大日本引越センター アルアル大作戦 2002.001.23 05:30


「みつかったか?」

「およそ見当ついてるんですが、中にこもっているみたいで」

「鬼は外にださないとね」

「この抗争誰が得するんですか?」

「支持率うなぎ登りの政治家と、資本家」

「でも米国は他になにか手段がありましたか?」

「アフガン戦争の時にはソ連に対抗するために、手塩にかけて育てたタリバンに裏切られたんだ。大きくなった息子に殴られた父が泣いている方が世間の同情を買う。冷戦時代のつけが回ってきましたと言えばいいんだよ。たまったツケを踏み倒したら、オカミにどなり込まれる」

「でも踏み倒すんでしょ?あそまで店こわされたんじゃ」

「あれはテロだと思うから腹がたつ。テロはエイズと同じだと思えば別の対抗策を考える」

「テロはエイズと?」

「せん滅しようがないからね。テロを根絶し、破壊するなんて不可能。そんなこと本気で言ってる政治家は、ホモと売春婦をせん滅しろと言っているようなもんだ。悪いのは人ではなくて病気なんだということを忘れている。現実世界では、病気のもとである不浄な売春モドキを人類にやめさせることはできない」

「いい薬ありますかね」

「テロメア2ができた」

「ということはテロメア1があった?」

「あれは大失敗。飲んだ者は怒り出した」

「テロメア2は?」

「飲むと笑い出す」

「福は内、鬼は外ってことですね」

「節分は来月だ。せん滅しようがない者は、外に居てもらうようにその場所を確保してあげるんだよ。アフガンはちょっとでかすぎた。今度はもっと狭いところにお引越ししてもらうのがいい。日本の自衛隊は大日本引越センターとしてお手伝いするべきだった」

「今度はどこですかね?」

「八丈島がいい。アルちゃん達は東京都民になってもらおう」

「国籍は日本ですか?」

「いいや。あくまでも外国籍のままだ。税金だけ納めてもらう都民」

「来ていただけますかね」

「そこでテロメア2が必要になってくる。あれを飲ませると、八丈島に来たくなる。なんせ聖地が八丈島にあったということになる」

「メッカじゃないんですね」

「それはモハメットの聖地。本当の聖地は東方の島だったと伝説にもある。そこは聖母Mの故郷」

「八丈島でテロの訓練させるんですか?」

「テロではない。表向きはサバイバルゲームセンターと呼ぶ」

「裏向きは?」

「国際救助部隊の秘密基地。災害時には彼らが全世界で活躍する」

「ノリが軽すぎませんか?小学生の秘密基地にみられますよ」

「米国も今回の戦争をインフィニティ・ジャスティス作戦などと名付けたぞ。あれはレーガン時代のスターウォーズ計画以上に漫画っぽい名前だ。大日本引越センターという作戦名の方がまだ大人げがある。しかし作戦名は別なものを用意した」

「なんですか」

「名付けて、アルアル大作戦

「なさそうでアリってやつですね」

「冗談として受け止める人には逃げ場も用意した作戦名」

「ではそろそろ」

「今日のテーマ。今回のテロが露呈したのは、地球上の混沌。最近テレビや新聞がうっとうしく感じるのも、先が見えない闇が露呈しているからだ。別の視点から見る必要がある。生命の根源や宇宙精神の問題を取り上げたとしても、そこからの出発がない。どうしてかわかるか?」

「思想が未熟なんですか?」

「違う。思想の種は、地上の混沌に染まるとすぐに腐ってしまう。そのコントンのそもそもの原因とはなんだかわかるか?」

「原因があるんですか?」

「アル」

「なんですか?」

「思い込みだ」

「は?」

「人間の思い込みだよ」

「どういうことですか?」

「まず人間は自分が一番だと思い込んでいる。他者を生かすのも自分を生かすためだと思い込んでいる。第二に、人間は自分だけは死なないと思い込んでいる。第三に、人間は人を愛していると思い込んでいる」

「もし、その思い込みがなくなったらどうなるんですか?」

「欲望から解放される」

「世界の発展はどうなります?」

「発展と思い込んでいただけ。文化、科学、宗教、どれも発展したと言い張るのが思い込み」

「その証拠は?」

「話し言葉の変遷をみればわかる。いいサンプルアルアル」