狂気の55歩 噴火に埋もれた都市へ  No: 4560 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/03/11 Thu 11:45:25

昨晩公表したマシュダ一家57桂は谷川77桂をはるかに凌ぐ複雑な変化を内包する。あの時の相手も羽生。
昨年2003.09.01に公表した第9期竜王戦第2局の分析では駒アタリ奇数番の法則により谷川77桂へ至る74手め75歩の緩手に当家はスポットを当てた。一昨日の王将戦第5局の森内の64手め55歩は構造上谷川74手め75歩と同じ意味。もともとあの谷川分析は森内に捧げた論説であった。
我々が驚嘆するべきは森内は勝敗が確定するはるか以前にこのような最終盤への意思を一昨日示したこと。わずか64手めでフィナーレを提示する狂気の沙汰。
森内が封じ手で55歩を指さなければ、そして羽生が77桂を指さなければ57桂変化は生まれなかった。
この57桂は電光石火のように突如当家に落下。敵の歩の頭に桂を打つという非常識な手。 いずれの変化も角さえ先に渡さなければ後手陣は首の皮一枚残して凌げるはず。
あの時森内に捧げた論説を再読すると、半年でよくもここまで過激な展開を繰り広げたものと思う。あの時の分析も熱にうなされながら一気に完成。火を吹くような55歩の返答をした森内はしかし57桂の特異点を見ることなく散った。彼は序盤95歩の意味を96桂に求めたのであった。

噴火に埋もれた都市。
廃墟に一瞬光った宝石は空から振ってきたのであろうか?
それとも地中から出てきたのであろうか?
宝石は突如見えた。
半信半疑で手にとり磨きはじめると異様な光を放った。
見てはいけないものを見てしまったのだろうか?
その光で失明するかもしれない。
その光は魂を遠い場所へ誘った。

残った眼球にはすべてがおぼろに見える。