将棋世界という将棋を読む 7月号検証5 046-59P
第5回「朝日オープン第3局」深浦のポン引き解説2
マシュダ一家 2003.06.09


046=朝日オープン第3局は「真理を知りたかった」と深浦は言う。これは深浦の皮肉にしか聞こえない。その証拠に下記変化を深浦はまず述べる。
棋戦:朝日オープン第3局
戦型:横歩取り52手め ▽9七歩縁台将棋変化1
先手:堀口一史座
後手:深浦康市
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲3八金 ▽4一玉 ▲5八玉 ▽8四飛 ▲8七歩 ▽6二銀
▲2六飛 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽5五歩 ▲6八銀 ▽5一金
▲3六歩 ▽3四飛 ▲3七金 ▽7四歩 ▲2八飛 ▽7三桂
▲4六金 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽2四飛 ▲2五歩 ▽8四飛
▲7七銀 ▽9四歩 ▲9六歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽5六歩
▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽9七歩 ▲同 香 ▽8五桂
▲8六銀 ▽8八角成 ▲同 金 ▽9七桂成 ▲同 桂 ▽2六香
▲同 飛 ▽4四角 ▲3五香 ▽8八角成 ▲3二香成 ▽同 玉
▲2四歩 ▽1五金
縁台将棋そのもので気持ちよい手順である。しかしこれが深浦の将棋とは思えない。深浦は素直に指さないからである。逆に言えばプロの将棋とは盆栽のようによじれ曲がっている。上記変化では後手よしなので深浦は▲2七桂変化を次に述べる。

棋戦:朝日オープン第3局
戦型:横歩取り52手め ▽9七歩縁台将棋変化2▲2七桂
先手:堀口一史座
後手:深浦康市
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲3八金 ▽4一玉 ▲5八玉 ▽8四飛 ▲8七歩 ▽6二銀
▲2六飛 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽5五歩 ▲6八銀 ▽5一金
▲3六歩 ▽3四飛 ▲3七金 ▽7四歩 ▲2八飛 ▽7三桂
▲4六金 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽2四飛 ▲2五歩 ▽8四飛
▲7七銀 ▽9四歩 ▲9六歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽5六歩
▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽9七歩 ▲同 香 ▽8五桂
▲8六銀 ▽8八角成 ▲同 金 ▽9七桂成 ▲同 桂 ▽2六香
▲2七桂 ▽6四飛 ▲7八金 ▽9五香 ▲同 銀 ▽7三角
▲3七角 ▽9五角 ▲2六角
深浦は本譜よりこの変化の方が「よかったかも」と言う。よほど解説などやる気がなかったのであろう。これで後手が勝てるはずがない。
そこでシーザーの▲7七銀 と▲9六歩 がいかに「優れた構想」であるか深浦も脱帽するのであるが、これは嫌らしい褒め殺しである。▲7七銀 と▲9六歩は構想ではなく最も素直に先手が応対した結果だからである。これを「ギリギリの攻めを呼び込んだ」とまで言う深浦はイヤミがきつい。深浦自身「95歩と後手がつめれば感触よし」と自分で言っている。自分で▽9四歩を指しておいて▲9六歩 が「優れた構想」とはひどい皮肉である。そうでなければ初めて欧州に行って町並が珍しいと写真を撮りまくるオノボリさんである。彼らはなんでも「優れた建造物」に見えてしまうからである。
047=さて99角打以後この角が思ったより仕事をしなかったと深浦は考えたようであるが、これはその後の指し手がよくなかったのである。そこで深浦は下記の角切り手順を考えた。

棋戦:朝日オープン第3局
戦型:横歩取り 深浦の角切り手順
先手:堀口一史座
後手:深浦康市
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲3八金 ▽4一玉 ▲5八玉 ▽8四飛 ▲8七歩 ▽6二銀
▲2六飛 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽5五歩 ▲6八銀 ▽5一金
▲3六歩 ▽3四飛 ▲3七金 ▽7四歩 ▲2八飛 ▽7三桂
▲4六金 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽2四飛 ▲2五歩 ▽8四飛
▲7七銀 ▽9四歩 ▲9六歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽5六歩
▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽8五桂 ▲8六銀 ▽8八角成
▲同 金 ▽9九角 ▲7八金 ▽8八歩 ▲7七桂 ▽同桂成
▲同 金 ▽8九歩成 ▲5五角 ▽4四桂 ▲4六金 ▽7七角成
▲同 角 ▽7六金

しかしこれでは下記変化のようになり後手のと金が使えないので一手間に合わない。
棋戦:朝日オープン第3局
戦型:横歩取り 後手のと金が使えない変化
先手:堀口一史座
後手:深浦康市
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲3八金 ▽4一玉 ▲5八玉 ▽8四飛 ▲8七歩 ▽6二銀
▲2六飛 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽5五歩 ▲6八銀 ▽5一金
▲3六歩 ▽3四飛 ▲3七金 ▽7四歩 ▲2八飛 ▽7三桂
▲4六金 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽2四飛 ▲2五歩 ▽8四飛
▲7七銀 ▽9四歩 ▲9六歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽5六歩
▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽8五桂 ▲8六銀 ▽8八角成
▲同 金 ▽9九角 ▲7八金 ▽8八歩 ▲7七桂 ▽同桂成
▲同 金 ▽8九歩成 ▲5五角 ▽4四桂 ▲4六金 ▽7七角成
▲同 角 ▽7六金 ▲5五角 ▽8六金 ▲同 歩 ▽同 飛
▲2四歩 ▽8七飛成

やはりと金を活用したい。そこで深浦は例のごとく最後にじっとと金を活用する変化を述べるのである。
棋戦:朝日オープン第3局
戦型:横歩取り と金活用変化
先手:堀口一史座
後手:深浦康市
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽8四歩 ▲2五歩 ▽8五歩
▲7八金 ▽3二金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽8六歩
▲同 歩 ▽同 飛 ▲3四飛 ▽3三角 ▲3六飛 ▽2二銀
▲3八金 ▽4一玉 ▲5八玉 ▽8四飛 ▲8七歩 ▽6二銀
▲2六飛 ▽5四歩 ▲4八銀 ▽5五歩 ▲6八銀 ▽5一金
▲3六歩 ▽3四飛 ▲3七金 ▽7四歩 ▲2八飛 ▽7三桂
▲4六金 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽2四飛 ▲2五歩 ▽8四飛
▲7七銀 ▽9四歩 ▲9六歩 ▽9五歩 ▲同 歩 ▽5六歩
▲同 金 ▽9八歩 ▲同 香 ▽8五桂 ▲8六銀 ▽8八角成
▲同 金 ▽9九角 ▲7八金 ▽8八歩 ▲7七桂 ▽同桂成
▲同 金 ▽8九歩成 ▲5五角 ▽7九と ▲7四桂 ▽6四桂
この何となくハッキリしないところが深浦らしい。と金活用が最善なのである。このような思考法は構想ではなく概念である。
そして最後は敗着と深浦が述べる95香。我々が実況で断罪した手のことである。彼はこれを「ひどい手」と猛反省し素直にこの手を「勝負に焦っていた」と述べている。マシュダ一家の的確な形成判断にすべからく賛同しているということであった。そこまで素直に告白されると我々もその後の後手勝ち変化を追及する気がしないので「95香以降は後手に勝機はなかったと思う」と言う深浦を信用してこの項目を終える。シーザーはその後悪手を指しているが深浦は自分の責任ではないので追及しなかったという事である。
048=深浦の実感「羽生世代に宣戦布告ができる」=手ぬるい。もっと過激に自信を持ってもらいたい。
049=シーザーの「真理を追究する」姿勢を深浦は感じたというが、我々は第3局にそんなものちーっともシーザーに感じない。具体的に何がシーザーの「真理を追究する」姿勢だったかと言うと深浦は「終盤時間が少なくなっても考える姿勢」などと言う。タコ発言である。深浦の皮肉であろう。先週末の棋聖戦第1局もそうであったが構想と概念の区別もつかない棋士が最終盤で「真理を追究する姿勢」などと言えるはずがない。むしろ彼らには時間を残した方が役立つ。
050=深海魚会常連メンバーは丸山-深浦にオマケで宮田-中村亮介である。
051=お茶の水博士は本当に居た。
052=「名人戦舞台裏」銀波荘が都営住宅に見える。
053=ことごとくバカを装う小学生文である。
054=「立て看板で選挙カーの音を遮断」できるはずがない。
055-56=小学生が書けばもっと素直に読めるであろう。
057=ヒフミンのことで嘘を書くな。
058=自分を「仕事熱心なオイラ」と呼ぶこのタコは延々と続ける。インターネットに間違いだらけの情報を流していたのは中砂記者と書いている。舞台裏を満面の笑みで書くタコはボロ出しているのに気がつかない。
059=ヒフミンの写真以外見るべきものがない特集であった。