▲６五歩 ▽９五歩 ▲４四歩 ▽同　銀
▲９五歩 ▽７五歩 ▲４六角成 ▽８二角 ▲６四歩 ▽６一飛
▲７五銀 ▽７七歩 ▲同　桂 ▽同桂成 ▲同　金 ▽７四歩
▲６六銀 ▽６四角 ▲５五桂 ▽同銀左 ▲同銀直 ▽同　銀
▲同　銀 ▽同　角 ▲同　馬 ▽４四銀 ▲同　飛 ▽同　金
▲同　馬 ▽３三銀 ▲同　馬 ▽同　金 ▲４二銀 ▽８五桂
▲投了
84手で後手の勝ち
42銀打に69飛成の詰めろは31角で即詰み。そこで85桂が顔。
敗着は69手め55桂打。先の44桂変化もそうだったが先手は桂を渡せない。逆に後手が怖いのは桂を渡して46桂打が詰めろになる場合。やはり後手の初手34歩が狙われる。

では戻って46馬を後回してにし33角も容認して67金で頑張ったらどうなるか？
先手が一番やりたい67金が裏目に出る場合
先手：53手め95同歩+55手め67金
後手：52手め95歩+54手め42銀+72手め63桂打
▲７六歩    ▽３四歩    ▲２六歩    ▽３二金    ▲７八金    ▽８四歩
▲２五歩    ▽８八角成  ▲同　銀    ▽２二銀    ▲３八銀    ▽３三銀
▲１六歩    ▽１四歩    ▲４六歩    ▽７二銀    ▲４七銀    ▽６四歩
▲６八玉    ▽６三銀    ▲５八金    ▽４二玉    ▲５六銀    ▽５二金
▲６六歩    ▽７四歩    ▲７七銀    ▽５四銀    ▲７九玉    ▽３一玉
▲３六歩    ▽９四歩    ▲９六歩    ▽４四歩    ▲３七桂    ▽４三金右
▲８八玉    ▽７三桂    ▲４八飛    ▽２二玉    ▲４五歩    ▽８五桂
▲８六銀    ▽６五歩    ▲７三角    ▽８一飛    ▲４四歩    ▽同　銀
▲４五歩    ▽３三銀    ▲６五歩    ▽９五歩    ▲同　歩    ▽４二銀
▲６七金右  ▽３三角    ▲７七桂    ▽７五歩    ▲４六角成  ▽７六歩
▲同　金    ▽７一飛    ▲７二歩    ▽同　飛    ▲７三歩    ▽８二飛
▲３五歩    ▽７五歩    ▲同　金    ▽７七桂成  ▲同　銀    ▽６三桂
▲７六金    ▽５五銀    ▲同　銀    ▽同　角    ▲６四歩    ▽４六角
▲同　飛    ▽７五歩    ▲６六金    ▽５五銀    ▲投了
82手で後手の勝ち

52手め先に95歩から33角打を実現する場合

今気がついたが42銀引きからの33角打は昨年作成した当家のオリジナル変化流用なので序盤は本局と違う。
84歩を活かす85銀変化や3手損棒銀変化まで見えた本局の居玉序盤の方が面白い。谷川はよく過去の将棋を勉強している。悪く言えば接ぎ木だがそれは森内も同様。森内はもっと接ぎ木将棋の印象がある。
だから盆栽のコジンマリした印象しか与えない。
名人は凡才では困るがカミさんはボン妻に限る。
盆栽は小宇宙？　箱庭の木にしか見えない。
人間自体の方が小宇宙っぽい。ヒゲまで生える。
52手め先に95歩はどうか？
42銀引き+33角を森内にさっき教えたのでもう取ってくんないかもしれない。
取ってくれた場合はサッキと同じ。同じでは飽きるので少し換える。

後手に桂を渡さない場合
先手：53手め95同歩+55手め46角成
後手：52手め95歩+54手め42銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲１六歩 ▽１四歩 ▲４六歩 ▽７二銀 ▲４七銀 ▽６四歩
▲６八玉 ▽６三銀 ▲５八金 ▽４二玉 ▲５六銀 ▽５二金
▲６六歩 ▽７四歩 ▲７七銀 ▽５四銀 ▲７九玉 ▽３一玉
▲３六歩 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽４四歩 ▲３七桂 ▽４三金右
▲８八玉 ▽７三桂 ▲４八飛 ▽２二玉 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽６五歩 ▲７三角 ▽８一飛 ▲４四歩 ▽同　銀
▲４五歩 ▽３三銀 ▲６五歩 ▽９五歩 ▲同　歩 ▽４二銀
▲４六角成 ▽３三角 ▲７七桂 ▽同桂成 ▲同　銀 ▽６六桂
▲６八金右 ▽７八桂成 ▲同　玉 ▽７五歩 ▲６七銀 ▽７六歩
▲同銀右 ▽７五歩 ▲同　銀 ▽７六歩 ▲８八銀 ▽５五銀
▲４七馬 ▽６六銀 ▲同　銀 ▽同　角 ▲７七歩 ▽７一飛
▲８九桂 ▽７七歩成 ▲同　銀 ▽同角成 ▲同　金 ▽７六歩
▲６七金 ▽７七金 ▲同　金 ▽同歩成 ▲同　桂 ▽７六銀
▲５五角 ▽３三銀 ▲６八銀 ▽５四金 ▲７二歩 ▽同　飛
▲７三歩 ▽５五金 ▲７二歩成 ▽６七歩 ▲同　銀 ▽同銀成
▲同　玉 ▽６六銀 ▲５八玉 ▽６七角 ▲５九玉 ▽４六銀
▲同　馬 ▽同　金 ▲同　飛 ▽５八金 ▲投了
112手で後手の勝ち

今度は44桂を打たないで自陣の駒だけで頑張る。渡辺明の絵日記ならここで絵文字が入る。玉も右に逃げて95歩を無力化。
銀を角にあてる手番取りは懐かしのMF77銀バックブロードから派生。
谷川が角を切るかどうかは昼のテンプラの臭い次第。

33角を実現する42銀引き四題

42銀引き失敗例

先手：53手め46角成
後手：52手め42銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲１六歩 ▽１四歩 ▲４六歩 ▽７二銀 ▲４七銀 ▽６四歩
▲６八玉 ▽６三銀 ▲５八金 ▽４二玉 ▲５六銀 ▽５二金
▲６六歩 ▽７四歩 ▲７七銀 ▽５四銀 ▲７九玉 ▽３一玉
▲３六歩 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽４四歩 ▲３七桂 ▽４三金右
▲８八玉 ▽７三桂 ▲４八飛 ▽２二玉 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽６五歩 ▲７三角 ▽８一飛 ▲４四歩 ▽同　銀
▲４五歩 ▽３三銀 ▲６五歩 ▽４二銀 ▲４六角成 ▽３三角
▲７七桂 ▽同桂成 ▲同　銀 ▽６六桂 ▲同　銀 ▽同　角
▲７七金 ▽３三角 ▲４四桂 ▽同　金 ▲同　歩 ▽同　角
▲５五金 ▽同　銀 ▲同　銀 ▽同　角 ▲同　馬 ▽４四歩
▲同　馬 ▽３三銀打 ▲５五馬 ▽投了
75手で先手の勝ち

42銀引き成功例

先手：53手め46角成+ポカ
後手：52手め42銀
▲７六歩    ▽３四歩    ▲２六歩    ▽３二金    ▲７八金    ▽８四歩
▲２五歩    ▽８八角成  ▲同　銀    ▽２二銀    ▲３八銀    ▽３三銀
▲１六歩    ▽１四歩    ▲４六歩    ▽７二銀    ▲４七銀    ▽６四歩
▲６八玉    ▽６三銀    ▲５八金    ▽４二玉    ▲５六銀    ▽５二金
▲６六歩    ▽７四歩    ▲７七銀    ▽５四銀    ▲７九玉    ▽３一玉
▲３六歩    ▽９四歩    ▲９六歩    ▽４四歩    ▲３七桂    ▽４三金右
▲８八玉    ▽７三桂    ▲４八飛    ▽２二玉    ▲４五歩    ▽８五桂
▲８六銀    ▽６五歩    ▲７三角    ▽８一飛    ▲４四歩    ▽同　銀
▲４五歩    ▽３三銀    ▲６五歩    ▽４二銀    ▲４六角成  ▽３三角
▲７七桂    ▽同桂成    ▲同　銀    ▽６六桂    ▲同　銀    ▽同　角
▲７七金    ▽３三角    ▲４四桂    ▽同　金    ▲同　歩    ▽同　角
▲９一馬    ▽７七角成  ▲同　玉    ▽９一飛    ▲投了
70手で後手の勝ち

先手：53手め46角成
後手：52手め42銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲１六歩 ▽１四歩 ▲４六歩 ▽７二銀 ▲４七銀 ▽６四歩
▲６八玉 ▽６三銀 ▲５八金 ▽４二玉 ▲５六銀 ▽５二金
▲６六歩 ▽７四歩 ▲７七銀 ▽５四銀 ▲７九玉 ▽３一玉
▲３六歩 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽４四歩 ▲３七桂 ▽４三金右
▲８八玉 ▽７三桂 ▲４八飛 ▽２二玉 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽６五歩 ▲７三角 ▽８一飛 ▲４四歩 ▽同　銀
▲４五歩 ▽３三銀 ▲６五歩 ▽４二銀 ▲４六角成 ▽３三角
▲７七桂 ▽９五歩 ▲同　歩 ▽７五歩 ▲同　銀 ▽７七桂成
▲同　金 ▽８五桂 ▲６六銀 ▽７七桂成 ▲同　銀 ▽５五金
▲４七馬 ▽５六金 ▲同　歩 ▽６五銀 ▲４四桂 ▽同　金
▲同　歩 ▽同　角 ▲５五金 ▽同　角 ▲同　歩 ▽５六銀打
▲同　馬 ▽同　銀 ▲投了
80手で後手の勝ち

詰めろ逃れの詰めろ24角
先手：53手め46角成
後手：52手め42銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲１六歩 ▽１四歩 ▲４六歩 ▽７二銀 ▲４七銀 ▽６四歩
▲６八玉 ▽６三銀 ▲５八金 ▽４二玉 ▲５六銀 ▽５二金
▲６六歩 ▽７四歩 ▲７七銀 ▽５四銀 ▲７九玉 ▽３一玉
▲３六歩 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽４四歩 ▲３七桂 ▽４三金右
▲８八玉 ▽７三桂 ▲４八飛 ▽２二玉 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽６五歩 ▲７三角 ▽８一飛 ▲４四歩 ▽同　銀
▲４五歩 ▽３三銀 ▲６五歩 ▽４二銀 ▲４六角成 ▽３三角
▲７七桂 ▽９五歩 ▲同　歩 ▽７五歩 ▲同　銀 ▽７七桂成
▲同　金 ▽８五桂 ▲６六銀 ▽７七桂成 ▲同　銀 ▽５五金
▲４七馬 ▽５六金 ▲同　歩 ▽６五銀 ▲４四桂 ▽同　金
▲同　歩 ▽同　角 ▲５五金 ▽同　角 ▲同　歩 ▽５六銀打
▲４六馬 ▽４七歩 ▲２八飛 ▽７一飛 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　馬 ▽２三歩 ▲同　馬 ▽同　金 ▲２四歩 ▽同　金
▲同　飛 ▽２三歩 ▲３四飛 ▽３三歩 ▲４四桂 ▽３四歩
▲３二金 ▽１三玉 ▲２二角 ▽１二玉 ▲２五桂 ▽２四角
▲１五歩 ▽２九飛 ▲１三金 ▽同　桂 ▲同角成 ▽同　角
▲同桂成 ▽同　玉 ▲１四歩 ▽２四玉 ▲１五角 ▽２五玉
▲３七桂 ▽３六玉 ▲投了
116手で後手の勝ち

成功しやすい場合は95歩と75歩が入り44桂が利かない。

初日は森内3時間に谷川4時間消費。千日手になると谷川が時間で損しても先手なのでソレでもいい。
44=駒アタリ偶数番2
45=駒アタリ奇数番3+陰伏駒アタリ偶数番4
46=逆行偶数番2
47=進行偶数番2+陰伏駒アタリ奇数番3　1歩得
48=逆行奇数番1　歩損解消
49=進行偶数番2+陰伏駒アタリ奇数番3　1歩投資
50=逆行奇数番1
51=1歩得でリセット。

先手がなぜ44歩から45歩を押さえたかと言うと44角打を嫌った為。
その代り65歩の初日最終手で先手は1歩得。
後手は1歩損の代償で手番を貰ったので先攻できる。
中盤における新規駒アタリ奇数番1作成が一番難しい。
この局面では9筋から順に95歩74歩34歩の三種類を連盟棋士は考えた。
棋聖戦第1局の康光から派生している。
＞2005.06.11棋聖戦第1局羽生VS康光 手損角換り腰掛け銀　奪還仮想番
当家のインデックスだけでもその後3種類の派生局が扱われた。
今年も注目度ダントツの棋聖戦第1局だったが康光棋聖の間は毎年ナガーイ余韻が楽しめる。
谷川や康光は新規駒アタリ奇数番1作成を好むが羽生や森内はそうではない。むしろ相手に作らせる。
まずこの局面で森内が後手なら考えそうなのが42銀引き。
44角と打てないなら33角を打とうと言う空間開放手。
新規駒アタリ奇数番1を作らない手。

衛星解説中川は43手め68銀もあるカモと言うがそれはB級棋士の話。
過去1年何度も繰り返してきたのでもう飽きた。

35手め43金だったので44手め73角はない
73角のマシュダ一家発薔薇十字定跡では36手めに73桂。
もし先手からの73角を嫌って44手め73角と打つと43金型の為に51角と打たれる。

44手め73角失敗例二題

先手：45手め47飛1
後手：44手め73角1
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲１六歩 ▽９四歩
▲９六歩 ▽４二玉 ▲６六歩 ▽５四銀 ▲５六銀 ▽４四歩
▲３六歩 ▽７四歩 ▲３七桂 ▽３一玉 ▲７九玉 ▽４三金右
▲４八飛 ▽２二玉 ▲８八玉 ▽７三桂 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽７三角 ▲４七飛 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽５五銀
▲６八金右 ▽６二飛 ▲５一角 ▽５六銀 ▲同　歩 ▽４六銀
▲６七飛 ▽３七銀不成▲６二角成 ▽同　角 ▲３七飛 ▽２八角
▲６七飛 ▽１九角成 ▲６四歩 ▽投了
63手で先手の勝ち

手順中62飛と回らずに56銀から46銀打は67飛でもっとヒドイ。
先手：45手め47飛0
後手：44手め73角0
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲１六歩 ▽９四歩
▲９六歩 ▽４二玉 ▲６六歩 ▽５四銀 ▲５六銀 ▽４四歩
▲３六歩 ▽７四歩 ▲３七桂 ▽３一玉 ▲７九玉 ▽４三金右
▲４八飛 ▽２二玉 ▲８八玉 ▽７三桂 ▲４五歩 ▽８五桂
▲８六銀 ▽７三角 ▲４七飛 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽５五銀
▲６八金右 ▽５六銀 ▲同　歩 ▽４六銀 ▲６七飛 ▽３七銀不成
▲６四歩 ▽投了
55手で先手の勝ち

これらの変化を一層ヒドく見せているのは後手の歩切れ。

41手め45歩はかつての分析で手損角換り腰掛け銀で先手の敗因1となる7thアタック。谷川が73桂だったので行くしかない。
局面が飽和するまで自己責任を回避し盤面のせいにできるのがせめてもの慰め。次は85桂と決まっているのでソレを封じ手でもいいがまだ1時間以上あるのでモッタイナイ。
そこで谷川躊躇なく補助輪走行で85桂。コレ指すと先手は86銀と決まっている。68銀から86歩狙っても88玉型では負けに等しい。後手は桂など捨てても飛車先歩を連動手で指せたら最高。2歩確保できるので35歩から挟撃体勢が築ける。
谷川がここで封じ手で迷う可能性を期待して森内も即時86銀。
85桂を指すと先手は73角しかアタマにないので後手はその対策を復習。
あとは谷川の土壌。

1時間以上もここまで引っ張ってコレでは笑い声が単なる腸捻転のカラ咳になってしまう。谷川は即時73桂だが今度は22玉と88玉の補助輪付。

最近自転車が安いので有り難みがない。放置撤去されても罰金払うくらいなら新しいモノ買うと言う人もいる。むしろボロ自転車の廃棄料払わずに済むと思って故意に放置する人もいる。渡辺明も竜王になる前はそうであった。
谷川は自転車に乗れない。自動車の運転免許も持っていない。仮に谷川が自動車教習所に通えば名ドキュメントが出来る。教官のイビリにどうやって谷川は耐え得るのか。
谷川が自転車をコギ始めたらこれも短編ドキュメントが出来る。
しかし谷川は死ぬまでエアロバイク以外の自転車に乗らない。
これは22玉を見ても判る。ここで77桂は自転車初乗りのバランス喪失を招く。
それにしても森内はナニ長考してんだか。
25歩に攻撃性を持たせる26角はむしろ後ろ向き。ゴーダのハゲに近い。
千日手にするしかないなら早いトコそうして頂きたい。

36手め73桂は手損角換り特有の7thアタックで森内手順で後手負けとの判断は冷静。先手が来なければ千日手で良いと言う当家の趣向にも合致。
43金への経緯参照＞2005.09.21&22王位戦第7局　康光VS羽生　手損角換り腰掛け銀

森内は即時37手め48飛。これは谷川が自分が先手番なら不満と思っている手。そこでお手並み拝見の22玉。
48飛がなぜ不満かと言うと先手は25歩に2手かけて位に逆行相転化した為。25歩は入玉阻止の礎石として残ったが主砲の気まぐれで24歩の出番がなくなるかもしれない。しかし88玉からの48飛が当家にかつて緩手呼ばわれされたことを森内は知っている。だからここで打開のフリをするしかない。あとは高見の見物。森内の度量が知れる。谷川十分。
これで森内長考で88玉なら大爆笑。

27手め66歩は歩間理論上の新規4-4構造緩手となるのが手損角換り。
強く誘うなら79玉の平行歩間5-3。同じ平行歩間5-3でも56銀は35歩と位を取られるかも知れない。
66歩だと先の変化では後手が無理攻めを強いられるので今度は躊躇なく後手は腰掛け銀にできる。
相腰掛け銀の合意成立を促したのは森内。千日手になった場合の原因になるのでその場合は森内の自己責任。

26手め42玉は後手が勝つと言う指針にとって疑問かもしれない。緩手は即負けではない。後手には千日手の楽しみがある。
緩手である理由はここで初めて後手の1手損のマイナス部がブランコ後進で露出するため。ここで先程の後手3手損で棒銀へ繰り換えるとどうか。

先手：様子見
後手：26手め74銀3手損棒銀5thアタック
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲１六歩 ▽９四歩
▲９六歩 ▽７四銀 ▲７九玉 ▽８五歩 ▲５六銀 ▽８三銀
▲６六歩 ▽８四銀 ▲中断
先手は玉移動に2手もかけたが後手は居玉。その2手分を使えば先攻できるかもしれない。32手めの局面はやはり5thアタックになる。逆に先手から5thアタックを仕掛けることもできる。

先手：5thアタック
後手：26手め74銀3手損棒銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲１六歩 ▽９四歩
▲９六歩 ▽７四銀 ▲７九玉 ▽８五歩 ▲５六銀 ▽８三銀
▲６六歩 ▽８四銀 ▲６五歩 ▽同　歩 ▲同　銀 ▽９五歩
▲同　歩 ▽同　銀 ▲同　香 ▽同　香 ▲９四歩 ▽９八香成
▲９三歩成 ▽６二飛 ▲６四歩 ▽中断

最終手64歩が歩切れで面白くないが93桂でと金を取ると71角92飛81銀で飛車を捕獲できる。86歩83とから後手の4枚攻めが利くかだが後手が攻めきるか先手が受けきるかの展開。体験上は谷川は森内に切らされる。
そこで谷川はギリギリまで攻撃を示唆して最後に妥協する42玉を指したと読む。42玉を見せると一挙に先手の方針が定まり腰掛け銀から右桂活用の目標が明解。よって42玉によって一挙に攻守反転。

24手め94歩はどうか。明解な新規歩間6-2構造。先に94歩では先手が受けないかも知れないが1筋交換後に受けないとどうなるか？
先手：36歩
後手：95歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲１六歩 ▽９四歩
▲３六歩 ▽９五歩 ▲中断
この局面はひとめ後手が右玉にした時に玉周辺が広い。歩間構造上は4-4作成手で後手は負けにくい。先手は無理攻めを強いられるか千日手を強要される。1方後手は先手が来なければ74銀から85銀と展開することができる。

手損で得た84歩保留第一の意味85銀
先手：無防備
後手：9筋攻め
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲１六歩 ▽９四歩
▲３六歩 ▽９五歩 ▲７九玉 ▽７四銀 ▲３七桂 ▽８五銀
▲８六歩 ▽９六歩 ▲８五歩 ▽９七歩成 ▲同　香 ▽同香成
▲同　桂 ▽９六歩 ▲投了
38手で後手の勝ち

そこで後手からの14歩も94歩も攻撃がメインの双頭手であることが解る。先手がいずれかを手抜きして2手損角換りにしたい場合は明解な迎撃手順と攻撃手順が用意されていないといけない。それが森内には解らなかった。谷川がここまで居玉で指したため。

22手め14歩に即時16歩を突かないと15歩と圧迫される。これは位の優位性として連盟棋士が度々言及してきた。谷川は「飛車先歩だけは位と言わない」と先週の講座で述べた。では香先は？
これは彼らは位と呼ぶ。15歩が先手に取って都合悪い理由は木村定跡と丸山定跡からの逆算だけではない。他にふたつ理由がある。腰掛け銀から79玉とした瞬間58金が浮く。
歩間5-2構造で後手の手番
先手：1筋手抜き
後手：15歩実現
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲５六銀 ▽１五歩
▲７九玉 ▽中断
位の概念では次に35歩とされ先手右桂が使えない。

先に36歩はどうか。
先手：先に36歩で位取り阻止
後手：桂頭狙いで16歩
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽１四歩 ▲５六銀 ▽１五歩
▲３六歩 ▽４二玉 ▲７九玉 ▽５四銀 ▲３七桂 ▽３五歩
▲４七金 ▽３六歩 ▲同　金 ▽１六歩 ▲同　歩 ▽３九角
▲５八飛 ▽１七歩 ▲投了
38手で後手の勝ち

15歩は玉の逃げ場拡張だけでなく即時16歩を狙う双頭手。15歩を迎撃する場合先手はまず迎合を強いられる。
そこで即時16歩となった。これで旧定跡に戻せる。
ここに至り先手は初めて歩間5-2の表番を第二能動番から開始できるかに見える。従って後手の14歩は疑問かもしれない。 ではなぜ後手からの14歩なのか？ それは96歩だと手抜きされる畏れがあるため。消去法では最善手とは言えない。
先手16歩の不満はブランコ後進で裏番が偶数番であること。

22手めが後手難しい。三種類ある。対応する指し手は候補。
1=平行歩間5/6。42玉/54銀
2=新規歩間6-1。14歩/96歩
3=逆行歩間4-2。85歩/74歩/44歩

逆行歩間4-2の85歩は手損角換りの利権85桂を放棄するので一旦消去された。62玉は1にない。逆行相転化手に経験上1手分多いのは先手がブランコ後進を取ったためであろう。これも平行歩間5/5の宙吊り魔力。ここで相停滞手はないのか？
あるとすればさらに手損をする手。
谷川は14歩で構造相転化だったが94歩もある。その場合手損重複で棒銀への繰り換えを行うとこうなる。

先手：唖然
後手：5thアタックの棒銀3手損
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金 ▲７八金 ▽８四歩
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲４六歩 ▽６二銀 ▲７七銀 ▽６四歩 ▲４七銀 ▽６三銀
▲６八玉 ▽５二金 ▲５八金 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽７二銀
▲３六歩 ▽８五歩 ▲３七桂 ▽８三銀 ▲４五歩 ▽８四銀
▲中断

手損角換りは1手損だけとは限らない。奇数番の手損か偶数番の手損かと言う違いはある。棒銀相手の場合先手玉は戦場から遠ざける為に59玉と戻れば後手の3手損は差し引き2手損にされる。

森内は初手26歩とすべきだった。谷川は84歩で相掛りを受けるから。
同様に6手め84歩が谷川の意志。腰掛け銀で来いと言っている。
7手め25歩が最善かどうか不明。この手は進行しているようで逆行している。8手め88角成は横歩取り85飛が後手ダメと言うことで指され始めた。ならば横歩取り84飛はどうかと言うと連盟棋士のレベルでは後手勝ちにくいとの結論。彼等は地獄門定跡を構築できなかった。そこで薔薇十字定跡を持つ手損角換り腰掛け銀に期待。
後手が手損したことにより13手めは16歩でも46歩でも先手は歩間4を取らされる。即ち歩間理論上は先後が入れ換る。
森内が46歩を選択したのは腰掛け銀で第6局を飾ろうと言う意志。
14手め62銀は同意の平行歩間4。72銀だと先手が早繰り銀や棒銀を警戒して15手め77銀としないかもしれない。
実際77銀は壁銀解消だけの緩手に見える。これは消去法で指された平行歩間4-2。
16手め64歩で初めて歩間5が颯爽と登場。なぜ後手が16手めにして歩間5を作成できたかと言うと手損したおかげ。
19手め68玉が平行歩間5/3。
以下先手はブランコ後進で58金の平行歩間5/5。ここで先手は初めて歩間理論の裏番を奪取することができる。