2006.02.28マシュダ一家 2006.02.26棋王戦第3局の骨格
入玉思1-4
入玉思考1 86同銀か86歩同歩かの選択枝
入玉思考2 13玉と逃げられずに詰む場合
入玉思考3 入玉を目指す通過点が「入城」

入玉思考4 入城の真の姿は係留の仮の宿

入玉思考X 仮の宿が常宿になった世界観


入玉思考X 仮の宿が常宿になった世界観 No: 8960 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/02/28 Tue 05:02:56

係留和音は音楽に途方もない豊かさをもたらした。係留和音は先天的に解決を欲するかに見える。1-3-5-8への解決を促す2-4-6-7。
7は係留和音の仮の宿が常宿となってすでに久しい。
2-4-6まで常宿にしている分野もある。
そこで当たり前のことを考える。人間自体が仮の宿だと。


入玉思考4 入城の真の姿は係留の仮の宿 No: 8959 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/02/28 Tue 04:58:49

連盟棋士に散々「入城」と呼ばれ親しまれ居心地がいいはずの88玉。それが朦朧とした仮の宿だったと気がついた時どんな音楽になったか?
将棋は鑑賞の対象に成り得ると当家は言っている。連盟棋士は勝負を前面に打ち出す。だから彼等は将棋の死を感じ始めてしまった。
「俺はソフトより最終盤がダメなんです」と。
当家は逆。彼等の「入城」が「係留」だったと思考するだけで将棋史はまだ始まったばかりと考えることができる。
「見せてナンボ」の入城組には「もっと見せろ」の係留組で。


入玉思考3 入玉を目指す通過点が「入城」 No: 8958 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/02/28 Tue 04:51:00

本譜は71手目68玉と入玉路を目指すことに。
最初から88玉なら土壇場でこんなことせずに済む?
では15歩の1手分で指す88玉とはなにか?
それは互いに持将棋を目指せるということに他ならない。
連盟棋士が言う「入城」とは当家では入玉準備のこと。
なんでこんなつまらないミミズ変化がここまで這って来たか?
結局ソレを言いたかっただけなのでここで始めて本題となる。
分析の度に何度も言ってきたこのセリフが長い。そこで88玉を入玉準備と呼ばずに2文字で済ませたい。「係留」でどうか?
係留和音なら音楽用語。では88玉を係留と最初から呼べばどんな感じがするか?


入玉思考2 13玉と逃げられずに詰む場合No: 8957 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/02/28 Tue 04:40:27

森内は15歩と圧迫された形をなぜ最も畏れたのか?
それは最終盤で13玉と逃げられずに詰まされるため。そのパターンを86同歩変化から作成してみる。

棋戦:棋王戦第3局変化2
先手:43手目66歩+45手目86同歩
後手:56手目飛車切り+76角の金香取り
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽8四歩
▲2五歩 ▽8八角成 ▲同 銀 ▽2二銀 ▲1六歩 ▽3三銀
▲1五歩 ▽6二銀 ▲3八銀 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽6三銀
▲4七銀 ▽4二玉 ▲7七銀 ▽5二金 ▲3六歩 ▽7四歩
▲3七桂 ▽4四歩 ▲2九飛 ▽7三桂 ▲4八金 ▽8五歩
▲6八玉 ▽5四銀 ▲5六銀 ▽3一玉 ▲9六歩 ▽9四歩
▲7九玉 ▽2二玉 ▲4五歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽7五歩
▲6六歩 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽7六歩 ▲同 銀 ▽8六飛
▲8七金 ▽8四飛 ▲8五歩 ▽8六歩 ▲同 金 ▽8五桂
▲同 銀 ▽同 飛 ▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽7六角
▲8一飛 ▽9八角成 ▲2四桂 ▽同 歩 ▲同 歩 ▽同 銀
▲同 飛 ▽2三香 ▲3四飛 ▽3三歩 ▲4四飛 ▽4三歩
▲4一銀 ▽4二金右 ▲3二銀成 ▽同 金 ▲4一角 ▽3一銀
▲5四飛 ▽同 歩 ▲3二角成 ▽同 玉 ▲4一銀 ▽2二玉
▲3二金 ▽1二玉 ▲2二金打 ▽同 銀 ▲同 金 ▽同 玉
▲8二飛成 ▽投了
91手で先手の勝ち

序盤14歩なら24桂からの寄せに13玉と脱出できる。
この最終盤には落とし穴が沢山ある。最後の落とし穴は85手目32同銀とした場合。以下なら先手は簡単に勝ち。

棋戦:棋王戦第3局変化3
先手:43手目66歩+45手目86同歩
後手:56手目飛車切り+76角の金香取り
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽8四歩
▲2五歩 ▽8八角成 ▲同 銀 ▽2二銀 ▲1六歩 ▽3三銀
▲1五歩 ▽6二銀 ▲3八銀 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽6三銀
▲4七銀 ▽4二玉 ▲7七銀 ▽5二金 ▲3六歩 ▽7四歩
▲3七桂 ▽4四歩 ▲2九飛 ▽7三桂 ▲4八金 ▽8五歩
▲6八玉 ▽5四銀 ▲5六銀 ▽3一玉 ▲9六歩 ▽9四歩
▲7九玉 ▽2二玉 ▲4五歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽7五歩
▲6六歩 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽7六歩 ▲同 銀 ▽8六飛
▲8七金 ▽8四飛 ▲8五歩 ▽8六歩 ▲同 金 ▽8五桂
▲同 銀 ▽同 飛 ▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽7六角
▲8一飛 ▽9八角成 ▲2四桂 ▽同 歩 ▲同 歩 ▽同 銀
▲同 飛 ▽2三香 ▲3四飛 ▽3三歩 ▲4四飛 ▽4三歩
▲4一銀 ▽4二金右 ▲3二銀成 ▽同 金 ▲4一角 ▽3一銀
▲5四飛 ▽同 歩 ▲3二角成 ▽同 玉 ▲4一銀 ▽2二玉
▲3二金 ▽同 銀 ▲同銀成 ▽同 玉 ▲4一銀 ▽投了
89手で先手の勝ち

ところが端に追えばもっと簡単と思って手が震え88手目32同玉に89手目31金と打ってしまうと大逆転。

棋戦:棋王戦第3局変化4 先手のポカ31金
先手:43手目66歩+45手目86同歩
後手:56手目飛車切り+76角の金香取り
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽8四歩
▲2五歩 ▽8八角成 ▲同 銀 ▽2二銀 ▲1六歩 ▽3三銀
▲1五歩 ▽6二銀 ▲3八銀 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽6三銀
▲4七銀 ▽4二玉 ▲7七銀 ▽5二金 ▲3六歩 ▽7四歩
▲3七桂 ▽4四歩 ▲2九飛 ▽7三桂 ▲4八金 ▽8五歩
▲6八玉 ▽5四銀 ▲5六銀 ▽3一玉 ▲9六歩 ▽9四歩
▲7九玉 ▽2二玉 ▲4五歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽7五歩
▲6六歩 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽7六歩 ▲同 銀 ▽8六飛
▲8七金 ▽8四飛 ▲8五歩 ▽8六歩 ▲同 金 ▽8五桂
▲同 銀 ▽同 飛 ▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽7六角
▲8一飛 ▽9八角成 ▲2四桂 ▽同 歩 ▲同 歩 ▽同 銀
▲同 飛 ▽2三香 ▲3四飛 ▽3三歩 ▲4四飛 ▽4三歩
▲4一銀 ▽4二金右 ▲3二銀成 ▽同 金 ▲4一角 ▽3一銀
▲5四飛 ▽同 歩 ▲3二角成 ▽同 玉 ▲4一銀 ▽2二玉
▲3二金 ▽同 銀 ▲同銀成 ▽同 玉 ▲3一金 ▽4二玉
▲4一金 ▽5三玉 ▲8三飛成 ▽5二玉 ▲7二龍 ▽6二銀
▲4二金 ▽5三玉 ▲4三金 ▽同 玉 ▲4四銀 ▽3四玉
▲投了
102手で後手の勝ち

96手目62銀合いは打ち歩詰め禁止ルールを教える場合の合い駒。桂合いだと53玉に73龍でまた合い駒。いずれも先手負け。どう指しても勝ちに見えるはずがポカ31金で水泡と帰す。早いとこ家に帰ってカミさんにキスしたほうがまだいい。こうした信じられない大ポカは連盟棋士でもよくある。それを鑑賞対象にしてしまった人気棋士まで居る。「水泡に帰す」と「カミさんにキス」は同じ人間が演じる。羽生が23飛成とできなかったのは一日の努力が水泡と帰すことを畏れたため?
羽生初の5連敗を許した対康光38香の裏事情を緩和するための通過儀礼と当家は読む。


入玉思考1 86同銀か86歩同歩かの選択枝No: 8956 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/02/28 Tue 04:22:14

なぜ2006.02.26棋王戦第3局の標題が入玉思考だったのか?
この将棋の骨格は玉の位置。羽生は15歩が生きないのかと終始疑念を感じ森内は15歩の圧迫を絶えず感じていたため。
前者は入玉前に自玉が詰む不安。
後者は相入玉の期待が薄い不安。
入玉を最初から思考できる棋士は少ない。B2棋士だと「見せてナンボ」思考なので43手目は66歩で先手勝ちと思っている。
ではなぜ羽生は66歩としなかったのか?
それは79玉で仕掛けたため。だから入玉前に自玉が詰む不安が絶えず付きまとう。タナトラや青野は43手目66歩で先手楽勝と思っている。ここでも86同銀か86歩同歩かと言う選択があった。

棋戦:棋王戦第3局変化1
先手:43手目66歩+45手目86同銀
後手:44手目86歩
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽8四歩
▲2五歩 ▽8八角成 ▲同 銀 ▽2二銀 ▲1六歩 ▽3三銀
▲1五歩 ▽6二銀 ▲3八銀 ▽6四歩 ▲4六歩 ▽6三銀
▲4七銀 ▽4二玉 ▲7七銀 ▽5二金 ▲3六歩 ▽7四歩
▲3七桂 ▽4四歩 ▲2九飛 ▽7三桂 ▲4八金 ▽8五歩
▲6八玉 ▽5四銀 ▲5六銀 ▽3一玉 ▲9六歩 ▽9四歩
▲7九玉 ▽2二玉 ▲4五歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽7五歩
▲6六歩 ▽8六歩 ▲同 銀 ▽8五桂 ▲7三角 ▽8一飛
▲6四角成 ▽7六歩 ▲投了
50手で後手の勝ち

連盟棋士は大抵86銀しか読まない。だから後手の右桂ばかりか香まで使われて三枚攻めを許す。79玉の形では入玉が困難。そこで次項で同歩変化を作成。相手も読んでいないのが大抵同歩変化。
羽生も同歩を読まなかった。それは本譜の最終手を見ても解る。139手目23飛成の即詰みを故意に避けて間違えようがない42銀など指したため。「実戦ではナニが起きるかわからない」。それが86歩同歩の不安。羽生の場合は勝負の怖さを知っているから86歩同歩の先に震える。86歩同歩を問題外とする棋士は大抵B2に落ち着く。