一言でビビった。やるだけやっといて逃げては負ける。
現在56手目43銀が無残に晒されている。43歩も負け、43金もジリ貧。そこで頓死狙いの43銀。以下43角変化なら52銀と引けば角アタリで飛車筋開通。底歩だと羽生もポカしてくれるかもしれないが、関西連盟棋士は身内に限って容赦しない。控え室にバレバレではこれ以上羽生は弛めないのでまず期待できない。

44銀と歩を喰われて擦り込まれたらどうするのであろう？
43歩の銀バサミは怖くない。22歩が厳しい。入玉はできない。
そこで50手めは43歩がダメなので山崎は22角で銀取り。今度は22歩を阻止する双頭手。
ところが羽生には今度こそ24歩からの横歩取り変化がある。
今度43歩には51銀同玉53銀成。横歩取り85飛の遺産。

せっかくチャンスを羽生からもらったのにビビった山崎。これで例の羽生の見えない三頭手が再度意味をもつばかりか55GNの権利さえ再譲渡してしまうハメに。煮込む前は新素材が必要。先に歩を打つか角を打つしかない。64歩は網走なら拍手喝采だが関西という場所柄顰蹙を買う。すると33角しかない。以前も反対側でこういうことがあった。44銀にはじっと同歩で次の45歩が連動手で香銀取り。しかも64角阻止+63銀ブチコミ=64歩の楽しみが消えるので先手から44銀ができなかった。

羽生も芸が枯れた。トシかもしれない。
銀交換をせずに55をGNにするのは当家と同じ思考法。
ところが24歩ではまた飛車を下がるしかない。相手に一手プレゼントするだけ。一番フツーの手が致命傷になるかもしれない。
山崎の正念場。じっくり煮込め。GN解消の権利は山崎に譲渡された。

同銀は次の24歩が単調なので飛車先歩交換原理で後手を引く。山崎に持ち歩があるため。
そこで55をGNにしたい。一番やりたい56歩は39角を喰らうが馬を作らせて66角の合せはある。行くなら37桂。前者は羽生勝ち。後者は山崎にも勝機はある。じっと88玉のGN維持は33角+69銀で即時負け。

凄い。羽生に35歩の4を取らせないという強行軍。自分で強引に4thアタックを取る。これで銀交換できれば24歩や35歩が間に合わず最近味をシメた角銀攻め有効との牽強付会。
羽生相手に少しも怖じない。

先週100円だった白菜がなぜ今日は200円もするのか？
半分に切ってラップに包み100円と値札をつけてゴマかしているヤオもある。 ゴールデンウィーク料金にしてはセコイ。
メシのあとで羽生は46銀。居飛車なので自然。35歩で5-4が狙える。
36手目62飛が二本立てのアンパン。当家の実況&分析の山崎読みは相変らず緻密極まる。次の羽生の55銀は見切り発車。当家を見ているわけではない。時計を見ているだけ。ここで脇や神崎お勧めの67金は68飛の中空三角理論が中だしジャンケンになるので羽生はやるワケない。だから消去法で55銀としただけ。羽生の自信の一着などと書いてある朝日の記事は嘘。山崎の悪手に誘われただけ。悪手には悪手。対山崎戦にかぎらず対森内戦でもこういうことをしているのが最近のイケイケブーハ。ソコを山崎につけこまれたと当家は見る。

当家ではすでに先手必勝。敗因1は残念ながら14手目74歩。敗因2は羽生次第で24手目73桂か26手目42飛になる可能性はある。敗着は28手目65歩が当家の結論。光の柱の二本立ては昔の文芸地下の二本立て邦画映画を思い起こす。アンパンが似合う。
ひとつだけ羽生の思惑をハズレたことがある。79玉移動が逆転の見えない三頭手という羽生の奥義が山崎台風で吹き飛ばされたこと。隠したモノが風に飛ばされてしまった。従って山崎が逆に羽生の立場になって一打逆転を狙う将棋になる。その可能性は3時間将棋なら大いに有り得る。渡辺明との違いを見せつけた山崎。後者に人気をさらわれて当然。

山崎は44銀で棒銀牽制。44歩の3-3では15歩3rdアタックを先手に与える。44歩を読む連盟棋士に当家の歩間理論のオサライを勧める。引くか出るかという好みはあるが山崎は出る。
79玉は本局初の故意の緩手。羽生の緩手は怖い。相手に優勢を与えて実は玉移動が三頭手のために必ず逆転される。この玉は牽引力を持つ。
自陣駒アタリ原理では斥力で玉が下がるが、敵陣にとっては駒を呼び込む強力な引力を発揮。これがハブの見えない三頭手。
73桂は羽生の思惑通り。擬態棒銀で後手玉の左移動を牽制しつつ敵駒を呼ぶ。ターゲットの桂が固定されたので36歩で手を戻す。銀の特性を活かす双頭手。桂は下がれない。銀は下がれる。
42飛は逆に山崎が誘う人工庭園。玉飛が寄り添う可塑性は中原を彷彿。
58金は羽生にも42飛の意味が不明との告白。従ってここは1-4としかみない。
65歩は完全5th。
37銀が手損に見えたらその棋士は羽生に生涯勝てない。これは完全5thからの逆行駒アタリ奇数番1。
33銀は逆行駒アタリ奇数番1阻止。
66歩は完全5thアタック。相手が居玉なので羽生が1ポイント先取。

64歩で山崎躊躇。73銀は親分がやられたこともある。しかし羽生が本当に相腰掛け銀にしてくれるのか？
羽生にも躊躇はある。本当はうまく負けたいが控え室に渡辺明が居るのが気になる。あのネジ式の前では相腰掛け銀で負けられない。
あの顔と向き合うのがいやで羽生は早々に今期竜王戦を引き上げた。
64歩と言う手は山崎の顔74歩を緩手に逆行相転化させる最大の贅沢手。
それを認めてよいものかという王者の沽券もある。棋理に従うなら27銀で初志貫徹。今度は78金で87地点が受かっているので75歩はない。それが山崎の顔を立てる流れ。薔薇十字の新手は見られないがダブルの若手前で赤恥かくよりマシ。で実戦も27銀。これなら負けても悔しくない。
山崎は63銀。袖飛車もあるので74歩を最大限活かせるばかりか風とおしがよいので三頭手解釈できる。こう言う潜在三頭手には緩手が通用しないので先手は行くしかない。ここで十字架銀は山崎の顔に化粧するようなもの。自分の方が逆に1手損になり兼ねない。
羽生が26銀ならあとはアンチョコ見るだけなので爆笑控え室でも解説できる。でハブは26銀。名人戦の34銀と似たようなファンサービスと見ても良い。

なんと渡辺明が控え室に居る模様。知らなかった。しかも14歩を受けなければ15歩で羽生は右玉可能などと言っている。羽生は森下と違ってB級戦略の猿マネはしない。渡辺明のハブ読みは甘すぎ。
対して村山の山崎観はまとも。素直に74歩に驚いている。驚くだけなら子供でも出来るがキチンと75歩があるので棒銀牽制と述べている。その後の指し手が当家のように具体的でない。ハッキリ言えないのは渡辺明も村山も猿マネしかしないので序盤の新規3rdアタック変化など研究さえしないということ。だからこう言うところでボロがでる。

さすがに朝ボケはない模様。代わりに68玉。相腰掛け銀を誘う。山崎の薔薇十字の新技を披露しろとリクエスト。先に78金は74歩を諸手で認めてしまう。62銀はハヤクリで牽制しつつ羽生次第で腰掛け銀四辺形の必殺技を見せると示唆。78金は同意。

16歩に山崎やや躊躇して14歩。指し手は素直でこれで勝機は増えたが、躊躇がクセモノ。芝苑のツケモノなら美味しいがツケは誰が払うのか。
77銀が羽生の25歩のツケ払い。
74歩はまさに山崎。見せる。ここが渡辺明と決定的に違う。羽生が朝ボケで27銀ならいきなり75歩の3rdアタック。同歩なら65角。

25歩は羽生の強制と温情。
強制=山崎なら25歩には手損角換りしか選択肢はない。
温情=相腰掛け銀なら山崎にチャンスは多い。羽生が棒銀なら勝てる。
羽生が勝ってくれとリクエストする徴が16歩。
素直に指せば羽生が勝たせてくれる。
立会いは内藤國雄。銀河戦で山崎のゴキゲンを見事に封じたばかり。あの棋譜は面白いのでこの対局で山崎が勝てば分析UP。