16歩と戻すしかないのではさすがに神谷と言えども森内が何もできなかった空間にペンペン草も生えていなかったと痛感したであろう。
敗因連鎖は37手め69玉と39手め48飛。
40手め92角打で雁字搦め。この一発で神谷熱帯園は終わってしまった。
41=39金。46歩からの29角成り阻止するだけの悪手連鎖。
42=63金。83地点に角打がないので余裕で進軍。
43=78玉。後手からの悪手を待つだけ。
44=74歩。勝勢を導く7thアタック。
以下46歩を阻止する飛車金の繰り換えは先手の忍耐。
53=35歩。玉砕の6thアタック。
54=65歩。森内なら35歩同歩と取る。波瀾の予感。
61=73角。二重駒当りのダマシ手。ガラスの靴というより氷製だった。
62=64桂。勝ちを決める駒アタリ奇数番3。
63=58金。悪手。逆行奇数番3を取ったつもりが溶けた氷。これでは靴下がよけい臭くなる。 91角成と実利を取るのがダマシ手の礼儀。羽生でも香は取った。
64=76桂。一瞬Ｖ2固めの形。森下には珍しい。
65=76金。結局3から1引くしかない。
66=83角。94角の金刺しビームを狙う。以下森下半信半疑。
102=42飛。康光の71金打より酷い。どーして似た結末になるのか？
先手の形は連盟棋士で指しこなせる者はいないかもしれない。
またドンキホーテが現れるだろう。丸山ならやるかもしれない。

日時：2004.08.03
先手：神谷
後手：森下
▲７六歩 ▽８四歩 ▲７八金 ▽３四歩 ▲２六歩 ▽３二金
▲２五歩 ▽８八角成 ▲同　銀 ▽２二銀 ▲３八銀 ▽３三銀
▲２七銀 ▽１四歩 ▲２六銀 ▽４四歩 ▲７七銀 ▽４二飛
▲３六歩 ▽４五歩 ▲３七銀 ▽７二金 ▲７五歩 ▽６二銀
▲６六歩 ▽４一玉 ▲６七金 ▽６四歩 ▲７六銀 ▽６三銀
▲８六歩 ▽３一玉 ▲７七桂 ▽２二玉 ▲１六歩 ▽５四銀
▲６九玉 ▽５五銀 ▲４八飛 ▽９二角 ▲３九金 ▽６三金
▲７八玉 ▽７四歩 ▲同　歩 ▽同　角 ▲７五歩 ▽９二角
▲４九飛 ▽７三桂 ▲４八金 ▽５四金 ▲３五歩 ▽６五歩
▲同　桂 ▽同　桂 ▲３四歩 ▽同　銀 ▲３五歩 ▽４三銀
▲７三角 ▽６四桂 ▲５八金 ▽７六桂 ▲同　金 ▽８三角
▲６五歩 ▽６六歩 ▲７七桂 ▽６七銀 ▲同　金 ▽同歩成
▲同　玉 ▽６六歩 ▲同　金 ▽同　銀 ▲同　玉 ▽５五金打
▲６七玉 ▽６五金寄 ▲６六歩 ▽７五金 ▲８四角成 ▽９四角
▲８五歩 ▽７二飛 ▲７三歩 ▽７六金打 ▲５八玉 ▽８二飛
▲９四馬 ▽同　歩 ▲４八玉 ▽７七金 ▲４一角 ▽６七角
▲２四歩 ▽４六歩 ▲３九飛 ▽４七歩成 ▲同　玉 ▽４二飛
▲投了
102手で後手の勝ち

森内強すぎる。

50手め以後
51=57角。大悪手。ここに逃げると大抵不利。
52=43金。双頭手。51飛を狙う。
53=48銀。これで先後逆に。
54=72玉。その1手分で千日手か逆転を感じた森内。
55=48銀。43金双頭手効果成功。28飛がタコ。
56=53銀。48銀のおかげで自陣整備。
57=57銀。緩手。ここはすでに仮想9th。
58=44銀。森内見事な銀の泡踊り。
59=46歩。行くしかない。後手は大歓迎の地点。
62=45歩。鬼の位死守。後手優勢。
64=53角。位維持の直後に後手が一番やりたかった手を披露。
65=48銀。先手苦しい。完全に翻弄された。
66=35歩。後手ハッキリ優勢。勝勢を決める7thアタック。
69=47銀。孤軍奮闘の銀。45歩の位が強烈すぎて虚しい。
70=44金。森内は鬼。さらに位を補填。鋼鉄にコンクリート。
71=55歩。悪手。すでに万策尽きたというより根負け。玉砕の6th
72=55歩。手順にこの位を明け渡したらまず逆転できない。
73=54歩。同金なら34歩。同銀なら75歩。
74=71角。だから悠然と逃げる。この54歩は位とは言わない。
75=75歩。先手最後のチャンスとなる5thアタック。すでにサラシを巻いて死を覚悟。
76=75歩。冷酷に同歩では酷い。これは5つめの最強の位。
77=24歩。遠い海鳴り。
78=24歩。何もさせない森内。
79=36歩。渡辺明最後の1歩。
80=46歩。鉄壁の位始動。
84=74銀。眩暈がする。こんな化け物を相手にしていたとは。
85=65歩。敗着となる4thアタックからの偶数番死の行軍。
86=65歩。この位まで取られては絶体絶命のピンチ。
87=66歩。またもや最後の1歩。もう畏れさえ麻痺した渡辺明。
88=66歩。冷酷に。
89=66金。死の海で泳ぐしかない。
90=54金。ここで勝ちを見切ってＧＮ清算。
94=64歩。何もさせない徹底方針ですでに大差。
ここは森内完全に寄せの構図ができているはず。そうでないと54金は指さない。
102=62金。73ブチコミを防いで当然。74銀では64角で逆転。
103=44角。歩切れが痛いなどと言う段階ではない。すでに形作り。
104=74銀。勝ちを決める。
105=24飛。総大将の死に化粧。
106=43金。全軍躍動の醍醐味。
107=62角成。ここで逃げても76歩で桂馬&歩だけで殺されるので切る。
以下森内がすでに見切った寄せ完遂。
大変なモノを見てしまった。

日時：2004.08.03
先手：渡辺明
後手：森内大三冠
▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽４二銀
▲５八金 ▽５四歩 ▲６九玉 ▽７四歩 ▲２六歩 ▽７三桂
▲５七銀右 ▽３二金 ▲２五歩 ▽５二金 ▲６七金右 ▽６二玉
▲４六銀 ▽８五歩 ▲７七銀 ▽４四歩 ▲７九角 ▽４三銀
▲６八角 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽１四歩 ▲７九玉 ▽１五歩
▲８八銀 ▽８一飛 ▲７七桂 ▽３一角 ▲３六歩 ▽４五歩
▲３七銀 ▽３三桂 ▲８九玉 ▽４四銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽２三歩 ▲５七角 ▽４三金右 ▲６八角 ▽７二玉
▲４八銀 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四銀 ▲４六歩 ▽同　歩
▲同　銀 ▽４五歩 ▲５七銀 ▽５三角 ▲４八銀 ▽３五歩
▲同　歩 ▽同　銀 ▲４七銀 ▽４四金 ▲５五歩 ▽同　歩
▲５四歩 ▽７一角 ▲７五歩 ▽同　歩 ▲２四歩 ▽同　歩
▲３六歩 ▽４六歩 ▲同　銀 ▽同　銀 ▲同　角 ▽７四銀打
▲６五歩 ▽同　歩 ▲６六歩 ▽同　歩 ▲同　金 ▽５四金
▲５五金 ▽同　金 ▲同　角 ▽６四歩 ▲６五歩 ▽同　桂
▲同　桂 ▽同　銀 ▲７七桂 ▽５四銀引 ▲７四歩 ▽６二金
▲４四角 ▽７四銀 ▲２四飛 ▽４三金 ▲６二角成 ▽同　角
▲５二金 ▽６六桂 ▲７九歩 ▽７六歩 ▲８五桂 ▽同　飛
▲８六銀 ▽７七桂 ▲同　金 ▽同歩成 ▲同銀上 ▽６七角
▲９八玉 ▽９五歩 ▲２二飛成 ▽８六飛 ▲６二金 ▽８三玉
▲６一角 ▽８四玉 ▲８六歩 ▽８九銀 ▲８七玉 ▽７八銀不成
▲投了

132手で後手の勝ち　終局午後10時59分 持ち時間各5時間のうち双方残り時間1分

凄まじい死闘劇

王座戦はすでに眠りの森の美女の第二幕に入ったが眠ったまま死んでしまうかもしれない。
一方の竜王戦は森下の端角ですでに神谷は必死に逃げ回っている状態。こちらは眠りの森の美女というより持ち角一枚のガラスの靴を胸に抱いて白馬の王子を待っている四畳半のＯＬであろう。灰をかぶったままいびきをかいているかもしれない。

余りに森内の23歩に大爆笑した為にNo: 6179は森内が1手詰みに気がつかないで負けたというラブコメディーになっている。
では少し真面目に1手詰みを先手が防いだらどうなるのか？
まず温泉変化から

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽４二銀
▲５八金 ▽５四歩 ▲６九玉 ▽７四歩 ▲２六歩 ▽７三桂
▲５七銀右 ▽３二金 ▲２五歩 ▽５二金 ▲６七金右 ▽６二玉
▲４六銀 ▽８五歩 ▲７七銀 ▽４四歩 ▲７九角 ▽４三銀
▲６八角 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽１四歩 ▲７九玉 ▽１五歩
▲８八銀 ▽８一飛 ▲７七桂 ▽３一角 ▲３六歩 ▽４五歩
▲３七銀 ▽３三桂 ▲８九玉 ▽４四銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽１三角 ▲同角成 ▽同　香 ▲６八角 ▽３五歩
▲同　歩 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽６六歩 ▲同　金 ▽３九角
▲３四歩 ▽２八角成 ▲同　銀 ▽４九飛 ▲７九金 ▽２九飛成
▲１三角成 ▽２八龍 ▲３三歩成 ▽同　金 ▲６四香 ▽８六桂
▲６三香成 ▽同　金 ▲６八馬 ▽１九龍 ▲６四歩 ▽５三金
▲６五桂打 ▽同　桂 ▲同　桂 ▽７一香 ▲５三桂成 ▽同　玉
▲６一角 ▽投了

85手で先手の勝ち


しかし以下のようになると後手が勝ってしまう

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽４二銀
▲５八金 ▽５四歩 ▲６九玉 ▽７四歩 ▲２六歩 ▽７三桂
▲５七銀右 ▽３二金 ▲２五歩 ▽５二金 ▲６七金右 ▽６二玉
▲４六銀 ▽８五歩 ▲７七銀 ▽４四歩 ▲７九角 ▽４三銀
▲６八角 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽１四歩 ▲７九玉 ▽１五歩
▲８八銀 ▽８一飛 ▲７七桂 ▽３一角 ▲３六歩 ▽４五歩
▲３七銀 ▽３三桂 ▲８九玉 ▽４四銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽１三角 ▲同角成 ▽同　香 ▲６八角 ▽３五歩
▲同　歩 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽６六歩 ▲同　金 ▽３九角
▲３四歩 ▽２八角成 ▲同　銀 ▽４九飛 ▲７九金 ▽２九飛成
▲１三角成 ▽２八龍 ▲３三歩成 ▽同　金 ▲６四香 ▽８六桂
▲６三香成 ▽同　金 ▲６八馬 ▽１九龍 ▲６四歩 ▽５三金
▲６五桂打 ▽７八香 ▲５三桂成 ▽同　玉 ▲６二角 ▽４三玉
▲６三歩成 ▽７九香成 ▲同　銀 ▽９七桂 ▲同　香 ▽９八金
▲投了
90手で後手の勝ち

ではどこで森内は13角がダメと判断したかと言うと、控え室のメンツを見て決めた。
なんと青野にタコトラまでいる。しかもタコトラが自己責任で「まだまだ序盤の終わり」と大声をだしているのが対局室にまで聞こえてしまった。
これで心置きなく負けることができるであろう。夕食後に時間がなくて負けたことにすれば実力負けと彼らにバカにされなくて済む。
万が一気分が悪くなれば千日手で後日指直しという日経特別の配慮をしてくれるかもしれない。

大爆笑。一応後手に途中で勝ち筋がありそうな33金冗談変化を

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽４二銀
▲５八金 ▽５四歩 ▲６九玉 ▽７四歩 ▲２六歩 ▽７三桂
▲５七銀右 ▽３二金 ▲２五歩 ▽５二金 ▲６七金右 ▽６二玉
▲４六銀 ▽８五歩 ▲７七銀 ▽４四歩 ▲７九角 ▽４三銀
▲６八角 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽１四歩 ▲７九玉 ▽１五歩
▲８八銀 ▽８一飛 ▲７七桂 ▽３一角 ▲３六歩 ▽４五歩
▲３七銀 ▽３三桂 ▲８九玉 ▽４四銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽１三角 ▲同角成 ▽同　香 ▲６八角 ▽３五歩
▲同　歩 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽６六歩 ▲同　金 ▽３九角
▲３四歩 ▽２八角成 ▲同　銀 ▽４九飛 ▲７九金 ▽２九飛成
▲１三角成 ▽２八龍 ▲３三歩成 ▽同　金 ▲６四香 ▽８六桂
▲６三香成 ▽同　金 ▲６八銀 ▽１九龍 ▲６四歩 ▽５三金
▲７五歩 ▽９五歩 ▲７四歩 ▽９六歩 ▲９八歩 ▽９二香打
▲７三歩成 ▽同　玉 ▲６五桂 ▽６四玉 ▲７五角 ▽投了

89手で先手の勝ち

途中86桂に同歩は先手負け。飛車先を歩で叩いても香車を打たれ龍を切られて金を渡すので即詰み。だから先手も一旦受けるが馬が妙に効いて後手は攻めにくい。65地点は後手にとって致命傷かもしれないので森内は怖くて結局13角変化を逃げた。

13角変化はすぐに終わってしまうのでナニカ残り物がないか宴会場であさっている時間。
頼みの86桂から78銀の即詰み手順は86桂の瞬間が緩手で後手は勝てない。
そこで33金でしのげるかという変化。当家はめんどうなので作成しない。

No: 6176で金ではなく飛車を取れば銀も取れるジャンカと思ってくれた場合はタコ壺にハマル。あのタコ銀を相手してくれたらこうなる。

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽４二銀
▲５八金 ▽５四歩 ▲６九玉 ▽７四歩 ▲２六歩 ▽７三桂
▲５七銀右 ▽３二金 ▲２五歩 ▽５二金 ▲６七金右 ▽６二玉
▲４六銀 ▽８五歩 ▲７七銀 ▽４四歩 ▲７九角 ▽４三銀
▲６八角 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽１四歩 ▲７九玉 ▽１五歩
▲８八銀 ▽８一飛 ▲７七桂 ▽３一角 ▲３六歩 ▽４五歩
▲３七銀 ▽３三桂 ▲８九玉 ▽４四銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽１三角 ▲同角成 ▽同　香 ▲６八角 ▽３五歩
▲同　歩 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽６六歩 ▲同　金 ▽３九角
▲３四歩 ▽２八角成 ▲同　銀 ▽４九飛 ▲７九金 ▽２九飛成
▲１三角成 ▽２八龍 ▲３三歩成 ▽同　銀 ▲６四香 ▽７二銀打
▲６三香成 ▽同　銀 ▲３五馬 ▽７二玉 ▲６四桂 ▽投了

やはり77手で先手は勝つ。

66歩など打たれて39角など喰らったら先手負けだろうと彼女は諦めているが、そんなことはない。以下で先手が勝つ。

飛車金取りをかけさせて先手が勝ちたい場合

▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽４二銀
▲５八金 ▽５四歩 ▲６九玉 ▽７四歩 ▲２六歩 ▽７三桂
▲５七銀右 ▽３二金 ▲２五歩 ▽５二金 ▲６七金右 ▽６二玉
▲４六銀 ▽８五歩 ▲７七銀 ▽４四歩 ▲７九角 ▽４三銀
▲６八角 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽１四歩 ▲７九玉 ▽１五歩
▲８八銀 ▽８一飛 ▲７七桂 ▽３一角 ▲３六歩 ▽４五歩
▲３七銀 ▽３三桂 ▲８九玉 ▽４四銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽１三角 ▲同角成 ▽同　香 ▲６八角 ▽３五歩
▲同　歩 ▽６五歩 ▲同　歩 ▽６六歩 ▲同　金 ▽３九角
▲３四歩 ▽６六角成 ▲３三歩成 ▽同　銀 ▲１三角成 ▽７五歩
▲６九香 ▽３九馬 ▲６四桂 ▽７六歩 ▲５二桂成 ▽同　玉
▲３五馬 ▽７七歩成 ▲６二金 ▽４三玉 ▲７七銀 ▽投了

77手で先手の勝ち

37銀で飛車にヒモがついているのが大きい。香車はオイシーデザート。

森内が考えているのはここで35歩で生け捕りにしたらどうかなどと調子よい変化ではない。それはこうなってしまう。

35歩で角を生け捕りにしようとした場合
▲７六歩 ▽８四歩 ▲６八銀 ▽３四歩 ▲６六歩 ▽６二銀
▲５六歩 ▽６四歩 ▲７八金 ▽６三銀 ▲４八銀 ▽４二銀
▲５八金 ▽５四歩 ▲６九玉 ▽７四歩 ▲２六歩 ▽７三桂
▲５七銀右 ▽３二金 ▲２五歩 ▽５二金 ▲６七金右 ▽６二玉
▲４六銀 ▽８五歩 ▲７七銀 ▽４四歩 ▲７九角 ▽４三銀
▲６八角 ▽９四歩 ▲９六歩 ▽１四歩 ▲７九玉 ▽１五歩
▲８八銀 ▽８一飛 ▲７七桂 ▽３一角 ▲３六歩 ▽４五歩
▲３七銀 ▽３三桂 ▲８九玉 ▽４四銀 ▲２四歩 ▽同　歩
▲同　角 ▽３五歩 ▲２三歩 ▽同　金 ▲３五角 ▽同　銀
▲２三飛成 ▽投了

55手で先手の勝ち

これではアンマリなので13角変化を考えている。13香を狙う角打には65歩から66歩の叩きで39角。

すでに44銀で4筋を制圧された為今度46歩は最後に41飛でボコボコにされる。
そこでついにマンをジして24歩。マンコ締めて24歩と言ったら教皇に破門されるであろう。

ここで86歩は同歩同飛にイキナリ65桂のトビゲリが来るかもしれない。
しかし森内が欲しいのは桂馬。やはり86桂に未練があるので85歩はそのまま残したいらしい。桂馬に歩が入れば84桂という筋もある。そこで午前中のプラン通り44銀。4筋攻略はすでに89玉まで行けば怖くない。

午後3時すぎ記者室に突然加藤一二三九段が登場したらしい。怖いオジサンどころではない。いきなり教皇の渡辺明応援団とは頼もしい。
教皇は先手の形が得意。西尾はごくろうさん。いい中継であった。ここで打ち込みに撤してもらい教皇の話を聞かせていただきたい。
89玉は先手の飛車先歩交換原理との交換条約打診。

さんざんジラシてこれではいやんなる。13角変化を残してまたコイと恫喝。
指す手も決まってきた。

ハッタリで指した15歩が好手に逆行相転化。大抵緩手は相手の緩手で二倍に良い手になってもどる。
この9thは怖いというより手番を持っている方が楽しくて仕方ない局面。角交換権利を掌握した後手がデザインを構築できるため。

どうせ先手から46歩と9thアタックで行くなら57銀でも同じに見えるがそれは負ける。見た目がブスでもせめて口紅くらい塗る。
今日一番イヤな待ち時間であろう。待っていたら彼女の換りに怖いオジサンが来るかもしれない。

先輩としての礼儀であろう。中原ならもっと意地悪する。
無論これは同銀なら33桂。銀を取らせて桂歩との二枚換えはナベラはやらない。見透かされた。

ここしか指す場所がない。45歩突かれたら銀を下がって次に46歩を狙う逆行9thで逆襲。この変化は88銀の局面でもあったが、ナベラは86桂打が怖かったということ。

森内は後手番でよかったと思う瞬間。谷川33角より気持ちよい手。24歩には同歩同飛に今度は42角の狙撃で1歩持った上に手番までもらえる。

すでに1筋を詰められたのでここしか動かせない。第二展開の65歩など迎撃すべきであった。65地点はむしろ後手のほうが怖くていじれない。
46銀型で桂離宮の形は珍しいが後手の陣形も自慢できないので今度は先手がコイと言った形。
角筋が消えたからと次に86歩は同歩同飛に85歩とフタをされて飛車が死ぬ。同桂には同桂で同慶の至り。77桂成や不成が王手でないのがミソ。逆に言うと先手は89玉とはしにくい。

この手を許しては24歩はすでに危険。36歩も45歩突かれてダメ。
やはり必勝ナンバーでもコワイものは怖い。森内がコイコイと最初に誘惑したのは怖いが、三回目のコイはイッテキマースでなくてはいけなかった。
千日手でも仕方ない。

ナベラは第一展開を畏れた。即ち銀桂交換を後手から強要され、と金を先手に作らせても5筋押さえて仕上げは86桂。24歩は角交換変化がある為に最終86桂を喰らっては寄せ合い負けと言う速算。
辛いカレーは夏にウマイがあまり厨房で煮込むと待てない客が怒って帰る。

7th握って贅沢な時間。森内の主張はすでに田舎の演歌なのであとは順番に整頓するだけ。
24歩には同歩同飛のあと後手は23歩とはせずに81飛から2筋の中空三角理論逆襲劇。後手には45歩変化、13角変化もあるがいずれも先手が優勢から勝勢にできる。谷川なら躊躇せずにＧＯ。
36歩は先に入れると千日手になるかもしれない。

森内は頭かきながらその手で触るしかない端歩。
先手が24歩と来てくれないので1手稼ぐこともできずついには3手1組の入城行進曲を聞くだけ。15歩と後手から突き越された時が先手のセブンスター。

笑いをこらえないといけない。31手めの68角には大爆笑だが、この94歩はさすがに顰蹙ものであろう。2004.06.17棋聖戦第1局で康光が95歩として最後に玉脱出路となった94地点の空間はさすがに期待できない。ナベラは喜んで96歩に付き合う。おそらく笑いを噛み殺しながら9筋をみたはず。

中原が得意。81飛から41飛と回って4筋突破する構図。
そういえば中井ママが1月に光の中空三角理論でやられたがあれは中原の強引な位取りを許したのが敗因。
本局は位は維持、すでに79角で待機、迎撃体勢万全なので後手の手数はすべて先手に掌握されている。

アブネーアブネー。29手めで24歩の誘いに乗ると一発で逆転。
ナベラは至って冷静。
森内の玉手箱にはハラハラさせられるがＯ型パパには丸で通用しない。

よくもこんなことを考えてくる。これは康光の4筋光の柱を融合させた手順。羽生のザリガニ銀は見え透いた折衷主義だったが、この44歩は手ごわい。2筋を23歩で鎮圧後、銀桂を繰り出し81飛にみっつの柱を合成できる。79角-68角-79玉など間に合わせないという恫喝。

ムラヤマが森内の秘策などとギャラリーで怯えているが怖くない。せいぜい81飛から2筋の中空三角理論の展開で77銀を咎めるだけのストーリー。

森下が聖なる裂け目を見たかった気持ちはわかるが、結局あの日の15歩変化は発展しえなかった。神谷がすでに見切ったというわけでもない。神谷は己のポリシーを珍しく捨て去ってすべて森内手順を踏襲しながら16歩だけが結果的に緩手となったことを直視している。
森下が自分の力を試す時。

現在22手め72金まで公開。森下の手損角換り。ここにも康光と森内の影。
2004.06.29棋聖戦第2局指直し局森内VS康光と決定的に違う点はこの局面で神谷は16歩を保留し77銀を選択したこと。
こちらの神谷は神懸かり。

ここで日経リポートを読む。
あの用語法間違いの文章は神谷浩司であろう。本戦トーナメント最新状況などと書いている。結果を示すだけのことに状況もなにもない。状況とはすでにマシュダ一家が渡辺明勝ち宣言をしたことを言う。これは事実の羅列ではなく綿密に戦況判断した結果なので「状況」という言葉が相応しい。

森内が王座戦で挑戦者決定戦に進出するのは1993年の第41期王座戦以来11年ぶり。神崎が12年ぶりに王将戦二次予選に残ったのとやや違う。あの時の森内六段は谷川浩司に負けて当然の環境。日経は谷川や羽生以外は棋士でないと思っていた。だから1991年第39期王座が谷川から福崎文吾に譲られた時はそれはハラワタが煮えくりかえっていたに違いない。谷川は福崎に王座を譲った責任を感じたがすでに手遅れ。1992年第40期以来羽生善治が不動の王座となってしまった。羽生は遠慮しない。しかも七冠ブームで日経も便乗したので羽生がマスコットとして固まった。
西尾が何か喋っている。勝又より期待できる。若者は1年で見違える。
しかしね西尾。24手めで森内は33銀は絶対にしない。
たった今27手め77銀。見たマンマの手。28手め33銀ならある。

実に微笑ましい光景。大三冠からの優しいプレゼント。
これで渡辺明が羽生王座に挑戦。

今日の仕事は終わり。あとは宴会。この46銀は終了チャイム。

大爆笑。やはり康光にはかなわないって。

先手の勝ちを決める手。これで後手からのふたつのＧＮ作成権利を丸ごと頂く。森内ご苦労さん。

森内が襟元繕った手。当家ではすでに最終盤デザインを仕上げる地点。これは自陣駒アタリ原理の範疇ですでに緩手。

先手優勢。ナベラ勝てる。
この4thによって森内は次に55歩では負け。新作不発で残念だったね。

ようやく後手らしい手が出た。26歩に呼応。後手はすでに55歩から1歩獲得できる体勢を整えたので2筋は23歩で受けて構わない。2筋で先攻権利を1歩で買うのは64歩型の基本。

65歩を先手のＧＮにする波乗り手順。気分は楽勝。
どうせ森内は2筋の飛車先歩交換原理で飛車を下がらせた瞬間に来るので先に待っているだけ。

74歩緩手の継続手など怖くない。この桂はむしろ拘束手。
無論すでに85歩など屁でもない。

これで一安心。ナベラ冷静。ここまで勝ち上がってきたはず。緩めて締める強靭な精神力。
74歩を見せたため森内から壮絶35歩変化はない。次に35歩は今度こそ25歩で後手が負け。

森内本局初の緩手。これで6thの隙が発生。最初のチャンスは見送ったということ。
やはりマシュダ一家自陣駒アタリ原理は最強。これで先手に26歩の一手の余裕ができた。
現在日テレは10時44分を表示したばかり。セクシー。

最善手。アブネーアブネー。ここで26歩は負けだった。

キタキタ！
だから26歩先に突かないとこうなってしまう。
森内は35歩の権利まですでに獲得。しかもいつでも85歩でナンバー調整。
ここで26歩は無視されて25歩の瞬間5thを作成されボコボコにされるかもしれない。

マズイ。マズイ。これはオチつきすぎ。3rdの権利まで森内に与えてしまった。森内の頭には定跡などない。危機を感じろ！

これが森内。気をつけろ。1stから2ndまですでに完全掌握された。25歩の瞬間が最も危険。

アブナイ所であった。手拍子で77銀などとしたら負けていた地点。
ナベラ冷静。迎撃でやる気マンマン。

それはそうであろう。64歩から63銀となる形は森内から伝染し深浦-丸山-羽生まで犯した。谷川とて翻弄された63銀の行方。ルーツは森内。これはザリガニではない。すでに作戦の岐路。

振り駒で渡辺明先手。
矢倉指向66歩のX停滞に森内は8手め64歩。圧倒される。森内の新作はガチ。