「グラスハート」の既刊情報&感想
著者 若木未生 レーベル 集英社コバルト文庫

表紙画像のリンク先はbk1です。

グラスハート タイトル グラスハート
初版 1994/1/10
ISBN 4-08-611809-2
感想 これのぶっ飛びかたは半端じゃない。
若木未生という人は本当にすごいよ。 わたしも何百冊とファンタジーを読んでいるから「こういう話も作れるよな」と思う事があるんです。 でもそれはすべて「XSAZA」と「オーラバ」そしてこの「グラスハート」で先取りされていました。
読め!元気になれる。言葉を越えた何かがある。馬鹿にされたって構わない。
断り書きが多いのはちょっと卑怯な気もするけど、通じる人に通じればそれで良いのかも知れない。 私には通じたよ。 とにかく、この作者にはどこまでもいつまでも、ギラギラ光る大馬鹿野郎でいて欲しい。
誉めてるんだよ。念のため言っとくと。(^^;(1998/4/10)
タイトル グラスハート2 薔薇とダイナマイト
初版 1994/6/10
ISBN 4-08-611856-4
感想 この作者はとてつもない自信があるのでしょうか?
それとも、とてつもない覚悟で書いているのでしょうか?
凄い。何でこんなことまで知っているんだろう。ここまで書けちゃうんだろう。
もし読者を満足させられなかったら、酷い攻撃を受けるだろうに。
いや、それ以前に充分喧嘩売ってる。冷酷すぎる。それは作者自身も分かっているはずだ。
それでも書いてしまう。この人は天性の作家なのだと思う。
潰れるなよ。若木未生。(1998/4/15)
グラスハート 3 ムーン・シャイン タイトル グラスハート3 ムーン・シャイン
初版 1996/4/10
ISBN 4-08-614178-7
感想 世の中の読み物を2つに分類するならば、 「グラスハート」と「グラスハート以外」だと言っても言い過ぎじゃないくらい、 この本は鋭い!
とにかく、よくもまぁここまで心の中を曝け出して書けるものです。
あるいは、これは作者の壮大な嘘っぱち、壮大な偽善なのか?
どっちでもいい。 作者も言っているように、評価されるべきは作家の人格ではなく作品なのだからね。
そして表題作の中編「ムーン・シャイン」は前半、泣かせてくれます。
後半はもう独自の境地...正直言ってここまで来ると私にはもう理解できない。(^^;
これぞ、コバルト風芸術至上主義!(爆)(1998/4/27)
タイトル グラスハート4 嵐が丘
初版 1997/1/10
ISBN 4-08-614272-4
感想 「心せますぎ。」
ああ、もう本当にグサグサきます。
今までどんな作家も書いてこなかった(と思う。私が知らないだけかも知れないけど。) 心の根本的な動きを、ここまでわしづかみにする文章って一体何なんだろう。
普通さ、キャラに対して単純に「ああ、こんな生き方ができたらな」と思うもんでしょ。
でもこの本はそうじゃなくて 「何やってんだよ!」 「下らない事で邪魔すんじゃねーよ!」 「うう...やっぱりそうなんだ、ちくしょ〜。」 ってなるんですよ。ってそーゆーのは私だけかも。
主人公西条はどんどん逞しく、ずるくなっていく。 私はそういう西条に苛立ちを感じているのですが、 その怒りがまた気持ち良いんだ。くふふ。(1998/5/2)
グラスハート ex. AGE/楽園の涯(はて) タイトル グラスハートex. AGE/楽園の涯
初版 1997/8/10
ISBN 4-08-614350-X
感想 ぐはぁ.....。
目茶苦茶にキツイです。
自分が自分に恥じない生き方ができているか?できてないよな。全然。
もうグラスハートには完全にやられっぱなしです。 くやしいくらいにズタズタです。
もう全てを書き尽くしたんじゃないか? これ以上何が在る?
テン・ブランクのありきたりな未来は書いてほしくないし、 多分、ありきたりではテン・ブランクなんてすぐにつぶれてしまうんだろう。 そもそも、そんなことを作者のプライドが許さないだろう。
一体その先に何があるんだろう?
そんなこと自分で考えろ、と喧嘩売ってるよね。読者に。
凄いよ、これは。(1998/5/14)
グラスハート 5 いくつかの太陽 タイトル グラスハート5 いくつかの太陽
初版 1999/5/10
ISBN 4-08-614592-8
感想 以前、世界の文章はグラスハートとグラスハート以外に分類できると書きましたが、 今でもやはりそう思っています。これは強烈です。 だって、これを今後読み続けたら死んじゃうんじゃないか、と真剣に悩んでしまいますもの。 第1部完結と知って、ほっとしたような、けれど早く続きが読みたいような葛藤に陥っています。
グラスハート。この芸術至上主義にはホントくらくらしてしまいます。とんでもない知的誘惑です。 創造、創作。それは何にも代え難いものなのか? そう信じたいけど、それを実践してしまうと、狂ってしまう。死んでしまう。 そのことを若木未生は分かってくれている。それだけで、もう何も要りません。
分からない人には分からなくていいんです。だって、絶対的に最高なんだもの。(1999/5/5)
Glass heart 冒険者たち タイトル GLASS HEART 冒険者たち
初版 2001/9/10
ISBN 4-08-600001-6
感想 テン・ブランクがアルバムとツアーを引っさげて帰ってきました。 若木未生じゃなきゃできない文章。テン・ブランクじゃなきゃできない音。 妥協なんて一つもしないで、できないで、ぶつかり合う。素晴らしい。素晴らしい。
自分の中に眠っているもの、忘れているものを引き出して世界に見せつける時の快感をこの作者は知っています。 視界がパッとひらけて、目の前のもの、自分の回りのものが鮮明に写る瞬間。 全てが相対化されてしまった中で、それでも絶対を創り出す瞬間。 それをここまで正確に切り取った小説は、そう多くはないでしょう。
めでたくブレイクしてメジャー化の道をひた走るテン・ブランク。 しかし彼らは変わりません。どこまでも鋭く、どこまでも危うく、自分たちのメッセージを叩きつけます。 いつだって挑戦者。いつだって冒険者。 大切なのは速度じゃないよ、加速度だよ、と当たり前のようにダベッてます。
さぁ、早く次のステージを見せてくれ。 全世界を敵に回しても、私はテン・ブランクを聞き続けましょう。この加速が衰えることのない限り。(2001/9/7)
Glass heart 熱の城 タイトル GLASS HEART 熱の城
初版 2002/6/10
ISBN 4-08-600116-0
感想 覚悟して読みましょう。真っ向からぶつかったら狂ってしまいます。今回もハートを串刺しです。
テン・ブランクというバンドと出会えたのは、私にとってとても幸せなことなのだと再認識しました。 こんな根源的なレベルで、ものを創って行く時の葛藤、快感を分かり合えてしまえる作品に出会えたなんて。 4曲目のシングルができあがった瞬間は完全にハイになっていました。 尚のギターが聞こえていました。嘘じゃないんです、聞こえるんです。
電波ですよね。 でもこうした他の何にも変え難い絶対的な物を文章にして伝えられる若木未生の力量は、 もっと評価されて良いと思います。
あるいは逆に、人はどうしたら洗脳されやすいかとか、原理主義の論理構造とはどんなものなのかとかいった テーマで見据えても面白いかも知れません。 原理主義宗教を茶化すのは容易いけれども、それを心の底から純粋に信じている人もいるのですよ。 その信じる気持ちが分かってしまえるんです、このグラス・ハートという危険な作品を読むと。(2002/6/10)
Glass heart Love way タイトル GLASS HEART LOVE WAY
初版 2003/1/10
ISBN 4-08-600209-4
感想 私にはテン・ブランクの音は聞こえてきますが、オーヴァークロームの音は聞こえてきません。 聞こえてくるのは乾いた偽者の音だけです。 ひょっとするとこれがオーヴァークロームの音なのかも知れませんけれど、私には判断できません。 そこまで知ったかぶりしちゃったらオーヴァークロームファンの人に失礼でしょう。
ただ、途中で西条朱音が出てきた時に、桐哉がテン・ブランクの音を理解しているのは分かりましたし、 だからこそ桐哉がテン・ブランクと違う音を目指したことも分かりました。 でもテン・ブランクは最高だし(笑)、私は最高のもののイミテーションしか想像できないので、 桐哉がオーヴァークロームで何をやったのか私には分からないのです。 有栖川シンが何を考えていたのかはもっと分かりません。(笑)
・・・って、自分で書いたものを読み返すと、とても本の感想とは言えないですね、これは。 やはり私にとってグラスハートは本でありながら、本以上の存在なんです。(2003/1/3)

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