2003.05.07名人戦第3局初日 長崎決戦 対四間飛車急戦46歩型

森内俊之VS羽生義治

トリプル手暗躍

実況&分析 マシュダ一家 MashudaBBS2003.05.07


封じ手は5時半 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)17時11分24秒

これで封じ手であろう。羽生は95歩を後悔しているかもしれない。


33手め45銀の場合 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)17時07分36秒

45銀の場合は同銀-同飛-34銀打-48飛まで一直線。そこで後手が45歩と押さえたときに32歩が常道。


91分で33手め32歩! 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)17時05分29秒

45銀の一気飲みではなく完全なる先手の利権を主張する91分の迫真の歩。


双方のトリプル手分析 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 8日(木)07時51分29秒

23手め46歩=ここで34歩は以下同銀-38飛-22角-33歩-同飛-44角-35歩で先手がわざわざ行なう変化ではない。後手が居飛車なら有効な変化。46銀は序盤の43銀を逆行相転化させる為に先手番の利権を半分放棄することになる。46歩は先手の実利を確実に保持する攻撃手。これは後手の32飛という受けをマイナスの逆行相転化にさせる最強手。
24手め35歩=ここで歩を先に取りこめるのが後手の権利。
25手め45歩=これを後手は同歩と取れない。取れば以下33角成-同飛車-24歩-同歩-同飛-23歩打-26飛で双方角と歩が持ち駒となり玉型の差で先手優勢。ここで後手が手番を握ったようでも62玉では戦えない。いずれ71玉としなければならないために手番は先手が掌握している計算。先手には66or55角打&22角打ちがあるが後手は36歩しかない。
26手め52金=不本意だがここで71玉では4筋が薄い。既に加速定跡の為後手に四間セオリーの贅沢はない。
27手め44歩=1歩をここで取り返せる仕組み。
28手め34銀=かわす一手。無論同銀や同角と取れば62玉の位置により後手は即座に負け。
29手め48飛=これで完全に後手番四間飛車の位相が逆転。先手は2筋の特権を放棄した変わりに常に後手を強要。
30手め42飛=次に先手から銀を打ち込まれては後手陣崩壊。ここで後手が45歩と打つのでは37桂で弾みがつく。36歩が甘い。これもすべて62玉の位置に収斂する仕組み。95歩の一手分が71玉に換っていれば後手に選択肢は増えたが、この序盤の駆引はすべて居飛車穴熊という最強布陣への対抗策、即ち藤井システムから派生していることを再確認。
31手め46銀=攻めの正当な連鎖。所謂本筋。ここで先手の44歩が一瞬浮くために後手には同角と取る権利が発生。しかし62玉の位置では権利行使できない。
32手め71玉=すでに次の45銀という一本道のさばきあいが目前。ここで後手を引いているように見えるがこの71玉は理論的に56歩に対応している。砂上の楼閣であった72銀という一手を逆行相転化し61金という最初からそこにある金をも逆行相転化していると考えられるからである。即ちこのトリプル手に対応する先手の手は15手めの56歩と解釈できる。その裏をさらに読む。先手のトリプル手は58金に働きかけたことが問題となる。58金に先手は一手費やしたが後手の61金は最初からそこにある。見た目では58金は後手の52金と対のようであるが、後手のトリプル手が及ぼした効果はこの不動61金に対してであったと考える事ができる。するとこの「玉の早逃げ三手の得」というトリプル手はそれ自体後手に優位性が認められることになる。これで後手の迎撃が互角のさばきあいとなればトリプル手の優位性が保てる。なぜ後手の美濃囲いが優秀な囲いであるかはこのように説明できるはずである。


22手め32飛(51分) 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)13時55分24秒

41不動金の換りに43銀とした14手めがこの飛車周りで双頭手に逆行相転化。ここで32金は後手が負ける。


21手め35歩 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)13時52分26秒

95歩を緩手にさせる為の急戦決行。36歩の決断をしたからにはここで行くのが名人の沽券。同歩なら46銀で先手優勢変化が圧倒的に多い。後手の主張は41金の位置。


20手め62玉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)13時46分28秒

先手36歩と対になる手。すでに先手から次の35歩が見えている為に必要な一手。康光藤井戦のような壮絶バトルが想定される。後手は71玉の一手分をどこかで強いられる為に先手が先攻できるという構図へ至る。9筋の二手分はこの場合居飛車穴熊対策から一転して玉の退路として逆行相転化させないと後手の手損が余りに大きい。終盤術で羽生は勝負ということになる。


19手め36歩!最強戦形ではなく最強手を選択 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)13時38分21秒



森内名人の自信は凄まじい。この36歩は第3局は今日で決着をつけようと言う最強手である。羽生はがっかりであろうか?結局羽生の95歩を名人は許さなかった。羽生が急戦を誘ったことになるのであろうか?すでに後がない名人は最強戦形の先手番居飛車穴熊であろうと羽生も思い込んでいたフシがある。
遡るとあの9手めの58金に羽生は少考していたが10手めが素直すぎる。先に32銀もあったはずである。そして論理的には14手めの43銀が早すぎる。15手めの56歩によってあの58金と48銀の重い森内陣に突如羽が生えたのであった。これは43銀にも対抗する為にトリプル手であったということである。双頭手であるべき56歩をトリプル手にしたのが14手めの43銀ということになる。


ヒフミンの驚き 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)10時08分02秒

18手め95歩にヒフミンは「アラ、アララララ」と声を出して驚く。17手めの局面でさえ36歩-35歩の急戦を考えているのが加藤一二三である。鷺ノ宮定跡の開祖青野でさえ17手めではそこまで言わない。ましてや18手めに後手が95歩ならば先手は急戦で行くのが当然と考えるのが最強棋士である。しかし次に36歩ならばある局面まで狭い流れとなる。川幅が狭まれば流れは急激になる。我々の用語では加速定跡と呼ぶ。それを羽生が誘ったことを名人がどう感じるのか?われわれはその局面は単調であると考える。変化が乏しいということである。先手番であることの利権は加速定跡においては相転換しやすい。二日制という雄大な流れにふさわしいのは居飛車穴熊である。変化が多いからである。

ヒフミン「名人戦防衛で挑戦者の谷川3連勝からでも負けるとは思っていなかった。3連敗後2勝してやれると思った」

加藤一二三の信念は我々に勇気を与える。36歩を突けとふたりの元名人が言っている。しかし元名人羽生の場合は信念ではなく誘惑にしか我々には見えない。


18手め95歩! 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)10時00分29秒

こうこなくては羽生ではない。居飛車穴熊VS藤井システムへ!


17手め57銀! 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時57分00秒

ここで96歩と突かないのは藤井システムへの名人の自信の表れ。


16手め72銀 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時55分19秒

ここで95歩はやや固いトマトである。そこで完熟トマトの72銀。美濃への意思表示であると同時に先手も作戦を見せろという後手本来の最強追従型。即ち素直に先手の利を認めた手である。


立会人青野 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時50分19秒

アンデス産の大島名物完熟トマトが紹介される。トマト狩は一人300円である。
青野「名人の表情はやや固い。これがカド番と思って指しているかと。ハブさんは野球で言えば右でも左でも打てるスイッチヒッター。王将を4連勝で取り返したような突き放しで羽生全盛時代を復活させるのかどうか」


15手め56歩 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時44分31秒

ここで96歩は緩手。56歩がここでは最強。これで43銀を中和。この一手で48銀と58金を逆行相転化させる。


ヒフミン見解の解釈 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時40分34秒

58金ではなく56歩の場合のヒフミン見解「後手には向かい飛車の選択があるがやや単調。やはり四間が最強振り飛車」
56歩を突けば向かい飛車の飛車先歩交換は後手の権利である。なぜ彼は単調と言うのか?それは先手にのみ逆行相が残り後手の動きは一方的な矢印しかない為である。


14手め43銀! 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時37分24秒

森内の58金は先手の優位性をバランス良く保持する変わりに後手からの先攻を許す。羽生は12手めに32銀から14手め連続して43銀という攻撃手を見せたことが後手の回答。いずれも逆行相転化できるが方向性は後手からの矢印。


10手め42飛 四間飛車へ 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時29分34秒

ケレン味はない。森内はすぐに68玉。


今朝の様子 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時28分11秒

昨日は移動中森内は車酔い。吐いたか定かではない。
8時51分森内入室。指を鳴らす。
8時53分羽生入室。左上を見る。


9手め58金右! 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時23分06秒

56歩が最強であるがここで58金はまるで展開が違う。森内が久保に見せた68飛の変化消滅。


8手め94歩 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時19分22秒

藤井システムで行こうと言うことである。最近羽生は藤井システムばかり頭にあるのであった。


5手め25歩 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時17分14秒

タカミチにもこのように堂々と25歩を突いてもらいたい。


インタビュー 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時16分27秒

大島大橋前でインタビュー
森内名人「調子はこれから。終盤ミス以外はうまくいっている。結果はでていないが今まで通りの戦い。先攻逃げ切りで行きたい」
羽生「久しぶりの名人戦。ここまでは厳密にみると私の方が苦しい展開。序盤が二回とも失敗。自然体で臨もうかと」


4手め44歩! 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時10分57秒

ヒフミン「(名人戦前の対羽生6連勝は)森内名人の完勝」
現在の戦績羽生25勝森内17勝
振り飛車へ。


3手め26歩 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時08分19秒

これは当然である。さて羽生は振り飛車にするであろうか?


2手め羽生は34歩 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時06分18秒

後藤理アナついに初登場。NHKのかくし玉。
解説ヒフミンは今日はなぜかネクタイが金隠しではない。


森内名人の初手76歩 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)09時02分43秒

9時開始から1分で初手76歩
NHKのテロップでは名人の肩書きにピンクを入れた。


名人戦第3局 森内名人VS羽生 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 5月 7日(水)08時48分10秒

対局場=長崎県西彼杵郡大島町「大島アイランドホテル長崎」
立会い=青野照市
副立会い=鈴木大介
解説者=加藤一二三
聞き手=山田久美