駒アタリ予備の考察1-9
サンプル=2004.02.18第53期王将戦第3局
MashudaBBS2004.02.20
考察0 37桂再考
考察1 4手め44歩は双頭手 四間が最も優秀なワケ
考察2 5手めの25歩とは駒アタリ予備1の特権行使
考察3 6手め33角は空間閉塞手 対四間37桂戦法の根拠
考察
4 12手め95歩 後手番藤井システムの波長測定
考察5 24手め64歩 駒アタリ予備3=奇数番で権利提示

考察
6 26手め45歩 後手が再度見せる双頭手は駒アタリ予備4
考察7 27手め98香 駒アタリ予備の宙吊り状態を保持する機能

考察8 28手め92香 山崎の天性の才能
考察9 32手め84歩 羽生の真の敗因


駒アタリ予備の考察9 32手め84歩 羽生の真の敗因  No: 4198 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 12:22:37

羽生の31手めと32手めの8筋交換は後手有利と実況で述べた。
これは後手が引いた駒アタリ予備5の奇数番。
昨年の棋聖戦における丸山VS康光戦でも当家ではこの86歩と84歩交換が後手有利と述べた。
http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/030619kisei2W.htm
当家ではこのような交換が成立すると勝敗はおよそ見当がつく。
2002年5月2日の竜王戦1組丸山対森内戦では86歩と84歩の交換は後手に有利であった。
それを受けた2003.06.19棋聖戦第2局の康光36手め84歩は駒アタリ予備7の奇数番。

そう言えばあの日も有吉が立会人。有吉は素晴らしい。この交換の奥深さに素直に感嘆していた。そこで我々も告白しよう。一昨日の有吉の封じ手予想43銀には実は心の底で妙に感心していた。それが全面駆使の精神。現場の森内は勝負の鬼なので情は挟めない。有吉だからこそ素直に聞けたのかもしれない。
当家も有吉へ敬意を表し一旦ここで終える。

昨日の勝負も実は封じ手よりはるか以前のこの32手め84歩で決まったと当家は考える。昨日の羽生の真の敗着となる33手め36歩は駒アタリ予備6であった。


駒アタリ予備の考察8 28手め92香 山崎の天性の才能  No: 4197 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 12:20:20

一昨日森内が指したこの92香から羽生の78銀に対して下記の棋譜が似ているなどと連盟棋士は言う。

日時:2003/07/30
棋戦:竜王戦予選
戦型:四間飛車
先手:山崎隆之
後手:杉本昌隆
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽4四歩 ▲4八銀 ▽9四歩
▲6八玉 ▽9五歩 ▲5八金右 ▽3二銀 ▲7八玉 ▽4二飛
▲7七角 ▽6二玉 ▲8八玉 ▽7二玉 ▲5六歩 ▽4三銀
▲5七銀 ▽8二玉 ▲9八香 ▽5四銀 ▲6六歩 ▽9二香
▲7八銀 ▽7二銀 ▲2五歩 ▽3三角 ▲3六歩 ▽3二飛
▲6七金 ▽5二金左 ▲8六歩 ▽1二香 ▲7五歩 ▽6四歩
▲5九角 ▽6三金 ▲1六歩 ▽1四歩 ▲6八銀 ▽7四歩
▲同 歩 ▽同 金 ▲7七銀右 ▽8四歩 ▲9九玉 ▽8三銀
▲3八飛 ▽7二金 ▲3五歩 ▽4五歩 ▲3四歩 ▽4四角
▲3三歩成 ▽同 桂 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲7五歩 ▽同 金
▲7六歩 ▽7四金 ▲3四飛 ▽4三銀 ▲2四飛 ▽2二歩
▲3四歩 ▽3五角 ▲3三歩成 ▽2四角 ▲3二と ▽3九飛
▲2八飛 ▽2三歩 ▲4二と ▽3四銀 ▲5二と ▽3五角
▲8八銀 ▽4六歩 ▲同 歩 ▽4七歩 ▲7五桂 ▽7三金引
▲6五歩 ▽7四銀 ▲6四歩 ▽9六歩 ▲同 歩 ▽9七歩
▲同 香 ▽4六角 ▲3七歩 ▽3六歩 ▲6八角 ▽6四角
▲5七角 ▽4九飛成 ▲6三歩 ▽同 銀 ▲同桂成 ▽同金寄
▲7五銀 ▽6六歩 ▲6四銀 ▽同 金 ▲7七金 ▽3七歩成
▲4六角 ▽7三銀 ▲6八飛 ▽2九龍 ▲6一角 ▽7四桂
▲6四角 ▽同 銀 ▲6二と ▽同 金 ▲8三金 ▽7一玉
▲3四角成 ▽5二角 ▲7二銀 ▽投了

123手で先手の勝ち

この棋譜と似ていると本気で考えた連盟棋士には森内の構想など到底理解できない。駒アタリ予備1と駒アタリ予備4では全く違う。形だけなんとなく似ていると述べる棋士には奇数と偶数の違いもわからないであろう。挙げ句に端歩の差が如何に勝敗を決するかさえ理解しようとしない。
上記棋譜における山崎の才能の発露は29手め36歩。これが駒アタリ予備3の奇数番。


駒アタリ予備の考察7 27手め98香 駒アタリ予備の宙吊り状態を保持する機能  No: 4196 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 12:16:08

27手め98香とは居飛車穴熊への準備。イビアナの優秀性は77角によって89桂が使えないと言う負の側面から逆に派生した。その根本は将棋の原型にある。初型が97地点を香車と共に二重に死守しているという将棋の濁った特性を最大限利用する戦略がイビアナ。イビアナの優秀性はこの原型相続に躊躇しない。ところが今までこの98香は99玉と入るための空間開放手としてのみ連盟棋士は説明してきた。だから99玉と入れなければ98香が無駄手となると言う先入観にまみれる。我々はそう見ない。ここで先手が作成できる駒アタリ予備は36歩しかない。これは駒アタリ予備5で奇数番。ところがこれは知悉手順の指し手として悪手であった。即ち先手は駒アタリ予備がどこにも作成できない状態が27手めの局面。これは駒アタリ予備の宙吊りと読む。そこで次にブランコの原理へ移行し16歩が可能か否かであるがこの局面では緩手となり先後逆となって後手に先攻が成立してしまう。それほど26手め45歩は双頭手として強烈ということ。四間の最優秀性はこの45歩が自己の欠陥を昇華しつつ連動手となること。
するとこの98香には戦力の均衡を保ちつつ駒アタリ予備の宙吊り状態を保持する機能があることに気がつく。


駒アタリ予備の考察6 26手め45歩 後手が再度見せる双頭手は駒アタリ予備4  No: 4195 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 12:07:20

26手め45歩は後手が引いた駒アタリ予備4と読める。
45歩は後手が再度見せる双頭手。角筋開通と飛車先歩で位を取るという攻撃手を一手でふたつ実現している。すでに後手の優位性は顕著。
ところが連盟棋士はイビアナ漬けの経験値でこの局面を楽観視している。
それは45歩がこれだけ優秀な双頭手でありながら駒アタリ予備4という偶数番であることに原因がある。


駒アタリ予備の考察5 24手め64歩 駒アタリ予備3=奇数番で権利提示  No: 4194 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 12:04:53

森内が一昨日見せた「蟹這い囲い」は先手玉移動とパラレル。その線上で24手め64歩とは何か?
これは後手が作成した駒アタリ予備3と読む。これが本局の勝敗を分ける65地点利権へ向かう最重要の一手。奇数番で後手がこの権利を提示したことに注目する。


駒アタリ予備の考察4 12手め95歩 後手番藤井システムの波長測定  No: 4193 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 12:03:01

ここから昨日の王将戦第3局をサンプルとする。
棋譜再掲載
日時:2004/02/18&19
棋戦:第53期王将戦第3局
戦型:居飛車穴熊VS四間
場所:倉敷市芸文館
先手:羽生善治王将
後手:森内俊之竜王
▲2六歩 ▽3四歩 ▲7六歩 ▽4四歩 ▲2五歩 ▽3三角
▲4八銀 ▽9四歩 ▲6八玉 ▽4二飛 ▲7八玉 ▽9五歩
▲5六歩 ▽6二玉 ▲5八金右 ▽5二金左 ▲7七角 ▽3二銀
▲8八玉 ▽7二玉 ▲5七銀 ▽8二玉 ▲6六歩 ▽6四歩
▲6七金 ▽4五歩 ▲9八香 ▽9二香 ▲7八銀 ▽7二銀
▲8六歩 ▽8四歩 ▲3六歩 ▽6三金 ▲8七銀 ▽7四歩
▲7八金 ▽7三桂 ▲9九玉 ▽5四歩 ▲3八飛 ▽5五歩
▲3七桂 ▽3五歩 ▲同 歩 ▽8五歩 ▲5五歩 ▽8六歩
▲同 角 ▽3六歩 ▲4五桂 ▽同 飛 ▲4六銀 ▽4一飛
▲3六飛 ▽8三銀 ▲3四歩 ▽1五角 ▲3八飛 ▽7二金
▲1六歩 ▽4二角 ▲5九角 ▽6五歩 ▲同 歩 ▽7五歩
▲4八角 ▽7四金 ▲6六金 ▽6一飛 ▲7五金 ▽同 金
▲同 角 ▽同 角 ▲同 歩 ▽6五桂 ▲8四歩 ▽同 銀
▲5二角 ▽6四飛 ▲8三歩 ▽9三玉 ▲6六歩 ▽7七歩
▲8八金 ▽8六歩 ▲同 銀 ▽5六角 ▲8七金打 ▽7九金
▲7七桂 ▽同桂成 ▲同 銀 ▽4七角成 ▲3九飛 ▽4六馬
▲8五桂 ▽9四玉 ▲8二歩成 ▽同 金 ▲9六歩 ▽7八銀
▲8九歩 ▽8七銀成 ▲同 金 ▽7八金打 ▲9五歩 ▽8三玉
▲9七香 ▽5六馬 ▲9八玉 ▽6三桂 ▲7四銀 ▽同 飛
▲同 歩 ▽7七金 ▲7三歩成 ▽同 金 ▲同桂成 ▽同 銀
▲8六飛 ▽8五歩 ▲同 飛 ▽8四銀打 ▲7九飛 ▽8五銀
▲7七飛 ▽4八飛 ▲7八歩 ▽7五桂打 ▲6三角成 ▽8七桂成
▲同 飛 ▽7八飛成 ▲8八金 ▽8七龍 ▲同 金 ▽8八金
まで138手で後手の勝ち

この12手め95歩は24地点に継ぐ駒アタリ予備2と思考する。


駒アタリ予備の考察3 6手め33角は空間閉塞手 対四間37桂戦法の根拠  No: 4192 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 11:58:26

6手めに33角と上がるのは必然。これが実は33地点を埋める空間閉塞手でもあった。33桂と跳べないからである。対して先手は37桂と跳べる。ここに先手が対四間37桂戦法を確立する根拠のひとつがある。
横歩取り33角戦法が優秀なのは33同桂と言う連動手が後手に半分約束されている為。
ところが四間飛車では双頭手となる44歩のおかげで後手に33桂連動手はすでにない。後手が22飛向かい飛車の選択をした場合33角は22地点を開放する空間開放手としての側面をアピールすることになるが、44歩が今度はただの空間閉塞手となってしまう。四間飛車は44歩をさらに連動手とできる。


駒アタリ予備の考察2 5手めの25歩とは駒アタリ予備1の特権行使  No: 4191 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 11:47:53

4手め44歩に対して先手がすぐに25歩と突く行為を当家では一言で「王者の沽券」と言う。これは先手が後手の双頭手に対抗する唯一の最強手。5手めの25歩とは駒アタリ予備1の特権行使。特権は先手にある。
それを最短で行使する行為の正当性は王者にのみ主張できる。


駒アタリ予備の考察1 4手め44歩は双頭手 四間が最も優秀なワケ  No: 4190 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 11:44:12

後手が角筋を遮断する4手め44歩に対して誰も明解な説明を行わなかった。振り飛車にするなら当り前としか思われていない。
4手め44歩とは実は双頭手である。角筋を遮断しつつ43地点を開放している。この双頭手としての権利を最大限行使するのが四間飛車。あらゆる振り飛車で四間が最も優秀性を発揮できるのはこの4手めに双頭手が無条件で作成できるからであった。


37桂再考  No: 4189 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/02/20 Fri 10:03:12

羽生が無茶な37桂を指したおかげでそろそろ森下システム37桂再考を始めないといけない。
昨日羽生はなぜあんなことをしたのであろう?
最強戦士相手に勇気だけは称えたい。65歩の権利を奪還できなければ先手は逆転できないと何度も当家では述べている。森下システムの37桂並に対四間の37桂戦略を構成することは実戦の思いつきだけではできない。
何の為の二日制なのであろう?
そして何の為の七番勝負なのであろう?
眠る時間が程よく間にあるということ。
良い発想は大抵眠っている間に生まれる。