「破妖の剣」の既刊情報&感想
著者 前田珠子 レーベル 集英社コバルト文庫

表紙画像のリンク先はbk1です。

漆黒の魔性 破妖の剣 1 タイトル 破妖の剣1 漆黒の魔性
初版 1989/11/10
ISBN 4-08-611349-X
感想 とうとうこのシリーズに触手をのばしてしまいました。(^^;
「隻腕」「陽影」「魅魎」と読んでますが、これが元祖みたいですね。
発表されたのが89年というのが、ちょっと信じられません。
これ以後のライトファンタジーは大抵これの2番煎じだと思えるくらい 斬新でオリジナリティあふれる作品です。(1997/8/13)
白焔の罠 破妖の剣 2 タイトル 破妖の剣2 白焔の罠
初版 1990/8/10
ISBN 4-08-611442-9
感想 う〜ん、さすがに人気作というのは当たりはずれがないなぁ。(^^)
ストーリーは単純だし、設定にさして凝っているわけでもないんですが、 基本がしっかりしていて、完成度が素晴らしいです。
まだまだ、世の中には私の知らない良い作品がたくさんあるんでしょうね。(1997/8/14)
柘榴の影 破妖の剣 3 タイトル 破妖の剣3 柘榴の影
初版 1991/9/10
ISBN 4-08-611573-5
感想 さあ、だんだん闇主の正体が分かってきました。
しかし、ラスの性格はなんというのか、ひどく自虐的ですね。
無論ラスのこの性格が人気の秘密の一つなんだろうし、 私もこういう話とても好きではあるんですが、 現実にこういう人がいても、恐らく救われないのでは...。(1997/8/22)
紫紺の糸 破妖の剣 4 前 タイトル 破妖の剣4 紫紺の糸 前
初版 1992/12/10
ISBN 4-08-611703-7
感想 この人の作品は、どうしてここまで意表を突いてくれるのでしょうか。
まさか、闇主が...。人間くさいというか、いややはり闇主も魔性だったのかと 思うべきなのでしょうか。
しかし、主要キャラにここまでやらせるとは、思い切ったことをしたものです。
先を読むのが楽しみと言うより、ちょっと恐いですね。(1997/11/9)
紫紺の糸 破妖の剣 4 後 タイトル 破妖の剣4 紫紺の糸 後
初版 1993/2/10
ISBN 4-08-611720-7
感想 まず叫ばせて下さい。
闇主、てめぇぶっ殺してやる〜!!
こほん、失礼しました。しかし闇主は本当にとんでもない奴です。
こんな事ならば某所の「殺してやりたいキャラ」投票でもっと入れておけばよかったですよ。(^^;
しかし、このシリーズは奥が深い。まだまだ全然底が見えません。
当たり前の事が当たり前にできない不器用な主人公。 でもそこに着目したところにこの作品の価値があるのではないでしょうか。(1997/11/22)
翡翠の夢 破妖の剣 5 1 タイトル 破妖の剣5 翡翠の夢1
初版 1995/11/10
ISBN 4-08-614127-2
感想 さぁ、言葉遊びを楽しみましょ。(^^)
イケてます。イっちゃってます。はっきり言ってここまで描写が偏ってるとヤバイです。
これは余程感情移入している人か、冷静に分析できる人でないと 内容が理解できないんじゃないでしょうか? ラスは理解できるとして(その時点でもうヤバイと思うが)、 マンスラムや闇主に何が起こっているのか詳しく書かれていないし、 茅菜、ウルガ、シャーティン、翡翠の君、それに「姉上」... 多すぎる新しいキャラに至っては謎だらけ。 よくこれでストーリーが破綻しないものです。(^^;
すでに5冊で終わっていることは分かっている訳ですが、 ホントに5巻でオチが付いているのか心配です。
え?面白いかって?そりゃ面白いですよ。最高です。(1999/4/4)
翡翠の夢 破妖の剣 5 2 タイトル 破妖の剣5 翡翠の夢2
初版 1996/1/10
ISBN 4-08-614147-7
感想 感動です。感動と言う言葉はこの本のためにあるんじゃないかと思うほどです。 このシリーズの何が良いかって、このシリーズでしか絶対に感じられないものがあるからです。 もうね、私の貧弱な語彙じゃ説明できないくらい、圧倒的に凄いのです。 たかがコバルト。されどコバルト。 笑うやつは、笑えばいいのよ、最後に笑うのは、あたしの方なんだから状態です。
スレイヤーズは確かに爆笑もんだよ。ブギーポップはグサッと来たよ。 でもそれを称えるなら、「破妖」のヤバさも称えなきゃウソだ。 読んでない人、読んで見て。 読んだからと言って必ず感動できるものではないですが、 これも人の思考の1つなのだ、可能性の1つなのだと分かって頂ければ、それだけで充分です。(1999/4/15)
翡翠の夢 破妖の剣 5 3 タイトル 破妖の剣5 翡翠の夢3
初版 1996/5/10
ISBN 4-08-614188-4
感想 うう、主人公を殺すなよな〜。どうせすぐ生き返ることべたバレなんだから。 確かに、あの状況ではラスが死ぬのが最善の策でしょうが、 そういう状況に追い込んで行く作者の外道ぶりもあっぱれというか何というか。(^^;
しかしなぁ、本当に正義がないよなぁ。 ここまで価値観が崩壊してしまうと、物語世界全体が消滅しても誰も不思議がらないかも。 乱華なんか、もう暴走の兆しが見え隠れしているし。 あれはろくな死に方しないですね、同情はするけど(をひ)。 外道中の外道、赤い人も相変わらず陰でかっこつけてるしねぇ。 どうせ、しゃしゃり出て来る時も無意味にかっこつけてるんだろうな〜。 ラスに捕まるの、目にみえてるのになぁ。(^^;
頼むから「ラスのため」とか言って世界を滅ぼさないように。(1999/4/17)
翡翠の夢 破妖の剣 5 4 タイトル 破妖の剣5 翡翠の夢4
初版 1996/8/10
ISBN 4-08-614220-1
感想 乱華だよなぁ。乱華が実に悲しいキャラです。 いくら自分を強くするためとはいえ、そこまでやることは...。 しかも周囲が更に強くなっていくために、姉上ともどもあまり強そうに見えないし。(^^;
というか、茅菜が強すぎる。こんなに強くていいのか?こいつは?
しかし、まぁエゴもここまでくれば芸術的というか、 人の心の一端を掘り下げれば何だって説得力が出て来るものなんですね。 それプラス、ちゃんと笑えて面白いし、なんといってもロマンスがあります。 こういうロマンス至上主義は、少年ファンタジーでは100年掛かってもできないでしょう。 ヒロイック=ファンタズムではなくて、根底から「好きだ!(笑)」っていう感覚。 条理とか根拠とか、そういうものに囚われない安らぎと興奮があるのです。ここには。(1999/4/21)
翡翠の夢 破妖の剣 5 5 タイトル 破妖の剣5 翡翠の夢5
初版 1996/11/10
ISBN 4-08-614249-X
感想 よくぞここまで詰め込んだ!内容濃いです!
茅菜にはしてやられました。そうか、そうだったのか。 赤い人も後半良い奴になりやがって許せん!と言いたいところですが、 彼は彼なりに色々失ったので許してやりましょう。ラスに殴られたことだし。(^^)
ウルガ、ラザーラ姉妹と翡翠一派は、自業自得とは言えちょっと悲しいですね。 ダブルパンチを食らった乱華は...立ち直れるかな? 邪羅は貧乏くじとか言いながら、結局何も失ってないじゃん! でも大切なものを失う、失わないよりも、 大切なものと関わっていることの方が幸せなんでしょうね、彼には。
そしてラスも多くのものを失いました。 でも大切なものだけは失わなかった。 守るものを選ぶこと。その代償として失うこと。選択と喪失が翡翠のテーマなのかも知れません。(1999/4/29)
鬱金の暁闇 破妖の剣 6 1 タイトル 破妖の剣6 鬱金の暁闇1
初版 2002/8/10
ISBN 4-08-600143-8
感想 偉大なるマンネリにして、完成されたロマンティックファンタジーの再開第1弾です。 もう笑えます。めっちゃ笑えます。おかしい、シリアスな話なのに。(笑)
ページ数は少ないですが、内容は多いです。 新キャラが出てくる上に、今までの主要なキャラもほとんど出てきます。 妖主(っぽいもの)が全員登場するのは外伝を含めて初めてではないでしょうか?
そしてラスと邪羅は随分とたくましく成長しました。 赤男がでしゃばってくるとどうなるか分かりませんが、 少なくとも赤男がいない時はラスも邪羅も自分の能力と役割を把握できる様になってますね。 これでラス、邪羅、赤男が力を合わせれば無敵・・・なんだけどなぁ、絶対そううまく行かないよなぁ。(笑)
この作者のこと、一度走り始めれば刊行ペースは速いです。 巻数は膨れ上がるかもしれませんが、今後の展開、そしてラストがとても楽しみです。(2002/8/31)
鬱金の暁闇 破妖の剣 6 2 タイトル 破妖の剣6 鬱金の暁闇2
初版 2002/12/10
ISBN 4-08-600191-8
感想 前田珠子という人の作品はシリーズによってそれほど作風の差がないと思うのですが、 破妖が一番人気があるのは、やはりラスと闇主という強烈なキャラがいるためなのでしょうか。 ラスは少しずつ融通が効くようになってきたとはいえやっぱりラスですし、 闇主は今回もきっちり極悪非道で憎たらしい、あの闇主であります。 キャラ萌えが嫌いな私ですが、ラスと闇主の漫才を見ると「ああ、これが破妖だ」と安心してしまいます。 主役はトーンなんですけれども、ほとんど意に介しておりません。(笑)
そのトーンはラスだけでなく、なんと紅蓮姫にも関わっていました。 すでに直接介入している琥珀の君と、なにやら動いている白焔、紫紺、翡翠の君に加え、 紅蓮姫の話まで絡まってきましたよ。 いや、この章が破妖の完結編なのですから、今までの全ての流れが収束してくるのも当然なのですが、 このネタを子細もらさず書くのに一体あと何冊要るのでしょう? 来年は4、5冊出るかも知れませんが、それでも完結するとは思えません。まだまだ楽しめそうです。(笑)(2002/12/21)
鬱金の暁闇 破妖の剣 6 3 タイトル 破妖の剣6 鬱金の暁闇3
初版 2003/8/10
ISBN 4-08-600297-3
感想 薄いです。しかも巻末のおまけを除くと本編は150ページくらいしかありません。 でもその150ページの中で、これまでよりも比較的ストーリーが進んだ方かも。(笑)
ラスは一応の成長を見せましたが、消極的な性格は相変わらずです。自分からは動きません(笑)。 ラスが動かないからストーリーもロマンスも進みません。 幸いにも今回は主役がころころ変わって、あまりラスに回ってこない分、話が進みましたが、 この先が思いやられるな〜。 でもまぁ、ラスのこの性格はしょうがないというか、 このラスだったからこそ、破妖が好きになったので、気長につきあいましょう。
しかし、赤い人は久々にロマンスに真剣だったな〜。 お約束のお邪魔虫が入って、一転してギャグになりましたが。 この絶妙のお約束が少女ファンタジーの醍醐味の一つです。(笑)(2003/10/22)

女妖の街 破妖の剣外伝 1 タイトル 破妖の剣 外伝1 女妖の街
初版 1990/11/10
ISBN 4-08-611473-9
感想 外伝の第1話が「破妖の剣」というのも何かおかしいですね。(^^;
さて、このシリーズを読んでいると、色々な他のシリーズのことを 思い出してしまって、なかなか読み進められません。 例えば「カイルロッド」とか「オーフェン」「極道くん」「スレイヤーズ」 なんかですね。そういうシリーズと根底で非常に共通する部分が多いように思うんです。
とても不思議な感覚ですね。(1997/8/17)
タイトル 破妖の剣 外伝2 ささやきの行方
初版 1994/8/10
ISBN 4-08-611883-1
感想 あ〜んしゅ〜。(^^;
どこまでもどこまでも読者を裏切り続けるこの発想は、一体どこから生まれて来るのでしょうね。
もう分かった。もう読まなくても先は読めた。 何度そう思っても、絶対に読みは外れる。
もうここまで来れば、ラスも闇主も未来が見えてるじゃないか。
どんなに馬鹿にしていても、惹かれているじゃないか。
でも、そう簡単じゃないんだね。きっと。
前向きになりはじめたラスには、思わぬ壁と落とし穴が用意されていて...(1998/4/16)
忘れえぬ夏 破妖の剣外伝 3 タイトル 破妖の剣 外伝3 忘れえぬ夏
初版 1998/10/10
ISBN 4-08-614516-2
感想 表題作の中編「忘れえぬ夏」は、ちょっとボリュームが足りないかな? でもサティンはやはり脇役ということで、このくらいの扱いの方が良いのでしょうか。 どちらかというと私はラスに共感してしまったぞ。
もう1編の「霧魔の谷」は秀作。ハッピーエンドでも悲劇でもないラストはちょっと考えさせられます。
2編とも、ひどく泣ける訳でも軽い訳でもなく、ほどよく落ち着いています。 少年ファンタジーに比べて格段に静かな、けれど深い情熱と葛藤が破妖の真骨頂なのですが、 この外伝は少し引いた、さわやかな感じがしますね。読後感が素晴らしいです。
しかし、この話って全然外伝じゃないような...どう見てもラス中心じゃん。 「霧魔の谷」なんてラス&闇主の愛の逃避行(爆)になってるし。 それがまたファンにとってはたまらなく良いんですけどね。(^^)(1999/11/7)
タイトル 破妖の剣 外伝4 時の螺旋
初版 1998/11/10
ISBN 4-08-614517-0
感想 とうとう既刊分を読破しました、破妖!長かった。(しみじみ)
選択と喪失。等身大の視点からの突き放し。 ラスは人間やめちゃっても相変わらずの性格だし、 闇主はなんだかんだかっこ付けといてラスに惹かれてるし、やっぱ良いわ、このシリーズは。
しばらくは外伝が続いた後、本編第6部に入るようですが、 それが終わったとしても、今回の様な外伝は幾らでも出てきそうですね。 うう〜しかし、早く本編第6部が読みたい。この作者のことだから、 始まってしまえば怒涛の如く発刊が続くのでしょう。 2000年の内か、2001年になるか。とにかく大注目です。
デル戦が終わって、スレも完結しそうで、破妖もそろそろ。 ライトファンタジーの大きな節目がやって来ています。(1999/11/14)
魂が、引きよせる 破妖の剣外伝 5 タイトル 破妖の剣 外伝5 魂が、引きよせる
初版 2000/3/10
ISBN 4-08-614690-8
感想 またまた外伝。本編復活は当分先のようですね。 でもまぁ、こういう外伝を出してくれるのなら十二分にOKです。 とにかく相変わらず笑えるし、グサグサッときます。 リーヴィがどんどん強くなっていってしまうのは少々疑問が残りますが、 ラスのボケぶりと、いい奴っぽくなってきたけどやっぱり根は悪人の闇主が最高です。
しかし、ソーリンはどこに消えた?(笑)
ラスの葛藤は徐々に抜け出せる道へ向かい始めたでしょうか。 失うものは一通り失ってしまったからなのか、不安定な自問自答は落ち着き始め、 一時期よりはかなり余裕があるように見えます。 とか思ってたら、また本編でどんでん返しがあるかも知れませんが。(^^;
他のどんなものへの執着よりも、大切なものを守る事を選びたい、 その想いを普通に書くと、とても安っぽい刹那的なものになってしまうのですが、 この作者にはそう思わせないだけの力量があります。大したもんです。(2000/3/11)
呼ぶ声が聞こえる 破妖の剣外伝 6 タイトル 破妖の剣 外伝6 呼ぶ声が聞こえる
初版 2001/3/10
ISBN 4-08-614823-4
感想 またまたまた外伝です。でも次こそは本編だそうなので待ちましょう(笑)。 表紙の中央にいる弓矢の麗人、これがサティンだと気付くのに多大の時間を要しました。 キャラ紹介のラスの絵、コミック版だし。(ってそんな事が分かる私って何者・・・。)
印象はちょっと薄いです。 収録されている「呼ぶ声が聞こえる」「かけ違えられた釦」の2編、共に展開が駆け足で物足りないですね。 最大の売りである掛け合い漫才は相変わらず良いのですが、 アクションシーンまでたどり着いた時にはもう息切れしてしまっているように感じます。 ラストがあっさりし過ぎていませんか。(汗)
けれども、まぁ、あのマイペースらぶらぶ(?)なラス&赤男さえ読めれば良いや。 本来ならそれは本編で期待すべきところなのでしょうが、どうもそれはできなさそうですし。 今までにばらまいた布石を本編第6部でどうやってまとめるのか、 それに何冊が費やされるのか、に注目することにします。(笑)(2001/3/11)

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