| 感想 |
実力がありながら知名度を上げるチャンスに恵まれない作家というのは沢山いると思いますが、
高瀬彼方もそういう一人でしょう。
「カラミティ・ナイト」の描写も凄かったけど、この「ディバイデッド・フロント」も鬼気迫るものがあります。
主人公、土岐英次のタイトロープを駆け抜けて行くような決死のアクションと、
ヒロイン宮沢香奈のどうにもならない行き詰まった心理描写、
どちらも賀東招二や秋山瑞人といった人気作家に勝るとも劣りません。
スニーカー文庫からほとんど注目されずに刊行されたというのが惜しいですね。
電撃文庫から出てたら話題作になった可能性が高いです、これは。
難点はファンタジーとしての必然性が感じられないことでしょう。設定に不可解な部分が多いです。
でもそんな欠点を補って余りあるパワーを、私はこの作品からもうらことができました。(2003/10/29)
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