12の将棋の格言

MashudaBBS2003.02.15


12=棋士しか信用していない言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)06時44分22秒

「1回目のチャンスは見送る」
解題=大山康晴十五世名人が最も愛した考え方である。最初のチャンスは大抵相手が用意した罠である。考えるのも面倒臭い。仮に自分が用意した罠なら、相手も対抗策を考えているはずである。それを考えるのも面倒臭い。時間は有限である。そこでそんなことを考える暇があったら、次のチャンスを作った方が手っ取り早いということである。王将戦第4局の羽生の68角引きがその思考法である。
尚、人生には二度しかチャンスがない。出生と出産である。最後のチャンスは番外で死である。

http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/030213ohsho04.htm


11=NHKのアナウンサーが好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)06時39分54秒

「金底の歩岩より堅し」
解題=2001年の竜王戦第5局でNHKのアナウンサーが朗々と声高に羽生を絶賛した言葉である。いかにも半強制的に受信料を徴収するNHKらしい。また不況のどん底でも銀行保護政策に四苦八苦している日本らしい金言である。財布が固い国民性とも合致している。実際は香を打たれるとどうしようもない底歩となる場合が多い。二歩は禁じ手の為に歩の合い駒ができないためである。マシュダ一家では「金底の歩便秘のウンコ」と呼んでいる。

http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/0111300Ryuo5.html


10=成り上がり国家が好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)06時24分07秒

「攻めるは守るなり」
解題=植民地化政策から生じる侵略戦争の常套句である。海賊ならまだかわいい。近代史では英国やフランスの植民地化政策が先進国における流行戦形となり、日本まで真似してしまった。「攻めるは守るなり」を今尚流行戦形としているアナクロ国家は米国である。日本は現在「守るが勝ち」という思考法である。


9=商人の好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)06時13分24秒

「不利な時には戦線拡大」
解題=米長邦雄の泥沼流が有名である。これは目先の利益ばかりで損得勘定している商人の発想である。逆に言えば「戦線拡大すれば不利になる」ということになってしまうからである。もともと将棋を一方的にしか見ない為にこのような格言がもてはやされたのである。「戦線拡大すれば不利になる」典型は「角換り腰掛け銀」の歩の連続の突き捨てである。それが自分で不利になる種を蒔いていた事に棋士は今年になってようやく気づき、今年の王将戦第3局で佐藤康光は、真の王道を見せつけた。

http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/030129ohsho03.htm


8=日本海軍の好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)05時58分56秒

「玉は包むように寄せよ」
解題=一方からだけ攻めると玉は反対側から逃げる。挟撃したほうが寄せやすいという有名な格言である。日露戦争でロシア艦隊を包囲した日本海軍司令官東郷平八朗のT字戦法が有名である。彼の場合は船は腹が弱いと知っていた。そこで船団を直進すると見せかけて左右に分散し、バルチック艦隊を左右から砲撃し圧勝したのであった。尚「玉は包むように舐めろ」というのが米軍第七艦隊の戦法である。


7=藤井猛が嫌いな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)05時34分30秒

「居玉は避けよ」
解釈=晩期大成型の藤井猛は、最初からふんぞり返っている玉が一番嫌いである。この玉に指を触れるのも汚らわしい。そこで編み出された戦法が居玉のまま戦う藤井システムである。


6=中原誠が嫌いな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)05時29分14秒

「玉飛接近すべからず」
解釈=天衣無縫の中原誠にはよけいなお世話であろう。

http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/020118.html


5=有能な経営者が好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)05時22分47秒

「遊び駒を使え」
解釈=使えそうではない駒でも簡単にリストラして退職金を支払うより、少しでも役に立てば会社にとって利益であるという思考法である。王将戦第1局の羽生の考え方である。55地点に「敵の打ちたいところに打て」の思考法で康光に桂馬を打たれたが、羽生はそれを打たせることによって手番を握り、手順に遊んでいた桂馬をリストラせずに有効利用できた。

http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/030116ohsho01.html


4=オバタリアンが好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)05時16分10秒

「敵の打ちたいところに打て」
解題=これは相手が駒を打ちたい地点に、先に自分から駒を打てば有利であることを推奨している。日本では、電車に乗ると我先に座席を奪おうとする種族を古来よりオバタリアンと呼ぶ。中年以後のご婦人、所謂「オバサン」にこのような「我先思考」が顕著な為である。


3=マゾヒストが好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)05時08分54秒

「桂馬の高跳び歩の餌食」

解題=横歩取りと呼ばれる戦法では桂馬が跳ぶことが大前提である。これが日本で大流行している背景には、日本人のマゾヒスティックな性格がある。この言葉は「前進できぬ駒はない」と表裏一体であるからである。華麗に前進し華麗に散るという美学は、近来谷川浩司という国民的英雄を生んでいる。


番外=マシュダ一家が好きな言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)04時59分26秒

「成れない駒は金と玉」
解題=読んで字のごとくである。最初から成れない駒が金と玉である。他の駒は前進しかできない歩、香車、桂馬でさえ金となって後進できるようになる。特に歩に至っては夢のような出世コースとなる。金と玉には最初からその夢がない。


2=資本主義国で好まれる言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)04時53分45秒

「一歩千金」

解題=1円玉でも使い方によって1万円の価値を有する。わずかな資本からより大きな利益を導き出す資本主義経済の金言である。日本では紀伊国屋文左衛門などに偶像化される江戸ドリームでもあった。


1=開発途上国で好まれる言葉 投稿者:マシュダ一家  投稿日: 2月15日(土)04時46分15秒

「前進できぬ駒はない」
解題=局面を常に打開せよという前向きな姿勢を奨励する。日本では明治維新の頃の坂本龍馬などに偶像化される。第二次世界大戦では玉砕思想として推奨された。