| 感想 |
主役の少年の性格が破綻しているので、キャラクター小説として感情移入して読むのは難しそうですが、
作中に登場する対戦ゲームをコミュニケーションツールとして機能させるユニークな作品です。
SFとして必ずしも斬新ではないかも知れませんが、対戦ゲームが結果的に物語を紡ぎ出すこと、
そのゲーム上の物語にゲームをプレイしている主人公たちが支配されてしまうこと、
つまりゲームの中の方が現実よりも物語の強度が強くなってしまうことにはハッとさせられました。
一方ゲームの外では、主人公はなぜか委員長たちにモテまくるという美少女ゲームさながらのご都合主義的展開を演じながらも
大した物語を作り出すことも無く退場していきます。
特にラストは評価の分かれるところでしょう。
個人的には、作品全体の構造からすると主人公が舞台から中途半端に弾き出されるこのラストが良いんじゃないかとなんとなく思うのですが、
他人に同意は求められない……よなぁ。
続編が出る見込みなので、続きも是非読んでみたいと思います。
電撃の新人シリーズは大抵3巻までは続くので2巻でも決着は付かないでしょうけれど、
次は設定をどう応用してくるのか非常に楽しみです。(2007/4/30)
|