2002年1月13日放映 早指し将棋選手権戦3回戦第5局

丸山忠久名人VS井上慶太八段

横歩取り

必殺三角帽子炸裂

桂馬一枚は粉屋娘の犠牲。その旦那二枚目の桂馬がダミー

マシュダ談2002年1月13日


「丸山が盤面みとる時の顔、鬼気迫る。殺気を感じる。井上もベストフェース5に入ると思うが、気迫度が違いすぎる。あの名人は笑ったらいかんね。口は永遠に閉ざしてもらいたい。孤高であってほしい。あの顔で名人をまっとうしてもらわんと」

「実況なしですか?」

「解説森内じゃから言うことなし。間違いひとつもなし」

「見どころプリーズ」

「それも森内がやっとる」

「ではポイントをもう少しプリーズ」

「52手め名人が24飛車と回って井上27歩と普通に受けたのが敗因。森内は28歩と指しづらかったかと解説したが28歩とすべき。27歩としたために絶好の54角を打たれ飛車にあてられ27角成の三角攻めが成立。なぜこの有名な筋を井上が見逃したかというと、45の桂馬がダミーとして線上にあったためと、79角の筋を気にして2筋方面への玉の脱出を考えた為。27歩からの合わせが最後に目に留まり、丸山歩が二枚しかないことを駒台確認する寸前に慌てて27歩としてしまう。55手め54角でバッサリ切られ勝負が決した。三種類の変化で迷うのが三角帽子の特徴」

三角帽子?」

「攻める方は54角-24飛車-27歩で正三角形を成し、76飛車-54角-27歩で二等辺三角形を形成」

帽子の意味は?」

代官の三角関係。桂馬一枚は粉屋娘の犠牲。その旦那二枚目の桂馬がダミーとなる。丸山はこの順が成立するはずないと知っている。桂損で無理攻めとね。井上はまんまとハマリ以下ボロクソ」


96手後手丸山名人勝ち