ディエロン

World

「・・・う〜ん。」
小泉愛子は目をさます。そこは一つのベットの上だった。ぼんやりとした頭で彼女は天井を見つめていた。「私ん家じゃないなぁ・・・。」少し間隔を置いて、はっと気付いた。
「ちょっとここ何処なのよ!」
愛子は思い出し叫んだ。
と、そのとき彼女がいる部屋のドアが開いた。
「おや、目を覚ましたのかい?体は大丈夫かな?」
愛子は驚きの表情を見せた。

そりゃそうだ。ドアを開けて出てきたその男は中世時代のような衣服を見に着け、そしてその頭はミドリ色の長髪だった。
「コ、コスプレ!・・・。」
そう、どこからどうみてもイカレタ同人誌とか作ってる風の何かよくわからないがロールプレイングとかのゲームの様な、剣と魔法の世界って感じな男なのだ。
彼女は彼は誰なの?とかここは何処なの?とかもう頭の中はパニックだった。
「おや、顔色が悪いよ?どこか痛むのかい?」
そのミドリ頭のヤサ男は言った。

「ちょっとちょっと待ってネ・・・ん〜えっとね、一つ聞いていい?」
「はい、どうぞ。いいですよ。」
「ココはどこであなたは誰?」
「・・・ココというのはこの家のことですかそれともこの村の名前のことですか?」
男は当惑げに言った。
「ていうか・・国名かな・・?」
「ああ、それならばその答えは「ディエロン」ということになりますね。」
「ディエロン!?」
彼女は薄々は感じていたがやはり驚きを隠せなかった。そうだよくよく見てみればたしかに似ている、小早川君が作っていた妄想の連鎖の世界の箱庭、「ディエロン」のシミレーション世界に。

「ん?どうかしましたか。やはりあなたは他の国からいらっしゃった方なのですね。あ、そうだ自己紹介が送れましたね。私は「キラル」と申します。」
「えっ、私?私は愛子よ、小泉愛子。」
そう言って彼女はこの世界についてこのキルラという男に聞こうとしたが、ちょっとした音にさえぎられてしまった。
「ああ、そうですね。昨日から眠ったままでしたから。お腹すいているでしょう?なにかもってきますよ。」
そういうとキルラは奥の部屋にかえっていった。
ああ、もう、なんだか恥ずかしいわね。こんなにとんでもない状況なのにお腹はへるのね。・・・・ていうことはまあやっぱりココはひとつの現実世界ということになるわね・・妄想の世界のはずだけどここまでリアルに感じるとヤバイ。
彼女はこの世界について思考したが、何も分かるわけがなく、もう一度お腹がグウと鳴った。
そして、このあとキルラが持ってきた少し多いかな?と彼が思った量の食事をペリロとたいらげたのだった。

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