2003.01.07&08 竜王戦第7局 鳥羽最終決戦 相矢倉

阿部隆VS羽生善治

グランクロスの終焉

実況マシュダ一家

Mashuda BBS1841-1846


闇の声 No: 1846 [返信][削除]

ハ投稿者:ンアーアーアー ハ03/01/09 Thu 23:04:19

将棋のルールが変わるはずだった竜王戦最終局

ハブは封じ手で最善手を無視し、69角打ちという姑息な煽りで先手にラブコール。この場合の先手のセオリーはひとつ。阿部は我々の指摘に従い90分の葛藤を経てこの煽りを無視する48飛車を選択。90分の葛藤は昨年藤井が竜王位を失なった時間と同じ。佐藤康光にはこの手は指せない。従ってジッちゃんはこの手を見て退席。あとは我々の担当となる。これは将棋を囲碁に転換する邪宗門とプロ棋士にみられがちだが、彼らは芸を最期まで披露しなければ誤解される種族である。48飛は69角打ちに対抗する最善手。以後グランクロスは駒を最大限に駆使し収束へ向かう。即ちこの将棋は点数合戦として見るのが正しい。
76手めの局面=後手は23点。ハブは98銀打で首を差し出す。ハブは角を生け捕りにされ、代償で得たこの貴重な銀を末端のコエダメに放り込む以外即負けが決定する局面。ここでハブが考えたのは一枚で二枚取る方法。それで後手は24点となり持将棋に持ち込める。ところがもし阿部が77手めに冷酷に同香と取れば後手は永遠に23点のまま持将棋となり点数負けが決定。あとは後手の攻めを丁寧に応対すれば先手は自然に勝ちになる。ハブが局後に「駒損で不利」と言っていた真意はそこに尽きる。勝負の鬼中原誠も、7番勝負は1-2局良い将棋を目指しあとは勝ちに撤すると考えてきた。殺し屋なら当然であろう。阿部はハブ玉を寄せる必要など全くなかった。もしそのような将棋を指していたならばこの対局は歴史的な1局となった。世間では「歴史的な1局」というものを序中終盤の連続性や竜王位が奪取できるかどうかの物差しで考えているが、我々は歴史的とは以下のように考える。即ちグランクロスの定跡破りの48飛こそ、持将棋のルールを変える手であると。おそらく先手がこのように簡単に後手に勝てるものなら、双方24点という持将棋引き分けの条件は23点にしなければならないはずである。これが囲碁のコミのルール改正と全く同じ原理で有ることを我々は最初にここに付記しておこう。この将棋はこのように勝つべきであったと事前に指摘したのもMashudaBBS以外皆無であった。この事実を関係者は素直に認めるべきである。飛び入りの谷川佐藤も先手がどのように寄せるべきかを無理に強要された解説。先手が寄せに行ったらそれこそハブの思う壺=娼婦の顔した毒蛇。谷川のみ「ハブの開き直り」と遠慮がちに表現したことには敬意を表する。ここは「娼婦の大股開き」と表現しても意味は同じ。俗に「最期のお願い」。そこで阿部はハブに同情して寄せに出た。これなら48飛ではなく最初から15歩を選択する将棋にするべきだった。阿部の迷いを引き出した娼婦の誘惑が、勝負術と大声で叫ぶ人間たち。大笑いしても許されるのは、我々だけだろう。ジっちゃんは人前で笑う事もせずに48飛を見て消えた。
このような将棋は邪道であろうか?
それは将棋と囲碁が融合した新しい指し方と我々は考える。この将棋の新しい楽しみ方を今回の阿部隆の健闘と90分地獄の葛藤を称えアベ式と呼ぶことにしよう。
我々は駒の全てを駆使すること、即ち点数合戦の道が将棋を最もエキサイティングにする最善と考えている。1958年12月の王将戦第2局の升田大山戦を覚えているだろうか。角換りから最後は23点か24点かを巡る点数合戦となった将棋であった。

ハブの故意による悪手につぐ悪手。それで引き出す相手のミス。これを相変わらず楽しむような商業将棋は詐欺行為と似ている。どっちにころぶか分からないという時間地獄による終盤のチンチロリン。阿部は90分の葛藤でその欺瞞を断ち切ろうとしたのであった。このグランクロスへすべての収束を導いたものが阿部の洗練された技術であり、それこそが賞賛されるべき文化である。ハブは腹時計を巻いた賭博師であって、彼に決して文化の伝道者を期待してはいけない。
高橋道雄は「新しいものは生まれず、戻るべき所に戻った」と局後に冷笑した。貴様はしかし阿部の指し方に少しでも理解を示したのか? 貴様は迎合主義者だろ。すっこんでろ。

「ンアーアーアー」
終局後、恐ろしい呻き声を我々は聞いた。誕生の声ではなかった。
阿部竜王の流産は、こうして闇に葬られて行く。


44手目=封じ手は69角。これがプロ棋士推奨のバカ定跡。ハブは真似をすることから始めるのが常道。我々は事前に75歩が後手の最善と明言してきている。
45手目=48飛。90分の長考。高橋九段はこれが阿部の作戦変更と言う。この角を生け捕りにする当然の一手をプロ棋士は今まで嫌ってきた。阿部は異端者となることを畏れた。皆が指すように15歩とすべきなのか。興行的な本筋15歩からの切りあいを指さなければ村八分であろうか。しかしあの69角は余りに先手を舐めすぎている。そこでこの「長いものに巻かれろ定跡」にまず終止符を打とうとしたのが孤独な勇者アベであった。
46手目=75歩。証文の出し遅れ。この手を44手めにするべき。
44手目=手抜きで79金と下がり角は死ぬ。
44手目=76歩。今さら遅い。
51手目=85銀。この当たり前の手がようやく阿部によって近来初めて指されたことになる。今まではここで69金と角を取り、76歩で銀を取る形となって後手の攻めが続くと思われてきた。以後先手の受け身の展開が毛嫌いされ48飛の変化を地味だと思って誰も深く読まなかったとプロ棋士達は弁解する。
52手目=87角成。駒がない後手はここで角を切る以外ない。
56手目=82飛。これで後手は角銀交換のひどい駒損。
57手目=77歩。一連の受けの完結。これで76銀打も消し、後手の64銀は養老院へ。先手の銀との決定的な相違が露呈。
65手目=61角。矢倉戦での常套句。縦の攻めから43角成を見せつけ、敵が攻めを続行するなら銀入手後83銀打という鬼の手で生き埋めを示唆。矢倉崩しなら41角の常套句も有効。やはり32角成の寄せと63角成からの生殺しを見せつける。
75手目=94歩。これで香車を抑え後手は手がない。
76手目=98銀打。泣きたくなるコエダメへの投資。後手にはこれしかない。先手勝勢。今後この局面が公式戦に二度と現れることはない。
77手目=15歩。阿部のプロ棋士としての義務とプロ棋士は考える。本来は98同香から後手を切らして先手完勝。後手を切らして勝つという事こそ、48飛からの先手の一貫する主張であるべき。この簡単な思考法がなぜ疎外されているか? そこに迷いを生じさせるものが世間のしがらみ。天下のハブを切らして勝つのでは興行的に面白くないというのが阿部に浴びせられた視線=プロ棋士としての義務。バカかよ。
83手目=12歩打。ここに後手が歩を打てないようにする楔。
86手目=11香打。泣きたくなる便秘。ここを手抜きしては端清算後18飛で後手壊滅。どう受けても飛車を切られ14玉なら15香打で詰み。26銀の潜在威力。
87手目=13歩成。阿部は貴重な10分を費やし攻めの続行を決断。ハブがなぜ21分もかけて99銀成としたのかここで点数を確認するべきだった。ハブは攻めの継続を断念し、先手の攻めに乗じて駒の入手を計る以外に生殺しの状態。谷川は王位戦でこの生き地獄の快楽に目覚めタイトルが取れたのであった。佐藤康光はあくまで寄せを見せることに執着している裸の精神。ゴーダは迷う。迷うからゴーダは熟成。
91手目=24桂打。ノータイムの阿部の緩手。即ち例の10分は「矢倉崩しの有名な手筋の誘惑=やり手ババアの手招き」に財布を見た10分であった。ボッタクリに会うと思えば飛車イジメからの手堅い完封を選択しただろう。
92手目=89と。花びら全開の手抜き。鈴木大介はこの手抜きは自分には出来ないとテレビで明言。彼は生涯タイトルとは無縁だろう。我々にはなぜこの手抜きを彼らが絶賛するのか理解できない。花びら全開地点はここしかないのだから。阿部は婚約者のオマンコしか見えなかったので、この娼婦のクサレマンコは眼中になかった。しかしまだ先手に負けはない。
93手目=このクサレマンコと縁を切るためになんと35分も費やし32桂成。感想戦ではここで▲1一角△3一玉▲3二桂成△同玉▲4三角成などというとんでもない手順が登場し、オマヌケな駒音の実況班はそれで先手勝ちかなどと期待させる。それを信じた米長邦雄は同じ手順で翌日先手勝ちなどとさらに「プロの技術」を滔々と語る。なぜプロ棋士達はこうも意地っ張りなのだろう。終盤のお粗末な解説を自ら戒めるように嘆く人間的な棋士は、中年の星-青野九段のみである。▲1一角なら喜んで同玉と取る。以下▲4三角成でも▽7九と▲同玉で後手は王手で金を入手し、飛車の横利きとの連携で受け切り。さらに角を二枚渡すのでは先手の最善は引き分けの道のみ。阿部は勿論どの変化も読んでいる。飛車のヒモがついた手抜きのやり手ババアは怖い。手抜きで逝かされた阿部。

阿部は最後に馬を逃げれば引き分けにできた。それを潔しとせず馬を切り竜王戦の終焉を迎える。この局面から引き分けにすることは阿部の弱い社会的立場では許されなかったのであった。
阿部はここまで将棋界の常識に挑戦しながら、最後に集団的な村八分で追いやられた。傲慢な記者の恫喝。読売新聞の西條耕一という記者は、阿部が谷川の十倍口が悪いと翌日ネットで吹聴し、さらには阿部にその晩平手将棋で勝ったと自慢している。将棋の歴史というものはこうしたクズどもがゆがめているって?それは将棋に限らず、新聞テレビ、全てのマスメディアで行なわれている演出なのである。

なぜ彼が第6局で決めなかったって? 阿部は最初から7番まで指すと公言していた。









No: 1845 [返信][削除]

ハ投稿者: ハ03/01/08 Wed 14:53:19

ハブはねじり愛の69角打を選択。これは相手を間違えている。愛は注いだ土壌が砂漠ならどうなることか。阿部は90分で何を考えたか、腹の底から笑いながら、我々にはそれが手にとるようにわかる。名人戦で全てのプロ陣営の断言を覆して森内が何を選択したか覚えていただろうか?あの手を封じ手開封前に明言していたのはMashuda BBSのみ。
阿部はすでに後手を寄せる必要はない。


グランクロスの軌跡 No: 1844 [返信][削除]

ハ投稿者: ハ03/01/08 Wed 05:34:56

40手めの局面。世間では暫定的に脇システムと呼ばれているが、我々は俗にビッグXと呼んでいる。盤面全体に表現された巨大なXの文字。これは古来から角換り腰掛け銀先後同型と並び、将棋で最も美しい形として愛されてきたセントクロス定跡。阿部が竜王戦全死闘の最終決戦に、最近では珍しいこの形を選択したことに我々は2002年下半期の日本総決算を見る。
2002年上半期。佐藤康光が棋王戦で「角換り腰掛け銀-先後同型」に久しぶりに再挑戦した時、我々はハブの邪宗33歩を批判した。あれは自然の摂理に反する背徳行為であると。我々はこの正当な批判を誹謗中傷と勘違いされ悪口雑言を甘んじて受けてきたが、ハブ自身は我々の真意を最もよく理解していた。それを棋士が感知し、角換り腰掛け銀は2002年の復活流行形となったのである。
 ハブはセントクロス定跡を受けた。ハブは阿部がこの形で来ることを予知している。地獄門定跡で鉄十字の収束をまざまざとみせつけた阿部こそ、この形を飾るに相応しい挑戦者であると。これは研究の成果で押しきれるなどという生優しい将棋にはならない。駒の全精力を最初から必要とする最も過酷な戦形がグランクロス。
この巨大なXは角交換から重心が移動を開始する。縦横無尽に戦場が入れ替わるが、基本は55中心軸をめぐり、左右の重心移動をいかにバランスよく取るかに尽きる。グランクロスは双方が最善を尽くせば相入玉となり、先手が点数で勝つ。しかし重心のアンバランスに幻惑され先手が緩手をだした時に引き分けとなる。先手が緩手を二つ出せば負ける。後手の方がバランスを取ることが容易な為に、先手が痺れを切らすまで局面を長引かせるのが後手の最善の策となる。おそらく人間にはグランクロスの遠大な変化を最終局面までバランスを取り続けることは不可能に近い。我々はこの旅を十字軍遠征と呼ぶ。高橋道雄九段は、ある変化を退嬰的と述べたが、これは裏を返せば商業将棋は時間との戦いでもあるということ。実際この将棋が持将棋となれば、ハブのスケジュールの都合上、即日の指し直しが強制されている。これは読売の担当者が公言していることである。阿部が一瞬でもハブの入玉狙いの挑発に同情したら即負け。ハブの方が楽で勝ちやすい戦形である由縁。
阿部はハブとの壮絶な点数合戦で死闘を制した。これは技術ではなく人間の精神力の戦い。そして今日は最も過酷な試練が阿部に待ち受けている。地獄門定跡で見せた直線的な攻めだけでは通用しない。十字軍遠征先には保養地もあり、そこでは娼婦の姿の毒蛇が待ちかまえている。受けつつ攻める。これに勝ち切れば、阿部は文句なく竜王位に相応しい。


現在43手目26銀までで封じ手。ねじり愛の位相空間 No: 1843 [返信][削除]

ハ投稿者: ハ03/01/07 Tue 17:59:56

ハブは角交換により手順に64地点に銀を繰り上げ手番を握った計算。
従って次の最善手は手番を取り続ける為に75歩。
ところが解説の高橋九段や杉本はねじり愛の69角打定跡を推奨。すると端歩を突き合っている関係上15歩からの端攻めが玉に直撃するために「王手を先に取ることによる手番奪回」が可能となる。しかもここで35歩という選択肢も先手に発生。手番を渡すことによりこの二路線が発生したため先手は後手の次の指し手で二者択一による手番奪回が簡単にできる。69角打ならばハブは玉頭攻めをどこかで手抜きし、75歩と突いてからの攻撃続行となるが、王手で手番を取った方が勝ち。阿部が竜王位を奪取するために狙ってきた筋はまさにコレ=ねじり愛の位相。
先後の位相の違いは玉に対応する銀の位置。先手からの角交換により先後が入れ替わった後の銀の位置の違い。直線路では阿部勝ち。そこで馬の威力でねじり愛をめざすのがハブ流。阿部はすでに畏怖をもつべき場所はない。集中して全力を振り絞るのみ。


畏怖の端の対象形 No: 1842 [返信][削除]

ハ投稿者: ハ03/01/07 Tue 17:32:39

衛星放送開始。さすがにプロ棋士高橋九段は泡踊り手順を言えない。だから端歩に逃げ場を見いだす戦いとなる。この対象形への古典的進行は阿部の秘蔵手順。
ハブの初回の畏怖は誘いとして成立。それに呼応した阿部の畏怖は問いへの正解。ところが三回目のハブの畏怖は誘いとして疑問となる。それが今指されたハブの40手目14歩。遡ればグランクロス変化を後手が避けるとすれば泡踊り以外なかったということになる。
阿部は当然ここで角交換で直情型の攻めを目ざす。すでに勝負はついている。あとは震えないということが最重要なだけ。


竜王戦第7局鳥羽決戦 端の気息 No: 1841 [返信][削除]

ハ投稿者: ハ03/01/07 Tue 17:08:03

最終決戦は矢倉。記録係が頬まで震わせる豪快な振り駒で阿部先手に。
阿部は信念の三手め78金。角換りでも横歩でも矢倉でも来いと言う最強手。角換りではハブに勝機はない。横歩取りでは阿部に勝つ自信はハブにない。そこでハブも4手目は32金となる。
4手目32金により後手からは陽動振り飛車&右四間急戦は消滅。先手が主導権を握れる正調矢倉へ。
23手目67金右で58分。旧矢倉24手目組なら26歩が先だが阿部は結論を先に提示。16分で26歩と逆転効果を狙う。27手目19分で37銀の阿部の加藤流王道。当然の64角に阿部は躊躇なく46角という角のお見合いで森下システム変化と完全に別れを告げる。今週のNHK杯行方北浜戦でも出現した森下システムVS雀刺しでも先手苦戦であった。そこでグランクロスの古典筋へ。ハブは27手目73銀という当然の一手になぜ61分も費やしたか?この長考でハブディレイは完全に阿部の67金の長考に食われたことになる。阿部の時間戦術成功。そして堂々の入城から互いに飛車先を突きあいついに端歩の駆け引きに突入。
ハブは38手目に94歩と対象形で追随し阿部に尋ねる。後手番なら42角と引く泡踊りを選択し迎撃に撤するべきであるが、阿部レイプの熱血直情路線に畏怖を残した端歩と読める。
このハブの畏怖がクセモノ。阿部44分を費やし96歩と付き合うハメに。
雀刺しの脅威の残像、棒銀への誘い、ハブ終盤術への畏怖。

鳥羽の朝は一昔前の映画の色。海女が背後から飛び込む海に温度差はなかった。