天体運動の模倣1-4
MashudaBBS200.12.10
天体運動の模倣1 時計の場合
天体運動の模倣2 楽器の場合
天体運動の模倣3 四大要素 
天体運動の模倣4 ゲーム 
天体運動の模倣番外  将棋の概念が換る日
1枚の写真 王将戦の米長森内と棋聖戦の羽生丸山 



天体運動の模倣 番外 将棋の概念が換る日  No: 3512 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/12/10 Wed 06:09:11

日は昇り沈む。時計がなくても一日の推移はわかる。
将棋の千日手は調整した結果永遠に狂いのない世界に突入する。それでは人間世界は面白くない。そこで持将棋にすることがマシュダ一家の目的となる。相入玉し点数を競うあうという大伽藍を序盤から構築できるであろうか?
できる。
即ち将棋とは玉を詰ますゲームではなく、玉をめぐる点数争いというゲーム構築に変貌する。その時は囲碁と同様に負けても点数差で慰めを得ることができるであろう。将棋の最大の欠陥は大逆転で負けた苦痛が大きいということであった。負けても1点差ならばまた指す気になるであろう。チェスのような引き分けによる怨念鎮静法も将棋は有する。だから将棋は全世界で人類最高のゲームとして君臨するはずである。
作戦の要は王手には必ず1手使って阻止しなくてはならないという鉄則。 だから玉を巡る攻防の点数合戦となる。これを構築し始めると将棋の序盤ソノモノの概念がガラリと変わってしまう。
今年流行りかけて急激に廃れてしまった「一手損角換わり戦法」はやがて手損の概念を変えた記念碑として再び脚光を浴びるであろう。持将棋には手損など関係なくなってしまうからである。その一連の運動形態を説明する為に相停滞の領域が必ず必要になる。

時計の世界でもそうであったように将棋も再び職人は消えるかもしれない。しかしまた復活する。現在の棋士のレベルでもまだ人間の限界にほど遠い。人間とは最高の機械。最重要領域に対しては人間が頼り。
最高の技術力で制作された時計でも車でも最後は人間の手が必要となった。調整を行えるのは人間しかいなかったからである。
将棋はどうであろう?
持将棋にも最初から様々なデザインが存在する。どこまで行っても人間が何を感じるかでデザインが決まってしまう。
敵を勝たせた方が美しい将棋となる場合もある。
美しい方に惹かれるのがまっとうな人間である。
今年の羽生と康光はそこまで考えて指している。


天体運動の模倣4 ゲーム  No: 3510 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/12/10 Wed 05:42:57

現代ゲームの最高峰は日本で育まれた将棋である。チェスの市販ソフトがトップ棋士と同等となった2003年でも将棋ソフトは人間に敵わない。世間全般では囲碁将棋ソフトのどちらが先に人間に勝つかと言う興味がある。この比較には我々は興味ない。囲碁とは升目を増やせば機能拡張できるゲームだからである。したがって囲碁ではハード的解決が最も人間の興味を解決するのに手っ取り早い。ところが将棋は升目も駒も閉じられているのに機能拡張がそれ自体にある。その領域が相停滞にあることを発見したのがマシュダ一家であった。
日本には将棋連盟という職人組合がある。彼らが犯した最大の過ちは3で述べた強弱を番外戦術と呼んだことである。


天体運動の模倣3 音楽の四大要素  No: 3509 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/12/10 Wed 05:36:45

マシュダ一家理論における音楽の四大要素は以下
1相転移=鼓動
2相転化=音程
3相停滞=音色
4相転換=和声
因みに田舎の学校ではリズム-旋律-和声の三大要素しか教えない。音色は理論化できないからである。だから逆に音色コントロールでは最悪のピアノが市民権を得てしまった。 変わりに表現法として強弱を教える。強弱だけはすべてに共通なので3の範疇に我々は入れない。
マシュダ一家理論ではそれぞれに1-4の構造を持つ。以下の通り。
鼓動
1相転移=一定リズム
2相転化=テンポ変化
3相停滞=休符を含む間
4相転換=複合リズム展開
人体と似ている。病気となって薬を飲むと心臓はこうなる。

音程
1相転移=八度作成による倍音と結合音構造
2相転化=5度と4度への展開
3相停滞=三度による明暗の差異
4相転換=単旋律による対位
純正三度が作れたらそれでようやく一人前。ただしピアニストには生涯無縁。

音色=空間での響き
1相転移=旋律を一定色に
2相転化=同フレーズを別の音色に
3相停滞=ファルセットへの移行帯域
4相転換=空間で作成する響き
ピアニストは1以外すべて強弱だけでゴマカス。音色が一定であることだけは時計職人が絶賛するであろう。

和声
1相転移=二声が基本
2相転化=多声へ拡張
3相停滞=禁止和声
4相転換=禁止和声の認知
平行八度や平行五度など邦楽では当り前だが対位法では禁句。ところが近来の洋楽でも当たり前となった。


マシュダ一家理論そのものの構造は難しいものではない。 自転しながら公転すると考えれば見た目簡単。ところがブレゲのトゥールビヨンでも相停滞をすべて解消できなかった。物質である限りその限界は解消するのではなく4ですべて解決せざるを得ないと考えるのがマシュダ一家理論。
そこで初心に還る。人体や楽器も天体と同じような運動をもつはずであると。


天体運動の模倣2 楽器の場合  No: 3508 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/12/10 Wed 05:33:16

ルネッサンス時代に天体音楽なる用語があった。当時は宇宙を比喩する楽器はリュート。バロック時代には弦が増えてより演奏は困難となる。現在でもバロックリュートを完璧に弾きこなせる奏者は皆無。ヴァイオリンより難しい。バロックリュートは楽器が複雑な為に同一旋律の音色をコントロールすることが逆に困難になってしまった。弦は少ない方がコントロールしやすい。人間は優秀なので対象が単純であればあるほど自分でコントロールして複雑な技術を身につけてしまう。相停滞領域にある調整を行なうには人間は最高の機械であった。楽器ではその典型が中国の胡弓。弦2本で全てを表現できる。究極は一弦琴かもしれないが残念ながら奏者がいない。光が岡には草笛のナナシ名人がいたが、あれは楽器ではない。草である。管楽器ならばバルブのないヴァルトホルンがある。これは草笛並に難しい。楽器としては最も演奏困難かもしれない。人間の限界まで挑戦しないと吹きこなせない。誰も限界に挑戦しないので単純なパートしかない。そこで西洋の音楽院では縦笛が最も難しいと言われた時があった。楽器の限界に挑戦しようとしたクナイス一派のようなとんでもない種族が出現した為である。
要するに楽器の性能の限界に挑戦する意欲の問題となる。
最もバカな楽器はピアノ。これは機能的に平均律しかできない為にいかに人間の耳をゴマカスかという方向に作曲も演奏も向かった。最も便利な楽器が最も不自由な中味となった典型。純正三度ができないような楽器に対しては最初から人間が追及する方向は決まっている。三度の不純性行為をゴマカス一派はマシュダ一家理論ではこうなる。
1=故意の不快短2度から5度の解決でカタルシスを誇張。バッハ。
2=音量とスピードでゴマカス。リストとショパン。
3=3度が使えない苛立ちで5度を多用。ドビュッシーとチャイコ。
4=しっちゃかめっちゃか。ベトちゃん&タコブラザーズ。
以上は音色という領域で見た場合。
ところがピアノはもともと旋律もオマケでつくれる打楽器だったと考えれば山下洋輔でもイケてしまうのが日本であった。 その先駆者であるバルトークはハンガリーで最後に教育者となったことがオチであろう。このような人々は大抵教育者になると面白がられる。


天体運動の模倣1 時計の場合  No: 3507 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/12/10 Wed 05:05:56

マシュダ一家理論において時計は以下の基本構造をもつ。
1相転移=動力
2相転化=制御
3相停滞=調整
4相転換=表示

日本のクォーツ式時計がスイス時計を駆逐した70年代。そして機械式時計が再び脚光を浴びている現代。我々はこうした現象を構造においてしか見ない。時計の基本は昔も今も変わりないからである。
問題は3の機構。時間の誤差をどのように調整するか?
機械式時計ではガンギ車が制御の役目を果たす。ところが重力の影響で時計の位置によって誤差が生じてしまう。この誤差を調整した天才的な発明はブレゲのトゥールビヨンTOURBILLON。
これはガンギ車が自転しながら公転することによって重力による誤差をクライゼル効果で防ごうとする機構であった。
人間は天体運動の模倣を最終的に欲する。


1枚の写真 王将戦の米長森内と棋聖戦の羽生丸山  No: 3506 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  03/12/09 Tue 21:54:36

このような写真がデジカメで撮影できるとは。
2枚の写真。順番は逆から読む。
12月9日PART2では駒を並べ終えた王将戦の米長森内。
引退試合間近の米長の首のラインの哀愁。
駒を触る瞬間の森内新竜王の富士山の体型。
哀愁の背中と平行に羽生が荷物をぶら下げてピンボケで通る。
隣で行なわれる対局は棋聖戦最終予選。
羽生を待っている蝋人形のような丸山が虚空を見ている。
この瞬間は30分の1秒のシャッターチャンスを逃したら撮れない。ビデオカメラで撮影したのでなければ、弦巻カメラマンは今日は天才である。この写真ほど今年の1年の将棋界を象徴するショットはない。この構図は意図的にその瞬間を狙撃している。

http://www.asahi-net.or.jp/%7Ewa9t-nkn/turuninew.html