2004.05.30NHK杯杉本VS行方
四間穴熊VS桂離宮

デュアル・ペガサス昇

壊された表看板
実況&分析 マシュダ一家

2004.05.30NHK杯杉本VS行方 四間穴熊VS桂離宮
「壊された表看板」デュアル・ペガサス昇天
 
No: 5468 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/05/31 Mon 11:37:22

放映:2004.05.30
棋戦:NHK杯本戦1回戦
戦型:四間穴熊VS桂離宮
先手:杉本昌隆六段
後手:行方尚史七段

▲7六歩 ▽3四歩 ▲1六歩 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽6二銀
▲1五歩 ▽4二玉 ▲7八銀 ▽3二玉 ▲6八飛 ▽5四歩
▲3八銀 ▽8五歩 ▲7七角 ▽4四角 ▲6七銀 ▽5三角
▲8八飛 ▽5二金右 ▲5八金左 ▽4四歩 ▲4六歩 ▽4三金
▲4八玉 ▽7四歩 ▲3九玉 ▽3三桂 ▲2八玉 ▽2一玉
▲5六歩 ▽7三桂 ▲4七金 ▽3二金 ▲1八香 ▽9四歩
▲1九玉 ▽5一銀 ▲3九金 ▽4二銀右 ▲2八金 ▽2二銀
▲5九角 ▽3一銀右 ▲5八銀 ▽8一飛 ▲4九銀左 ▽6四歩
▲3六歩 ▽6五歩 ▲同 歩 ▽6一飛 ▲7七桂 ▽7五歩
▲同 歩 ▽同 角 ▲4八角 ▽6六歩 ▲7八飛 ▽9三角
▲8五桂 ▽同 桂 ▲7三飛成 ▽6五飛 ▲5五歩 ▽6七歩成
▲9三角成 ▽同 香 ▲5四歩 ▽5二歩 ▲8三角 ▽5五飛
▲6四龍 ▽5八飛成 ▲同 銀 ▽同 と ▲5三歩成 ▽同 金
▲5五龍 ▽4九銀 ▲5九歩 ▽7七角 ▲5八龍 ▽同銀不成
▲同 歩 ▽5五角成 ▲3五歩 ▽4五歩 ▲3四歩 ▽2五桂
▲7五飛 ▽6五歩 ▲同 飛 ▽同 馬 ▲同角成 ▽6九飛
▲7六角 ▽4三桂 ▲3六金 ▽7七桂成 ▲2五金 ▽7六成桂
▲3三桂 ▽同 銀 ▲同歩成 ▽同 金 ▲3四歩 ▽3二金
▲4七馬 ▽5五桂 ▲3七馬 ▽3六歩 ▲同 馬 ▽3九角
▲3七銀打 ▽2八角成 ▲同 銀 ▽4八金 ▲8三角 ▽3九飛打
▲3七馬 ▽3六桂 ▲1四歩 ▽3八金 ▲同角成 ▽同飛成
▲同 馬 ▽2八桂成 ▲同 馬 ▽3九銀 ▲1三歩成 ▽2八銀成
▲同 玉 ▽3九角 ▲3七玉 ▽4八角成 ▲同 玉 ▽4七銀
▲3七玉 ▽4八角 ▲2八玉 ▽3九角成 ▲3七玉 ▽4八馬
▲2八玉 ▽2九飛成 ▲1七玉 ▽1三香 ▲1四歩 ▽同 香
▲1五歩 ▽1六歩 ▲同 玉 ▽1八龍 ▲投了

154手で後手の勝ち


7手め15歩=位取りなんてアマイものではない。マシュダ一家にとってはコレが先手最強GN。この最強手を可能としているのは藤井システムのおかげ。行方の6手め62銀が緩手に見えるのは対四間最強アナグマに組めずに15歩型に不利な桂離宮を目指した為。行方の駒組は後手番が元々初手から劣勢と見る故の我慢と好意的に見ることはできない。それはこの地点のみでなく後手の仕掛けを見ても明解。一言で=杉本の序盤>行方と言うのは簡単。しかし誰も理論的に説明していない。15歩を最強GNと説明しているのはマシュダ一家のみ。それさえ説明できないから行方の緩手が通用してしまう。
23手め46歩=一見先手理想型。実は三者択一。ここには56歩、36歩という手もある。当家なら腰抜け野郎には後手の初手を狙いに行く36歩。
三者択一とは能動-中庸-受動の三種類から選択。すでに後手は受動体を見せている為に、先手ならば能動体を選択すべき。オマンコ同士がくっついても子供は生まれない。それを無限の合わせ鏡などと言うのは角換り腰掛け銀と総矢倉だけで十分。46歩は次に45歩を突けば即時攻撃手に見えるが実態は47地点空間開放手。36歩は明解に双頭手なので後手の駒組を即時制御可能。
25手め48玉=この手が先手の利権を汚す。46歩のツケ。
26手め74歩=緩手。行方の限界。駒アタリ予備4作成を実行したいならば玉頭方面。しかしマシュダ一家「駒アタリ偶数番原理」最強手をここで指せる者は連盟棋士に皆無。ならば連盟棋士には24歩が最善。74歩以下は後手作戦負けの道。
31手め56歩=杉本の作戦勝ち宣言。以下は大介レベルの解説で十分。
さてあとはお茶を飲みながら見ることになる。杉本の敗因は見たとおり最強GNの解釈誤謬。バーゼル派のように情緒的に述べると119手め83角打で杉本は負けると判る。これは杉本オハコのデュアル・ペガサス。思えば朝日OPの波瀾はこのデュアル・ペガサスから始まった。
杉本の棋士人生で最も輝いた最初にして最後の華。
あの華をドライフラワーにして今日も飾っているのが杉本。山崎ハコの絶版レコードを置いてもこの中古専門店はすぐにツブレる。杉本オハコではまたかと思われるだけ。だから新装開店「パーラー行方」にハッタリを許してしまった。老舗の表看板は一度ガキどもに壊されると店主は意気消沈して店仕舞いしてしまうのが常。
130手め自殺行為のGN消去で杉本は一挙に逆転負け。羽生のように深浦GNを殺してくれたら諦めもつくが、自分で殺しては夫婦喧嘩よりヒドイ。二兎追う者は一兎が半分。デュアル・ペガサス効果で角の乱舞に酔いしれているうちに飛車の使用法を忘れてしまった。杉本の看板将棋を知っている心理学者なら119手め83角打以下はハッタリかませばコーナルと判る。
ナメカタは解説の大介同様即詰みを明解に読んでいたわけではない。むしろ内心諦めて「読み切った」と言う臭い演技だけをテレビで見せている。唯一後手が逆転する筋は13香と走る以外にないとひとめなのでね。だから13歩成だけを待っていた。その最悪の順を与えた杉本の敗因は「老舗がパチンコ屋に負けるか?」という思い込み。
「杉本さんはマンポ系」というあの声は夢ではなかった。


2004.05.30NHK杯 杉本VS行方 杉本=マンポ系 No: 5467 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/05/30 Sun 10:44:06

涼子が言う。「杉本さんはマンポ系」
確かに今そう聞こえた。
恐らく万歩計のことであろう。