2006.03.10朝日OP決勝　郷田VS藤井　対四間5筋位取り
日時：2006.03.10
棋戦：朝日OP決勝
戦形：対四間5筋位取り
先手：郷田真隆九段
後手：藤井　猛九段
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲４八銀 ▽４二飛
▲５六歩 ▽９四歩 ▲６八玉 ▽３三角 ▲７八玉 ▽３二銀
▲５八金右 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩 ▲２五歩 ▽４三銀
▲７七角 ▽７四歩 ▲６六歩 ▽６四歩 ▲６七金 ▽７三桂
▲５五歩 ▽５二金左 ▲５六銀 ▽６二玉 ▲８八玉 ▽７一玉
▲７八金 ▽８二玉 ▲６八角 ▽４五歩 ▲７七桂 ▽６三金
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　角 ▽２二飛 ▲３三角成 ▽２八飛成
▲４三馬 ▽９六歩 ▲同　歩 ▽９七歩 ▲同　香 ▽２九龍
▲８六歩 ▽１九龍 ▲８七銀 ▽５九飛 ▲５四歩 ▽同　歩
▲９五歩 ▽５五歩 ▲６八角 ▽５六歩 ▲５九角 ▽５七歩成
▲６一馬 ▽同　銀 ▲２二飛 ▽６二金 ▲６三金 ▽３五角
▲６二金 ▽同　銀 ▲３六歩 ▽４四角 ▲２六角 ▽同　角
▲５七金 ▽６九銀 ▲６八金打 ▽７八銀成 ▲同　金 ▽６九金
▲２六飛成 ▽９九角 ▲９八玉 ▽７九金 ▲２一龍 ▽８八金
▲同　金 ▽同角成 ▲同　玉 ▽９九銀
▲投了
88手で後手の勝ち

やはり「かーちゃんゴメン」のオチであった。
郷田に77桂は分不相応。45歩取れずに負けた上位棋士が増えただけ。
郷田の言い草も情けない。敗着は51手87銀ではない。作戦負け自認の自爆77桂以後郷田の実力で勝てないだけ。どっちが来ても羽生相手では役不足。藤井もキムカズ並の3タコ棋士扱いされるのを嫌がって「負けるのがわかってるから」と自嘲。当家では笑えない。最後まで65歩が突けなくて何の為の56銀か？見たマンマ歩で取られて言い訳は有り得ない。

65歩をGNにする場合　95歩を活かす94馬+V2固め
先手：85桂狙いは馬切りアウト
後手：36手目44銀+44手目35銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲４八銀 ▽４二飛
▲５六歩 ▽９四歩 ▲６八玉 ▽３三角 ▲７八玉 ▽３二銀
▲５八金右 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩 ▲２五歩 ▽４三銀
▲７七角 ▽７四歩 ▲６六歩 ▽６四歩 ▲６七金 ▽７三桂
▲５五歩 ▽５二金左 ▲５六銀 ▽６二玉 ▲８八玉 ▽７一玉
▲７八金 ▽８二玉 ▲６八角 ▽４五歩 ▲７七桂 ▽４四銀
▲６五歩 ▽６三金 ▲６四歩 ▽同　金 ▲６五歩 ▽６三金
▲６六金 ▽３五銀 ▲３六歩 ▽同　銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽２二飛 ▲２五歩 ▽２七歩 ▲３八飛 ▽２五銀
▲３三角成 ▽同　桂 ▲６四歩 ▽６二金引 ▲７五歩 ▽４九角
▲４八飛 ▽９四角成 ▲７四歩 ▽８五桂 ▲同　桂 ▽同　馬
▲６五銀 ▽３六桂 ▲６八飛 ▽２八歩成 ▲７六金 ▽８四馬
▲３七桂 ▽２六銀 ▲４四角 ▽３七銀成 ▲３三角成 ▽２七飛成
▲１一馬 ▽６七歩 ▲同　飛 ▽７五桂 ▲６九飛 ▽３八龍
▲８五桂 ▽６八歩 ▲同　銀 ▽６七歩 ▲７九銀 ▽８五馬
▲同　金 ▽６六桂 ▲投了
92手で後手の勝ち

凄いツッパリ。また「カーちゃんゴメン」のオチでは困るがとにかく凄い。当家の65歩への道筋への最短手順を誇示。
先の変化で22飛は同飛同角28飛で先手必勝。従って綾はなかったはず。
それでも郷田77桂が次に65歩を見せている。
これは6thアタックなので後手はGNにできる。
郷田の自己主張は超ド級だが偶数番原理上は先手のヒッタクリ。
あとは恒例の藤井劇場期待以外先手大変。

先手：35手目45同銀+43手目26飛
後手：40手目32銀
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲４八銀 ▽４二飛
▲５六歩 ▽９四歩 ▲６八玉 ▽３三角 ▲７八玉 ▽３二銀
▲５八金右 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩 ▲２五歩 ▽４三銀
▲７七角 ▽７四歩 ▲６六歩 ▽６四歩 ▲６七金 ▽７三桂
▲５五歩 ▽５二金左 ▲５六銀 ▽６二玉 ▲８八玉 ▽７一玉
▲７八金 ▽８二玉 ▲６八角 ▽４五歩 ▲同　銀 ▽５五角
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽３二銀 ▲５六銀 ▽３三角
▲２六飛 ▽２三歩 ▲４六歩 ▽２四角 ▲２二歩 ▽３三桂
▲３六歩 ▽４五歩 ▲同　歩 ▽６八角成 ▲同　銀 ▽４一飛
▲３七角 ▽６三金 ▲６五歩 ▽同　歩 ▲６四歩 ▽６二金引
▲７五歩 ▽投了
61手で先手の勝ち

連盟棋士で35手目44同銀と取れない腰抜けは皆無と思ったら一人居た。

日時：2002.06.11
棋戦：第61期順位戦C級2組
戦型：四間飛車
先手：渡辺　明四段
後手：千葉幸生四段
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲４八銀 ▽４二飛
▲６八玉 ▽９四歩 ▲７八玉 ▽３二銀 ▲５六歩 ▽４三銀
▲５八金右 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩 ▲２五歩 ▽３三角
▲７七角 ▽７四歩 ▲５五歩 ▽６四歩 ▲５六銀 ▽７三桂
▲６六歩 ▽５二金左 ▲６七金 ▽６二玉 ▲８八玉 ▽７一玉
▲７八金 ▽８二玉 ▲６八角 ▽４五歩 ▲３六歩 ▽５四歩
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　角 ▽２二飛 ▲２五歩 ▽６三金
▲３三角成 ▽同　桂 ▲２四歩 ▽２五歩 ▲３五歩 ▽２四飛
▲５四歩 ▽３五歩 ▲５三歩成 ▽同　金 ▲７五歩 ▽６三金
▲７四歩 ▽同　金 ▲７五歩 ▽同　金 ▲４二角 ▽３四飛
▲５四歩 ▽同　銀 ▲６四角成 ▽７四歩 ▲７六歩 ▽８五金
▲８六歩 ▽８四金 ▲５五銀 ▽同　銀 ▲同　馬 ▽６四銀
▲３七馬 ▽３六歩 ▲１五馬 ▽５五角 ▲５八飛 ▽１九角成
▲４三銀 ▽１四歩 ▲３四銀不成▽１五歩 ▲５四飛 ▽５一香
▲４四飛 ▽５五馬 ▲４二飛成 ▽６五歩 ▲６三飛 ▽５三角
▲６一飛成 ▽４二角 ▲４三銀成 ▽６一銀 ▲４二成銀 ▽６六歩
▲７七金寄 ▽３八飛 ▲５一成銀 ▽６七歩成 ▲６一成銀 ▽７七馬
▲同　桂 ▽７八と ▲同　銀 ▽８九金 ▲同　玉 ▽７九飛
▲同　玉 ▽６八金 ▲投了
110手で後手の勝ち
話しにならない。先手の主張は丸くおさめて75歩だが同金でなんでもない。藤井なら金を打って桂頭死守すると言うのに自前の金が動いては大笑い。
渡辺明はこんなだから窪田にさえC1で惨敗。三日前にお情けで昇級して貰っても恥ずかしい限り。横歩取り85飛しかできなかった棋士と思われて当たり前。

先手：43手目28飛=敗着
後手：ポカーン
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲４八銀 ▽４二飛
▲５六歩 ▽９四歩 ▲６八玉 ▽３三角 ▲７八玉 ▽３二銀
▲５八金右 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩 ▲２五歩 ▽４三銀
▲７七角 ▽７四歩 ▲６六歩 ▽６四歩 ▲６七金 ▽７三桂
▲５五歩 ▽５二金左 ▲５六銀 ▽６二玉 ▲８八玉 ▽７一玉
▲７八金 ▽８二玉 ▲６八角 ▽４五歩 ▲同　銀 ▽５五角
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽３二銀 ▲５六銀 ▽３三角
▲２八飛 ▽２三歩 ▲５五歩 ▽５四歩 ▲４六歩 ▽５五歩
▲４五銀 ▽２四角 ▲２二歩 ▽３三桂 ▲５四銀 ▽４六角
▲２一歩成 ▽６八角成 ▲同金引 ▽４九飛成 ▲２二と ▽３九角
▲投了
60手で後手の勝ち

正着は43手目26飛。これなら46歩可能。

22飛で昼食休憩かと思ったら藤井は45歩！
藤井から千日手を拒否するかに見えるがこの二人は張りあって三回目ぐらいで千日手のなすりつけ合いをした前科がある。22飛で躊躇して休憩は舌がもつれるので藤井も嫌った模様。
45歩は受動駒アタリ奇数番1なので藤井からの譲渡理論奪還だが歩間理論では6の牽制。
先手が譲渡理論で返せば44銀から6thアタックで偶数番原理発動。
郷田ならメシ食ってからこんなモノ取る。
後手の銀挟みは以下
先手：ノーテンキ
後手：銀挟み
▲７六歩 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽４四歩 ▲４八銀 ▽４二飛
▲５六歩 ▽９四歩 ▲６八玉 ▽３三角 ▲７八玉 ▽３二銀
▲５八金右 ▽７二銀 ▲５七銀 ▽９五歩 ▲２五歩 ▽４三銀
▲７七角 ▽７四歩 ▲６六歩 ▽６四歩 ▲６七金 ▽７三桂
▲５五歩 ▽５二金左 ▲５六銀 ▽６二玉 ▲８八玉 ▽７一玉
▲７八金 ▽８二玉 ▲６八角 ▽４五歩 ▲同　銀 ▽５五角
▲２四歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽３二銀 ▲５六銀 ▽３三角
▲２八飛 ▽２三歩 ▲５五歩 ▽５四歩 ▲同　歩 ▽５五歩
▲投了
48手で後手の勝ち

16手目95歩歩間5を許すまでに先手は96歩と突き先手から制権理論で5-1構造を維持すれば作戦勝ち。
郷田があえて藤井に華をもたせてそれを粉砕するのは個性だが当家では譲渡理論扱い。
95歩で歩間5作成は攻撃+牽制+拡張の三頭手。
17手目25歩は先手の特権が一挙に4-2構造へ移り逆に先手が守勢になる。
20手目74歩で後手主導の3-3双頭構造。
21手目66歩が最重要課題。66銀の3-3アタックは郷田に不本意。康光とは違う所を見せたい。ところがここで角筋止めて歩間4では先手は守勢一方になるため譲渡理論から優位性を主張する以外にない。
22手目64歩で骨格決定。3-4構造からの4thアタックが後手番偶数番原理発動。
24手目73桂が藤井。54銀は4thアタック+最強菱形美濃示唆だが73桂は藤井の顔と言って良い。この手に谷川羽生も熱くなって藤井時代が生まれてしまった。序盤から無視して藤井シスが埋もれた現在なぜ郷田は熱くなったのか？
先のふたつの理由以外には理論上特別な意味が見当たらない。
先手には2-5アタックはない。むしろそれは54歩で後手の権利。
36歩では6thアタックとなり後手の土俵。

郷田が穴熊示唆で藤井シス桂跳ねを強いてから25手目55歩。
先手のクセにビビっているようだが5筋位取りにはふたつ意味がある。
ひとつはシザが初代朝日となった記念。ふたつめは谷川名人挑戦への演出。
谷川も藤井との竜王戦七番勝負第1局で5筋位取りだった。

日時：1998.10.15
棋戦：竜王戦七番勝負第1局
戦型：対四間5筋位取り
先手：谷川浩司竜王
後手：藤井　猛七段
▲７六歩 △３四歩 ▲２六歩 △４四歩 ▲４八銀 △４二飛
▲６八玉 △７二銀 ▲７八玉 △９四歩 ▲５六歩 △３二銀
▲７七角 △４三銀 ▲５八金右 △６四歩 ▲６六歩 △７四歩
▲６七金 △７三桂 ▲２五歩 △３三角 ▲５七銀 △９五歩
▲５五歩 △４五歩 ▲５六銀 △４四銀 ▲８八玉 △５二金左
▲７八金 △６二玉 ▲６八角 △２二飛 ▲４六歩 △同　歩
▲同　角 △４五歩 ▲６八角 △７一玉 ▲８六歩 △８四歩
▲９八香 △８五歩 ▲同　歩 △６五歩 ▲同　歩 △５五銀
▲同　銀 △同　角 ▲７七角 △同角成 ▲同金寄 △３三角
▲５五歩 △同　角 ▲６六銀 △４四角 ▲８四歩 △８六歩
▲５五歩 △８七銀 ▲同金上 △同歩成 ▲同　玉 △８五金
▲７五歩 △８六歩 ▲７八玉 △８四金 ▲７四歩 △同　金
▲７五歩 △８四金 ▲７六銀 △６四歩 ▲８五歩 △８三金
▲７四歩 △６五桂 ▲８六金 △７四金 ▲６八銀 △３五角
▲７五歩 △７三金 ▲３六歩 △４六角 ▲１八飛 △４二飛
▲５四歩 △同　歩 ▲８七玉 △１四歩 ▲２六角 △８一玉
▲９六歩 △２四歩 ▲７四歩 △同　金 ▲９五歩 △２五歩
▲５九角 △２六歩 ▲４七歩 △２七歩成 ▲４六歩 △１八と
▲９四歩 △９二歩 ▲７五銀右 △７三歩 ▲７四銀 △同　歩
▲６六角 △４三飛 ▲５三歩 △同　飛 ▲３七桂 △５五銀
▲８四角 △４七飛 ▲７七桂 △８二歩 ▲１八香 △２三飛
▲５三歩 △６三金 ▲５二金 △７七桂成 ▲同　銀 △２九飛成
▲６一金 △同　銀 ▲３九桂 △４九飛成 ▲６八角 △７三桂
▲４五桂 △１八龍 ▲９六玉 △９九龍 ▲８七銀 △８三香
▲７三角成 △同　金 ▲６二歩 △７二銀 ▲５二歩成 △９三歩
▲同歩成 △同　香 ▲９五歩 △６九角
まで154手で後手の勝ち
対谷川では66手め85金が好手というより谷川の見落し。王将戦第6局の康光66金同様の勝因だが85金は最強双頭手なのですでに谷川の作戦負けがひどかった。41手め86歩は55歩以外なら対藤井シス殺しとして康光研究以降実戦で何度も登場して後手粉砕。谷川が先陣を切って負けたことが勝ち筋発見のひとつのキッケカ。怪我の巧妙が筋。
26手め44歩を突かない藤井は慎重。55銀を先に許すと今度45歩は同銀。よって玉移動くらいしかない。
33手目の局面で後手は守勢に見えるが先手は陣形が硬直。藤井勝ちやすい。
郷田は千日手でも仕方ないと思って指すしかない。