草むらから

メンバー募集

草むらでごろり

飛行機雲がひとすじの流れを空に引く
それは地平線に近づくと消えていく
昼下がり僕は学校の体育の授業をサボって河原でぼんやりと雲の流れを見てた
いろいろなことを考えたが何も答えはでなかった
ガサガサ
と、ススキのしげみの間からちょうど僕と同じくらいの男の子が出て来て、こう言った。
「よう、オマエ暇か?いっしょに野球やんネェ?」
はっ?なんだこいつは、野球って。辺りを見回してもこいつと僕だけしかいなかった。
なんだろ?キャッチボールでもしたいのかな。
「いや、いいよ遠慮しとく」
だけどもソイツは僕の腕をギュッとにぎると
「なぁ、たのむよ。メンバー一人たりないんだ。」
と半ばむりやり僕を引っぱっていった。僕もまあいいかという気持ちだったのでついていくことにした。だけどメンバーが一人たりないって?

僕は彼がさっき出て来たススキのしげみの中に引きこまれていった。
ワイワイと騒がしい声が聞こえてきた。
しげみを抜けるとそこはちょっとた野球グラウンドだった。
あ‥れ‥
こんな場所あったのかな、あれ?
と思っている間に試合は始まった。
僕も最初は乗り気じゃなかったけど試合が進むにつれ
全力で走って
力いっぱいバットを振って
大声を出してチームメイトと声を掛け合っていた。

そんな時があったのを僕はふと思いだした。
もう僕もいい歳だ。
妻もいれば8歳になる子供もいる。
でも、あのときのあの体験が今の僕をつくっているのかもしれない
ススキのしげみにあったあのグラウンドはその翌日行って見ると何もないただの草むらだった。

「ただいまー!!」
息子が帰ってきた。
「まぁどうしたの泥だらけになって。」
妻はやれやれといったふうに言った
「ねぇ、お父さん今日野球やったんだ。おもしろいね野球。」
「ふーん、孝則は野球やったことなかったのか。楽しいいだろ野球。」
「うん。お父さん今度教えてよ。」
「おういいよ、でもとりあえず風呂入ってこい。ほら。」
「は〜い。」




はっ!長くなった。お話のように
野球はあんまり詳しくないので野球話されてもわかりません
知ってる外人野球選手:バース、クロマティ。ねっ?
わーむほーる