2004.07.22竜王戦準々決勝谷川VS渡辺 回想 No: 6043 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/07/25 Sun 07:40:39

渡辺明の子供の頃からの憧れは谷川浩司であった。
歴代の永世名人はキングメーカーでもあった。
谷川は第2手めを見て連盟将棋のひとつの課題をぶつけた。
藤井システムと言う金字塔を次世代名人はどうみたのか?
一昨日の将棋は谷川が緩めたどころか鬼のごとき殺気。
もし谷川が角など相手にせず飛車も封じ込めた場合はどうだったか?
それは角を取られてこんなカンジになる。

先手:谷浩
後手:角銀桂香
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽8四歩 ▲6八飛 ▽6二銀
▲3八銀 ▽4二玉 ▲1六歩 ▽3二玉 ▲7八銀 ▽5四歩
▲5八金左 ▽5二金右 ▲1五歩 ▽5三銀 ▲6七銀 ▽3三角
▲3六歩 ▽4四歩 ▲4六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽4三金
▲3七桂 ▽2二玉 ▲6五歩 ▽3二金 ▲4七銀 ▽2四歩
▲2六歩 ▽1二香 ▲2五歩 ▽1一玉 ▲2四歩 ▽2二銀
▲5六銀左 ▽2四角 ▲4五歩 ▽2三歩 ▲3五歩 ▽同 角
▲6四歩 ▽同 歩 ▲4八金直 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽8五歩
▲4四歩 ▽同 銀 ▲1四歩 ▽同 歩 ▲6四飛 ▽8六歩
▲8三歩 ▽同 飛 ▲8四歩 ▽8七歩成 ▲8三歩成 ▽7七と
▲同 桂 ▽8八角 ▲6五桂 ▽5五銀 ▲6一飛成 ▽5六銀
▲同 銀 ▽5五歩 ▲5一飛 ▽3一銀打 ▲1三歩 ▽同 角
▲5五銀 ▽5六歩 ▲8一龍 ▽5七歩成 ▲同金直 ▽9九角成
▲9一龍 ▽7七馬 ▲6八歩 ▽7六馬 ▲5三桂成 ▽同 金
▲同飛成 ▽5七角成 ▲投了
86手で後手の勝ち

すでに4筋6筋8筋の歩が切れた状態であった。
5筋の歩を切らすことも簡単。飛車などなくとも先手は寄ってしまう。だから谷川は角を渡すことを畏れた。
飛車を渡して攻めあう為にはと金作成しかないので歩を打った瞬間もっと早く負けてしまう。

先手:谷浩
後手:飛車だけ
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽8四歩 ▲6八飛 ▽6二銀
▲3八銀 ▽4二玉 ▲1六歩 ▽3二玉 ▲7八銀 ▽5四歩
▲5八金左 ▽5二金右 ▲1五歩 ▽5三銀 ▲6七銀 ▽3三角
▲3六歩 ▽4四歩 ▲4六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽4三金
▲3七桂 ▽2二玉 ▲6五歩 ▽3二金 ▲4七銀 ▽2四歩
▲2六歩 ▽1二香 ▲2五歩 ▽1一玉 ▲2四歩 ▽2二銀
▲5六銀左 ▽2四角 ▲4五歩 ▽2三歩 ▲3五歩 ▽同 角
▲6四歩 ▽同 歩 ▲4八金直 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽8五歩
▲4四歩 ▽同 銀 ▲1四歩 ▽同 歩 ▲6四飛 ▽8六歩
▲8三歩 ▽同 飛 ▲8四歩 ▽6三歩 ▲同飛成 ▽8七歩成
▲6六角 ▽8二飛 ▲3六銀 ▽5五銀 ▲7五角 ▽6二飛
▲同 龍 ▽同 角 ▲8二飛 ▽2六角 ▲4二歩 ▽2九飛
▲投了
72手で後手の勝ち

そこで飛車も角も絶対に渡さないように谷川は指し継いだが、どうやっても角か飛車は取られてしまい銀も渡すことになる。
すると桂香も取られてしまう。しかも4-6-8に歩が効く。
そうやって1手づつ見て行くと本譜の49手め44歩以後谷川は最善を尽くしている。鬼のような指し回しで完封しようとしている。それに対して新聞紙一枚の下は地獄という細い攻めを続けるしかなかった渡辺明。
ディズニーのアニメを実写にしてK1のリング上に乗せてもこれほどスリリングな展開は望めない。
一瞬でも筋を外したら即負け。
谷川がなんとか勝てないものかいろいろ作図したが、49手め44歩以後はかろうじて後手の攻めが切れない。44歩とは底歩が打てる手のようでも相手の歩を取ってしまう為に逆用されてしまう。
谷川はすでに69地点に底歩が打てた。そして49地点にも底歩を打てるようにした一瞬の心の隙が致命傷であった。44歩を44同銀と取られてしまうと55銀の筋ばかり目に付き53銀引きは見落としてしまう。それに呼応した谷川の67銀引きも双頭手だがうまくできている。74桂とは。しかも66桂とは。
ここまで絶妙な指し回しが見たままに棋譜に表現されると感想戦はいらない。渡辺明は憧れの谷川に勝って恍惚状態で感想戦は覚えていないらしい。
それはそうであろう。谷川は何も言うことがない。さすがに47銀が敗着とは言えないであろう。それでは藤井を殺しかねない。こういうところは構想がおかしかったと言う以外にない。しかし今後谷川は29手めに47銀を絶対に指さないから見ててごらん。



例にない局面 No: 6042 [返信][削除]
 投稿者:M  04/07/25 Sun 05:46:15

夢の中では局面が進んでいた。
敵陣へ打つ見たこともない角。
あれは角換りの将棋であった。
角換り腰掛け銀ではなかった。

向こうではAとTが対局している。
こちらの読み筋通り角を打てば先手勝ち。
ところがその角は中空に打たれた。
コシ・ファン・トゥッテに似ている。

二組のペアーの音の関係が入れ替わるあの構造。
貞操と欲望さえ鏡に映すと入れ換る。
AとT、GとCは婚約者同士であった。
それがAとC、TとGの関係になる。

有り得ない。
愛の作用はこの関係を元に戻そうとする。
すでに公開された基本図。
彼らはそれをまったく逆に読んでいた。

ところが最後は同じ結果となった。