2002.2.3テレビ東京早指し選手権 マシュダ談 2002.2.5 10:30up

羽生善治五冠VS阿部隆七段

角換り腰掛け銀-後手右四間

61金 秘密の花園


マシュダ談 2002.2.5 10:30up

「ついに関西の秘密兵器阿部先生の登場です」

「その秘密兵器はいかんね」

「といいますと?」

「顔が暑苦しい」

「秘密にしては目立つと?」

「才能は秘密の花園。名前がそぐわん」

「阿部隆ではだめですか?」

「対羽生戦は2敗か」

「初対決はC2の双方四段時代です」

「確か阿部が横歩取りをさせて角交換して25に打つやつ」

「強引ですね」

「羽生はヘドロの暗礁戦にするのがあの頃から得意。阿部は冴えるが才能有りすぎて筋に酔いすぎ」

「やはり名前と顔ですか?」

「顔は仕方ない。名前の三文字5シラブルは折れやすい。阿部ちゃんと呼ぼう」

「3シラブルですね」

「できれば阿部マリアとしたい」

「男ですから」

「オカマ声になればもっと強くなる」

「無茶苦茶言ってませんか」

「柳腰がもっと必要。羽生みたいに一オクターブ高い声が出せれば阿部ちゃん無敵」

「では今日の対羽生戦です。阿部ちゃん後手」

「角換りじゃね」

「解説は福崎先生です」

「声が今日はひっくりかえっておらんね。少しは反省しとるのかね」

「タイトル取った者はオカマ声はだめ?」

「妖怪と思われて子供が逃げる。潜在意識に食い込みすぎ」

「15/96歩」

「丸山流で無敵を誇った手。康光が最初に打ち砕いた」

「16/14歩-17/16で端歩を受け合いました」

「おお、阿部64歩で9筋は手抜き!」

「才能が出てますね」

「一筋を突いて羽生に付き合わせたとこが巧妙」

「29手まで相腰掛け銀です。阿部ちゃん61金のまま玉が31までカニ這いしてますが」

「9筋を手ぬきした分が61金不動のツケ。相腰掛け銀なら6筋に飛車が回って先攻する後手の必殺右四間の予告」

「39/双方桂馬を跳ねあって、4筋6筋で歩を突き合いました」

「先手は65同歩とはどうせ取れん。64地点は角打ちの空間。そこで金で受けるかじゃね」

「羽生先生41/27飛車と受けました」

「やはり67地点が怖いか」

「47/83角打ちです」

「先手の唯一の攻めでそこまでは必然」

「63銀と下がって74角成りを防げませんか?」

「それだと65歩」

「先に65歩は?」

「桂銀捌かれて37角成の強襲喰らう。羽生は阿部ちゃんレイプの怖さ知っとるからね。そーゆーことせんの」

「確実に勝つ手順が早指しの最善手と?」

「それが勘違い。羽生は相手がひるむような順番を選択する。相手にそれを問うところが勝負術」

「48/左銀を55にぶっつけました!あべちゃんー!」

「んーはシリトリならペケ。叫ぶな」

「49/74角成で阿部ちゃんのガッチャン銀は相手されてません」

「それが柳腰」

「阿部ちゃん怒って56銀と銀を食い千切りました。羽生先生同歩でなく同馬です!」

「それが柳腰」

「やっぱりアベー行けー!ではかわされますか?」

「イケイケからオカマへ。それが時代。羽生は27飛車としたからね。角交換して55の筋は49角が厳しすぎて狙えん」

「アベちゃん65銀で6筋がいきり立っています!」

「ん?羽生34馬?」

「当然の一手では?」

「そーゆー見える手はラシクない」

「33歩に45馬と飛車あてです」

「見えすぎてラシクない」

「ミニスカ戦法ですか?」

「せっかく歩得したのに53でパンチラ歩打つのは見えすぎ」

「阿部ちゃん、54銀引きで柳腰のお株取りです」

「こりゃ困ったね。先日手か」

「35に馬逃げたら?」

「67に銀ぶちこまれて、37角成でボコボコにされちゃう」

「その瞬間64歩で叩いて53馬で王手飛車は?」

「そうならんように先に52金と締まる」

「あ!でも羽生先生流石に22歩から攻め込みました!」

「柳腰効果でたね」

「阿部ちゃんノリと?」

「無理攻めっぽい」

「羽生先生の飛車が37で歩の下に隠居しちゃいました」

「27飛とした時からの弱点」

「やはり47金から68歩とゆっくりした展開の方が?」

「後手の攻めは無理だから馬作ったらそれに満足せんとね」

「あそこで先日手は?」

「それしかなかったろーに。テレビなら編集できる」

「それでも攻めたと?」

「方針がちぐはぐしとるね」

「84/34角の攻防手です!」

「こりゃ決まり」

「普段なら、関西の秘密兵器-羽生を撃殺!となりますが」

「アベちゃん、柳に風でオイシー駒得としろ」

「やはりイケーアベー!ではないと?」

「そのイメージだと27飛車が生きる展開」

「コワモテの阿部で今後ごまかし続けた方が?」

「秘密の花園アベちゃんでイコー」


102手にて阿部隆七段勝ち