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●ヴァジラヤーナコース● 教学システム教本(P.328〜P.331)

第五十一話(一九九四年三月二十一日 大阪支部)

 この中で仏典の研究を行なっている者は、次の一節を読んだことがあるはずである。それは、外道の者に改宗を迫られ、「お前は改宗をするならば命は助けてやる」と言われた在家修行者が、「ヴァジラ・ナマ・ブッダヤ、ヴァジラ・ナマ・サンガヤ、ヴァジラ・ナマ・ダンマヤ」、つまり「仏陀、サンガ、法則に帰依します」と唱え続け、そして頭を叩き割られ、死んだと。その魂は死後、有能神の世界、三十三天の世界へ至ったと。
 なぜ、この在家修行者は、そのマントラ、仏陀に対して、そしてダンマ、つまり真理に対して、そしてサンガに対して、出家修行者に対して帰依することができたのだろうか。それは、この人間の生というものは非常に短く、そして、死、その死におけるトランスフォーム、死における変化を中心として生きること、これが仏教の本質である、ということを知っていたからである。
 ところで、わたしは今信徒の皆さんにマスタードガスにっいての話をした。そして、その対策として、オゾン・つまりO3の強い酸化作用によって、このマスタードガスの害を取り払うことができることを話した。そして、実際、そのマスタードガスの反応はどんどん消え、ほとんどマスタードガスの影響は出なくなった。
 しかし、次に彼らが打った手は何かというと、もっと速効性のあるサリン、ソマンと呼ばれる神経ガスである。この神経ガスは、アセチルコリンと呼ばれる体内物質と反応し、そして神経系の働きを完全に停止させ、呼吸停止・そして視野狭窄等々の働きにより、死に至らしめる毒ガスである。今、彼らは第二期としてその毒ガス攻撃に入ったと。
 ところで、ここで一つ話をしておかなければならないことがある。それは、わたしの今この話を聞く魂は幸いであるということである。なぜ幸いなのか。それは、必ずや第三次世界大戦は起きると。そして、その時使われる兵器は原爆であったり、あるいは毒ガス兵器であったりする。そして、その使われる兵器の一つ一つが今試されているとするならば、その毒ガスに対しての対策、例えばマスタードガスに対してはオゾン発生機を用意し、そして毒ガス用の服と、それからマスクを被っていれば安全であるとか、あるいはソマン、サリンに対しては、これは今それを消すための実験に入っているわけだが、弱アルカリ性の、例えば水酸化カルシウム等の水溶液を超音波によって噴霧する、つまりエアゾール化することによって、空気中で水酸化カルシウムと、そしてソマンやサリン等を反応させ、それによって無毒化するという方法。
 これらの今までかいま見ることのできなかった方法により、毒ガスが無毒化されるとするならば、わたしたちは何ら恐怖する必要はないわけである。そして、ましていわんや、もし、わたしたちが死んだとしても、先ほど述べたとおり、三宝に対する帰依は、わたしたちを偉大な天の世界へと導いてくれている。
 実は、わたくしはこの防御に出る前、今年の一月の終わり、わたしは次の生はどこであるかということを思念していた。すると、有能神の座が一つ空いており、そこにわたしが帰ることになっていると。そして、そこには多くの美しい天女たちが後宮としての生活をすでに始めており、そしてわたしがそこへ至り、そこで君臨することを待っていると。
 ということは、死そのものは単なるトランスフォーム、つまり変形、自分自身の生命体の変形であって、それ以上の何物でもないんだ、ということである。もちろん、わたしが次の生、有能神の世界へ転生するかどうかについては、これからどのような生き方をするかによって決まってくるわけだけどもね。
 したがって、俗に呼ばれる修行者には、「妖怪」と呼ばれるタイプと、それから「聖者」と呼ばれる二つのタイプがあるわけだが、このもし聖者と呼ばれるタイプの魂であるとするならば、今回のこれらの現象を起爆剤にすればよろしい。 ここで、妖怪と聖者の違いについて話をしておく必要がある。妖怪と呼ばれるタイプは、要するに修行し、それによって超能力を得、それを現世的に自分自身の欲望のために活用する魂である。したがって、いろいろな力は有しているが、その魂は絶えず心が不安定で、そして欲望が多く、その欲望を神通力によってあらわす。聖者とは何かというと、もちろん神通力を有するが、心の寂静、そして心が絶えず安定した心地いい状態を目指す魂であると。
 この二つの魂の違いは修行の方法にあるのではなく、心の持ち方にあるということができる。つまり、真に偉大なる三つのもの、グル、真理、そして真理を実践する魂に対して帰依しているかどうかであると。妖怪は帰依はしない。何を行なうかというと、法則を盗む作業しか行なわないと。当然これらはお互いに神通力を有しながら、行く世界が違ってくる。
 では、信徒はどのように今のこの状況を活用すればいいのか。それは簡単である。まず第一は、今こそただ一つの真理であるオウム真理教の法則を広めるべきである。ではなぜ今こそなのか。それは、グルはこれからどれだけ生きるかわからない。
 例えば、わたしは今回ロシアへ行ってきたわけだが、一度も説法をせず、ロシアの信徒の前にこの顔を見せることなく帰ってきた。もちろん、ロシア人サマナに対しては、イニシエーションおよびホーリーネームの賦与を行なったわけだが。その理由は何かというと、わたしが着いたとき、日本のTBS、およびバチカン−−これはキリスト教の、皆さんもよく知っているバチカンだが−−がチームを組み、そしてずっとわたしを見張っていたと。そして、右翼からの脅しがかかり、一回目のキーレーンコンサートの初めに放火が起きたと。
 で、この右翼の動きそのものは一体どういうところが動いているのかというと、皆さんもよく知っている「ゴルバチョフ基金」と呼ばれる、元ソ連の大統領であるゴルバチョフ系統の者たちが動いているということである。そして、それとバチカン、それからアメリカのCIAが絡んで、まあ要するに生命を狙っていると。ま、いよいよわたしも大物になったものだと大変喜んでいる次第である。
 まあ、それはいいとして、しかし、まだまだあなた方に法則を説き明かす必要があると。しかもわたくしは少なくとも一ヵ月は生きると約束したわけだから、今回のロシアは、うまくマイトレーヤその他の弟子たちに任せ、そして急きょ日本に帰ってきた次第である。
 ところが、この日本に帰ってきたことが幸いし、というのは、もし帰ってこなければ家族はおそらく今ごろ死んでいたかもしれない。それは先程述べたとおり、ソマン、サリンと呼ばれる神経ガスの攻撃を受け、そして三日間体が動けない状態に、例えばヤソーダラー正大師や、あるいはカーリー等はなっていたからである。
 話を元に戻そう。これらの現状に対して、妖怪タイプの魂は恐れるかもしれない。「いや、俺は命が惜しいんだ」と。しかし、この命は果たしていつまでもつのかな。そして、そのわたしたちが、ま、とはいっても、この中でも「いや、わたしは死後の世界をまだ知らないんだ」とか「信じられないんだ」という魂がいるかもしれない。よって、より全力で修行し、そして次の生の確信を持つ必要がある。
 あなた方がその経験ができるかどうかは、あなた方のグルがこの人間界に生存しているかどうかで決まる。もしグルがいなければ、いくらあなた方が修行したとしても、その効果は十分の一、あるいは百分の一になるはずである。したがって、あなた方が自己の修行をすることと同時に、それからあなた方の周りに真理を広め、できるだけ多くの魂を救済すること、それによってグルとのパイプを結ぶこと、これこそが在家で生きる第一歩であるといえると。
 そういうことのできない魂はどうしたらいいんだと。これは当然布施・奉仕の実践を行なうことにより、そして教学をすることにより、教団とのパイプを強めるべきである。また、一歩進んで、もう一歩進んで修行をしたいという魂はどうしたらいいと。これはマハーポーシャに来、そして仕事半分、修行半分の生活に没頭したらよろしい。では、それよりも進んだ魂はどうするんだ。それは出家し、そしてフルに二十四時間救済活動の手伝いをし、真理を究める道を歩くべきである。いずれにしろ、わたしたちが生きるということはただ一つの目的しかない。それは偉大な生命体になる道、これをより完成に近づけることである。
 わたしは今の状況に大変感謝している。それは、例えば今回のマスタードガス、このマスタードガスを経験しなければ、先程述べたオゾンによる消去法、オゾンによるマスタードガスを消す方法というものを発見することができなかっただろう。そして今、それよりやや難しいソマンやサリンの攻撃を受けていると。しかし、これに対して、もし弱アルカリ性の水溶液のエアゾールが効果あるとするならば、それもまたあなた方に対して、あるいは弟子に対して、あるいは第三次世界大戦の防御に対して、大きな利益を得るはずである。
 このように楽観的に生きること、これが真理を実践する魂の道である。いいね。はい、それではしっかり頑張ろう。



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