カラフトセセリ速報(メーリングリスト チョウの話題, TSU・I・SOより転載させていただいております)
8月2日発行 TSU・I・SO No.998 ネット裏情報
7月8日にカラフトセセリを採りに滝上町へ行ってきた寒沢正明氏。丁度♂の発生期にあたり、それはまさしくウンカのごとく飛んでいて、採りも採ったり424♂15♀。帰ってきてからうたいますことに「ウンカのごとくいる」...という表現はあまり良くない。蝶屋であったら「カラフトセセリのごとくいる」というべきだと言って笑っておりました。

7月26日 伊東@網走さん発
カラフトセセリの生息範囲調査・観察速報です。 蝦夷梅雨の晴れ間:7/20(木)にとうとう,興部村の朝日の牧場付近で2♂♂を採集し ました。最初の1頭はコキマダラセセリに追飛されていたところを,他方1頭はクガ イソウに訪花していたものを採集。他にこれより前に,西興部村との境界付近のクサ フジで1頭採り逃していました。以上のことから興部村には確実に侵入しています。 これまでも同所を詳細に調査していたので,最近になって侵入してきたのかも知れま せん。 西興部村では,国道239号沿いの奥興部でもクサフジを吸蜜中の1♀を採集しました。 また,西興部村;西興部のラベンダー畑でラベンダーを吸蜜しているカラフトセセリ を1頭確認しています。 ところで,カラフトセセリが吸蜜しているのを観察していると,口吻が引っ掛かっ てあたふたしているのを何度か見かけました。そしてこの日,ブタナで,口吻をが引っ 掛かってばたついたり,ぶら下がったりしているカラフトセセリ1♀を見つけ。撮影 して花ごと採集してきました。更にイケマに,口吻を引っ掛けて死んでぶら下がって いるカラフトセセリ1♂も発見。これも撮影後花ごと採集してきました。 その後,ブタナの方の個体を調べたところ,口吻の先端1/3程が茶色いヤニ状のもの で花弁から花冠頭にかけて接着していました。 イケマの方の個体を調べたところ,口吻先端を花柄に接着させていました。 この日より前に川田氏にお聞きしたところ, > 口吻をはさむのはイケマという植物ではないでしょうか・・・ > ヒメウスバ、キバネセセリが口吻が抜けなくて > 大騒ぎ(?)をしているのを見ています。 とのこと。 何方か,蝶が吸蜜中に口吻を花に取られているのをご覧になった方は居ませんか。 また,研究例・報告例がありましたら,是非教えて下さい。

7月12日 伊東@網走さん発
余談ですが,この間[butterfly:0378]のカラフトセセリの蛹は,良く見ると寄生さ れたあとの脱出殻でした。蠅かな? 口吻長いですね。尾端にまで達してます。 幼虫は無事10日に蛹化しました。 ★カラフトセセリの生息範囲調査・観察速報です。 今日11日の調査で分布域は僅かに拡大。興部町まであと3kmの地点です。でもその町 村界付近には牧草地が無く河沿いの森なので,越境には時間がかかりそうです。 ♀が目立ち始め,上札久留の道道61号沿いには,異常に沢山のカラフトセセリが舞 い,あらゆる花々を訪れていました。特にクサフジ,シロツメクサには良く来ていま した。若干鱗粉の落ちた個体も混じるようになり,今がちょうど最盛期のようです。 1箇所に異常に多いのは,現在1番草の刈り取り時期のため,牧草地を追いやられた個 体が,過ごし易い場所へ吹きだまりのように押し寄せているのではないかと思います。 天気は晴れで,暑いです。昼からはやや曇りがちでした。ただ,風が強く困りまし たが,カラフトセセリは大して気にしてないようでした。コキマダラセセリと盛んに 花を求めて飛びまわっていました。向い風にはヨロヨロと低く横っ飛びしながら移動 してました。 今日は,オオイチ目的の千葉の方が,京都からこられた方が採集しているのにつら れて採集していました。“カラフトセセリってなにソレ? ”と言ってました。思わぬ 副収穫に喜んでおられたようです。

7月9日伊東@網走さん発
カラフトセセリの生息範囲調査・観察速報です。 7/8(土)は,京都,大阪,滋賀と地元北海道の各地から,蝶屋が出没。 殺到という程ではありませんが,少なくとも5パーティはいたようです。 天気は曇天。昼一時晴れ間。夜から雨。 北海道昆虫同好会の札幌組(小樽,十勝などを含む)と出会い,川田会長とも久し振 りにお会い出来ました。 蛹化間近の終齢幼虫と蛹(病気)を見つけてもらいました。まだ居るんですね幼虫。 蛹は緑の葉の上に少し糸を綴っているだけで蛹化しています。 また,今日はようやく♀が出始めたようで,私もようやく1頭採りました。 これまでの成果を図にしてみました。文字数設定によってはずれるかもしれません。 下の地図は,最大38文字改行で作成しています。字間約0.783km,上が北です。 上興部   至興部町↑■R239 ■中藻 (文) 西興部     ■ ★■中 ◎ ■■■■■■◆    ◆  ■ 藻 ◎少ない          ◎◎◎  ★ ★   ■■◆■■■  橋 ◎   《興部町》    ◎ 29kP     R239 r137■     ◎           ◎            ■      ◎        ◎◎ 少ない    少ない★◆       ◎      ◎            ■《西興部村》 ◎ ウツツ岳 ◎            ■        ◎  ▲   ◎            ★■(八号沢)    ◎ 818m◎  《紋別市》         多い  ■      ◎◎     ◎             ■    ◎◎        ◎      上藻    ★■   ◎           ◎         多い ■  ◎             ◎ ◎         ★■ ◎              ◎ ◎          ■ ◎     《滝上町》     ◎ ◎          ■◎                 ◎◎上渚滑町奥東  ◎  ◎      ◎◆r137                 ◎◎ ◎ ◎◎ ◎    ◎  ◆  多い 下札久留           ◎  ★ ◎     ◎◎◎◎    ◆■■ r61         滝下   ■■■■■ ◎        清水橋■■ ★ ■■  滝上公園     ■■■ ◎★ → ◎          ■★ 多い   ■■  ○■   ★◆ R273  ◎  至 ◎     上札久留 ■         ■■◆ ◆■■■    ◎   紋  ◎         ■     一区 ■■◆   濁川    ◎    別  ◎     少ない ■★奥札久留  ◆★      少ない  ◎     市   ◎        ■       ◆             ◎     街   ◎    宝来橋★■62kP    ◆ 多い          ◎ 《下川町》     ◆    R273◆             ◎          ■       ◆★二区         ◎          ■       ◆★          ◎        r61■    51kP◆★ 少ない      ◎           ■     ■            ◎         ■    49kP■三区           ◎     ■■■◆        ■            ◎ ◎  ■←至朝日町      ■↓至上川町        ◎         ★ :採集地点  《 》:市町村名  ◎◎:市町村界        ■◆:国道:R・道道:r & 他の道    kP :キロポスト         《カラフトセセリ確認地点図 7/8現在》禁無断転載 ★マークは特にその多さを示すものではありません まだ,興部町には進出してきてないようですが,台風3号も来てますし,今期末まで には到達すると思います。 今日は盛んに訪花する様子を観察出来ました。ブタナの他にヒメジョオンやアカツ メクサにも訪花するようです。また,川田さんは交尾も観察したそうです。活動は朝 の方が活発とも…。 大迫達洋@鹿児島さん。 > カラフトセセリは土着種がいままで見つからなかったのでしょうか? > それとも、大陸から渡ってきたのが発生したのでしょうか? また聞きの情報ですが,デンマークから牧草やその種子やを導入しているため,侵 入してきたようです。ただ,この当たりだけなのか,何時導入したのか,毎年導入し ているのか,乾草を導入したとしたらそれはなぜか,何番草を導入しているのか等々 …詳しいことは,現在北海道昆虫同好会が農協やホクレンなど関係機関に問い合わせ ているようです。この辺のことは同会報にまとめますので,それまでお待ち下さい。 因に,牧草に農薬は散布出来ませんので,薬剤で駆除することは不可能です。 現在,1番草を刈り取る時期です。刈った牧草は圃場で予乾した後,ロールベールに して厩舎や放牧地へトラックで移動します。ロールベールはフィルムで巻き上げてそ のままサイレージ化することもありますが,この場合嫌気状態になるため卵は死んで しまうのではないかと思います。したがって,乾草の移動で飛び火する可能性が一番 心配です。 ただ,食害は他の蛾類に比べれば低そうに感じるので,農業的には大きな被害には ならないように思います。また,生態学的影響についても,同属種のいる地域に拡大 するまでは,ニッチの置換による在来種の減少といった問題は無いと思いますが如何 でしょうか?

7月7日 伊東@網走さん発
さて,今日7月6日,再度カラフトセセリ生息範囲調査に行って参りました。 生憎の天気でしたが,現地は曇りで済みました。海側は霧で,時折雨が降りましたが, 内陸は寒くはありませんでした。 国道273号の滝上町と紋別市の境界より1.0kmで2♂♂,約2.5km紋別側の牧草地内の 荒れ地で1♂を採集しました。ここでは非常に薄いようでした。これより紋別側では, 全く発見出来ませんでした。天候の影響や,牧草の1番草刈り取りが行われたことな ども関係するかも知れませんが,例のナツガラシ(?)付近は多数確認出来たので,ど うもこれより北にはいないように感じました。 次に,道道137号と接する道道61号を約9km南下した地点で2♂♂を採集しました。こ の辺が道道137号の南側牧草地の南限で,この蝶の南限もこの辺ではないかと思いま す。というのは,前回4日,朝日町側の最初の牧草地(チモシー主体)にも行ったので すが,確認出来なかったからです。その途中の林道もです。あとは国道273号などか らも順次南限を確認していきたいと思います。 続いて18:30に西興部村上藻(道道137号滝上町との境界より2.8km)で,2♂♂を採集 しました。このころより雨が強く降り出し西興部村側の広がりは確認出来ませんでし た。 尚,いずれもチモシー,オーチャードグラスの葉上か茎に静止していたものを採集 しました。多少その近くで動いても逃げるようなことはありませんでした。逃げても あまり遠くへは行きません。ただ小さいので,不注意に網を振ると何所に行ったか判 らなくなる事も…。 今期終盤には更に拡大が予想されるものの,飛翔力の弱さから,自力ではさほど速 やかな広がり方はしないと思います。それよりも,ロールベール乾草の人為的移動に より,各地域へ飛び火することの方が心配です。

7月6日 伊東@網走さん発
お返事遅れて済みませんでした。 カラフトセセリの映像ですが,私は →カラフトセセリ(最下段)/虫たちからの伝言板for web 99年12月号 /丸瀬布町昆虫生態館 http://www.ohotuku26.or.jp/organization/mainsect/musi9912.htm しか知りません。 千葉@BPBMさんのWeb page →SKIPPER NEWS:NEWS FLASH http://www.bekkoame.ne.jp/i/skipper/karafuto.html の方がペアで良かったですね。オハイオ産とは!! > スジグロorヘリグロチャバネ > に近い種類と見ましたが、そんなイメージで > 良いのでしょうか・・・・・ いいと思います。 この辺には両種ともおりませんので,Thymelicusと思ったらカラフトです。 ただコキマダラセセリも時折いますが,大きさが違うのですぐ判りますよね。 牧草地周辺なら,国道沿いでも普通に居ます。 先日の訪花していた黄色い花は,ブタナ(タンポポモドキ)Hypochoeris radicataでし た。欧州原産で,1933年に札幌で発見されて以来全国に分布。牧場に多いそうです。

7月4日 伊東@網走さん発
今日7月4日,再度,上札久留に行ってきました。 曇天でしたが,暫くして陽が差し始めました。 滝上中心街から5〜6km離れたナツガラシ(?)の畑の周辺を探したところ, 14:30〜15:00の間に13♂♂採集出来ました(この間は曇天)。 やはり,もう羽化していたのですね。でも未だオスばかりです。 キク科の黄色い花に訪花しているのが1頭のみで, 他は路傍のチモシーの葉の上に, セセリチョウ特有の止り方で静止していました。 初めて見たところ,かなり小さく感じました。 一寸コキマダラセセリにも似るが,それよりも二回りは小さいです。 それでもオレンジ色の翅は,草間でも一際目立つものでした。 コチャバネセセリなどに較べるとかなり動きは鈍く, どうかするとベニシジミより緩慢でした。 他にも別の場所で2♂♂採集しました。半径10kmぐらいには居るのか…? 牧草地を少しでも離れると見られなくなり,樹が多くなるにつれて, コキマダラセセリ,特に林道はコチャバネセセリが目立つようでした。

7月3日 伊東@網走さん発
> 先日頂いたカラフトセセリは、川田氏からなんですよ。 おや,そうでしたか。それはそれは…(*^-^*!)。 ドクターとは先程電話で話しました。 大体記事の通りらしいです。 生態面はヘリグロチャバネセセリとほぼ同様で,チモシーを好むようです。 国道沿いの牧草でも見つかり,卵をまとめて産むため,1頭いると近くに複数見つか るようです。現在は恐らく蛹になったのが殆どではないかとのことでした。 由来についての面白い話も聞けましたが…その辺は会報にまとまるまで待ちましょう。 網走でも探してますがまだ見当たりません。 幼虫を探しても,ある1種の蛾の幼虫(同定出来次第お知らせします)のみです。 因に,これに寄生していたと思われる蠅の蛹も見つけました。 ドクターが採集した幼虫にも,蠅が出たものがいくつかあったそうです。

7月3日 伊東@網走さん発
北海道新聞に北海道昆虫同好会の川田光政会長を中心に,カラフトセセリの生息範囲 調査が本格化させる旨の記事が出います。 インターネット版には無いので,全文をご紹介します(一部誤植あり)。 ■北海道新聞 2000年7月3日(月曜日) 第3社会 14版 北 (29) カラフトセセリ生息範囲解明へ  昨年7月 滝上で国内初の発見   北海道昆虫同好会 すでに幼虫数百匹確認  国内に生息しないとされながら,昨年七月,網走管内滝上町で見つかった小型のチョ ウ,カラフトセセリの生態調査が近く,北海道昆虫同好会(川田光政会長,三百人)の 有志によって初めて行われる。五月には,会員が同町の牧草地周辺などで,初めて多 数の幼虫を採集し,六月中旬に羽化させた。川田会長は「生息数は意外に多いかもし れない」と調査結果に期待している。  カラフトセセリは国内では,大阪府池田市の愛好家が昨年七月,滝上町で三十一匹 を確認したのが初。その後,今年五月三十日に,同昆虫同好会会員の山本直樹さん( 四〇)=札幌市在住=が滝上町の牧草に付着した八ミリ大の幼虫三匹を採集。札幌市内 の川田会長宅で飼育したところ,六月十六-十九日に相次いで羽化し,カラフトセセ リであることがあらてめて分かった。 生態調査は生息範囲,在来種か外来種か-などを解明するため,五日ごろから三週間 程度,滝上町や周辺市町村の牧草地周辺で取り組む。六月の事前調査では,幼虫は滝 上町と網走管内西興部村などで計数百匹確認され,川田会長は「繁殖力が強いチョウ なので,道内に急速に生息範囲が広がっているかもしれない。調査結果は会報にまと め,公表したい」と話している。 【写真】飼育ケースの中で羽を広げるカラフトセセリ=6月16日,川田光政さん撮影 ……………………………………………………………………………………………………  カラフトセセリ セセリチョウ科に属し,オレンジ色で羽の縁が黒ずんでいる。広 げた羽の幅は約二センチ。樺太全島のほか,欧州全域,北米,ロシア,中央アジアな どに広く分布する。羽化は七月から八月。幼虫が牧草を好んで食べるため,牧草地周 辺や草地で見られる。 (以上転載文) どの程度広がっているのか,興味深いです。 文中の“在来種か外来種か-などを解明”とはやや不可解…。 外来種であることは間違い無いですよね。

「メーリングリスト チョウの話題」による未確認情報によると、北海道のカラフトセセリは、幼虫が多数採集されている模様。
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