| 感想 |
なかなか良いではないですか。
少なくとも「殺竜事件」「冥王と獣のダンス」の自己満足100%状態からは抜け出す兆しが見えています。
ただ、ブギーポップの最初の4冊で見せた時のあの強さはまだまだ取り戻せていませんね。
これを読んで、何故この人が今まで異世界召還モノという
最も得意そうなネタを使わなかったのか不思議になりました。
同時に、こういう手垢にまみれたテーマをデビュー当時にやらずによかったのではないかとも思います。
自分を見つめる完成度はそこそこにある。
アクションもまあまあ(間近で水蒸気爆発があったのに人が平然と立っていられるのはおかしい...
吹き飛ばされるか、全身大火傷だ...)。
でも、それは他の沢山の作家が既にやってきた事です。
自分が馬鹿であるのは「十二国記」で何年も前に示してしまった事だし、
日常と非日常の意味なら「フルメタ」の方がずっと鮮明に分かってしまった事なんですよ。
上遠野浩平はこの作品でなんとか踏みとどまったと思います。
しかし、今後はこれを最低ラインにして、これ以上のものを発表していかなければ駄目でしょう。(2000/9/30)
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