2/5 順位戦C1 ハネムーン昇級なるか (1)

Name : T. Serisawa Time : (2002年2月9日<土>17時02分)


いよいよ、ラスト4局です。昇級レースは、この時点だと、

木村全勝、畠山1敗。直接対決の木村ー畠山は勝ったほうが昇級決定。

2敗勢では順位よい屋敷が最終局抜け番のため、屋敷が勝つと、日浦、小倉、真田、中田功は即アウトになります。


中田功(6勝2敗)ー堀口一史座(4勝4敗) <先手三間飛車対居飛穴>

中田功の先手三間飛車。15,6手目で、▲16歩、△14歩。

20手目、堀口シーザー△12香で居飛穴へ。 居飛穴に組ませたね。29手目▲57銀に△53銀。そして、すぐ△64銀と出たね。先手、高美濃から銀冠の▲27銀みて、堀口、即△75歩!展開早いぞ。

41手目、▲15歩!ひょー、激しい激しい。▲13歩を堀口、△同桂。49手目、▲45桂跳ね!後手の角、△42に逃げる。53手目、▲38飛!銀冠する途中、すぐ堀口きたから、まだ功の右金は▲49でした。△44歩、▲同角、△43金。ドワン!▲22角成いったーー!。

功の目の覚めるような猛攻は若いシーザーもびっくりだろう。▲33銀打ちから角を取り返した中田は、△22金の一枚岩の穴熊のそばに▲31角成。堀口、△24銀打ちで、とりあえず3筋の飛車とめる。中田の攻め続くか。▲53に成桂つくって、▲43成桂までは来たが。堀口、△67角打から、うまく桂香とりながら、△99馬が遠く自陣の守りにきく。先手、たりないか。

△99の馬と飛車の横ぎきで守れるとふんだ堀口。一枚岩の金を△21金。中田、▲同馬、△同玉。堀口、△31香とうって、やはり受けつぶし。

いやぁ、びっくりした。さっきの最後、100手目△55馬で、堀口良しと思ってたんだが...。中田、101手目▲46金打。中田、3筋の飛車をきって▲34飛△同玉に、▲55金が詰めろ!△33玉と逃げるしかなく、▲44金。中田勝ちになった!

後手玉は受けなし。堀口、何手か王手かけるが、投了です。シーザー、少なくとも、馬つくったところはよかったと思うよ。その後、おかしくなったかねぇ。でも、序盤から面白い将棋でした。 <137手目、▲47同玉まで、中田功勝ち。>シーザーの天馬効果いい絵。早く上がってもらわんとね。M

Name : T. Serisawa Time : (2002年2月9日<土>16時58分)


2/5 順位戦C1 ハネムーン昇級なるか (2)

小倉(6勝2敗)ー日浦(6勝2敗) <先手三間飛車対居飛穴>

2敗どうし。敗者は、わずかな昇級の可能性も消える一番。ここも先手三間飛車ですね。端歩はまだ。

20手目△12香。 小倉、21手目▲75歩。ここまで後手、まっすぐ穴熊という手順だったので、小倉▲59角と引くと、△84飛と上がって受けた。▲76飛。日浦は、玉入って、穴熊整備。

小倉の角、▲59から▲48へ。 こちらは、互いに浮き飛車で、6筋でこちょこちょと歩交換したり、その歩をお互いまた打ったり、飛車横動いてみたり、小倉手待ちもやってるし、ぜんぜん進んでない。 ここは長引くね。お互いに駒をさばかせず。

80手目で、先手はやっと▲55銀まで出て、後手は、△67歩打ちから、△68にと金つくった。 ふむ。小倉、▲66飛車、▲44銀から、6筋で竜つくって、それを引いて△68竜と、と金消す。いくら穴熊といえど、先手かなと私は思うが。今、先手の角は、▲26にいるのだが、でも日浦、△25歩から、▲同桂とらせて、△24歩なんて、呼び込むようなことやってる。よくわからない。

今さっき、屋敷の勝ちを見届けたんで、この勝負、昇級関係なくなっちゃたねぇ。日浦も竜つくって、1歩補充から△95歩。さっき呼び込んで取った桂を△96桂打ちの筋。▲同香とって、小倉も▲13桂打ち込む。△同銀、▲同歩成、△同香。日浦、△17にと金つくったが、▲68歩と打ち、先手玉広い。

やっぱり、ここが最後に残りました。新婚ハッピー・ゴー・ラッキー組と、ナカタコー対シーザーのハデハデ見たあとだと、やや無粋..失礼、地味な感じは否めませぬが、最後まで見ましょ。

互いに竜をつくりあっての、終盤の攻め合い。137手目、▲87角打ち!おお。△69の竜にあてて、きれいに決まりました。▲23銀打と捨てて、▲21角成。日浦、詰みまで指してみせてくれました。 <149手目、▲54金まで、小倉勝ち。>


屋敷(7勝2敗)ー西村(4勝4敗) <後手向飛車対先手左美濃から銀冠穴熊>

私ののぞむシナリオは、畠山には悪いが、新婚二組のWハネムーン昇級なので、これだけは、屋敷勝たせたい。負けたらシャレにならんぞ。屋敷、早く▲25歩決めると、後手の西村は向飛車へ。

屋敷は、6筋の歩をつかずに角道通したまま、銀冠から、▲98香と上がって銀冠穴熊。西村、△13香から△12飛車?よくわからん。▲26飛車と浮いたのみて、今度は△52飛車。 西村は銀冠、屋敷は銀冠穴熊。屋敷、2筋、4筋、3筋と順番に歩を突きながら、▲46飛車。屋敷のほうに角交換の権利。

西村、△66歩を▲同角で、△65桂と西村の玉側の桂はねる。屋敷じっと▲48銀と引く。屋敷、▲32歩の手筋の手裏剣はいって、結局、角交換。屋敷よし。

81手目、▲12角打ちは、西村△34の飛車あたり。△35飛に、▲44銀。西村、飛車を逃げる順選ばず。屋敷、飛車得。完勝だろう。

100−120手は、どうということもなし。よっしゃよっしゃ。屋敷、最後は抜け番。竜王1組の対局つくまでは、遊んでなさい。西村、肩入れ観戦、スマン。 <121手目、▲56桂まで、屋敷勝ち>


2/5 順位戦C1 ハネムーン昇級なるか (3)

木村(8勝0敗)ー畠山鎮(7勝1敗) <角換わり>

勝負将棋。木村、角道あけると、畠山△84歩。ほう。木村▲78金。角換わりですが、駒組み慎重ですね。16手目、畠山△42玉。今のところ、後手はまだ△32金は保留してあり、△74歩ついた。ふつうの相腰掛け銀にはならん。左金、△41のまま戦うのは、富岡がやったの見たことある気がする。

木村は、まだ居玉で、後手の指し方の様子をうかがっている感じ。25手目▲37桂で、ようやく△32金。それみて木村、▲45歩と4筋の位とった。畠山鎮については、そんなに印象あるわけではないが、奨励会幹事の文章はなかなかキツくて、私はあれ好きです。畠山、△64銀から△75歩。木村は腰掛け銀を▲67銀と引いて、△76歩を▲66銀右と取る。

41手目は▲47金で▲37の桂頭まもり。それでも、木村玉、▲88まで来て、▲75歩打てれば、不満なし。4筋の位をはられている後手は、やや中途半端な陣で、△65歩から行く。▲同歩、△54銀、▲64歩。畠山、△63から△62金と引くが、▲68飛車。後手、暴れるしかない。唯一の歩を△67歩のタタキに使って、▲同銀、△65桂ハネ。木村だと、徹底して受けにまわる順を選ぶか。 64手目、畠山△59角打の飛車取りを放置して、木村▲65銀と桂馬取る。

△68角成に、なおも放置で、銀をとって▲54銀。強いね。木村、勝ちへの手順だろう。畠山、△69馬も、歩切れで持ち駒飛車一枚。歩切れいじめに、▲74桂の飛車金両取り。なおも▲72角打ちは飛車いじめ、たまらず畠山、△93飛。まだ木村陣は、金銀3枚の守り。木村優位。

結局、畠山の角打ちを無視して前に出た銀が、大出世だった。これがヨネナガクイズだったら、楽しかったろうね。もともと先手陣、▲79の銀が、△31成銀まで進んだのだから。将棋は、▲51にいる馬と、昇級のラッキー銀の活躍で、木村勝勢。あとは、この銀の運命だけ見守ろう。 ラッキー銀は、後手駒台から、△42銀打。木村、▲31金を△31同銀。以下、数十手すすみますが、そのまま。よって、クイズの正解は「3一」でした。

木村昇級。残り1ワクは、畠山か、屋敷か。畠山は対小林裕戦。勝てば昇級。屋敷は抜け番で、小林裕勝てば、悲願達成。 <131手目、▲42と、まで、木村勝ち。>


以上、2月5日、C級1組ラス前の14局でした。最終戦の畠山ー小林裕が楽しみになりましたな。