教団ビデオシナリオ(Part3 導きと忍辱)シナリオ紹介



Part3 導きと忍辱 公平−−−ところで、本当の聖慈愛って、どういうものだと思う? 真理子−−聖慈愛って、もともと、相手の成長を願う気持ちのことでしょ? 公平−−−そうだよね。聖哀れみの実践はもっと難しいよね。 真理子−−そうね。聖哀れみの実践って、相手を成長させるためには、たとえ一時的      に相手に恨まれたとしても、本質的に相手のためになることをしてあげる      ことだって思う。 公平−−−ボクはこのごろすごく反省してるんだ。      今まで人を導くってことに対して、ちょっと甘すぎたんじゃないかなって。 真理子−−もっと激しくできるはずなのに、適当なところで妥協しちゃってるのよね。      相手を救済することに対して妥協するってことは、真の聖哀れみからはほ      ど速いっていうことなんだと思うわ。 公平−−−ホント、そう思うね。頭じゃわかってるんだけど、実践がどうもね。      でもボクは今日を境に、思い切って、自分の中でメインとなる法則を、ヴァ      ジラヤーナの法則に切り替えようと思ってるんだ。      もちろん、導きだから、相手に合わせたアプローチはするんだけど、より      ハードに攻め込もうと思ってる。      今の世間の善悪の観念は、あくまでも今の他の中だけにしか通用しない狭      い法則なんだ。      本当にその魂の利益になるのであれば、それがたとえこの他の常識に反し      ていたとしても、勇気をもって実践するべきだと思う。 真理子−−相手に嫌われたって、それはそれだもんね。      人間関係なんて、所詮無常なんだし。 公平−−−相手が確実に悪趣に落ちることがわかっているのに、強いアプローチがで      きなかったのは、ボクの心の弱さだっていうことに最近気づいた。心が弱      いがゆえに、真実の四無量心の実践ができていない。ホントの四無量心は、      ほんのりと甘い、暖かいものじゃないんだ。もっと激しく、厳しい、熱い      ものなんだ。このことに気づいたから、近ごろいつも自分の心の弱さをグ      ルにザンゲしてるよ、ボクは。 真理子−−わたしに縁がある人はわたししか救うことができないんだし。 公平−−−そうだよ。それはポイントだね。 真理子−−自分を深く納得させていくためには、教学によって理論的背景をがっちり       と固めるってことね。 公平−−−それから、それにのっとって思索することかな。普段何を考えているかに      よって、いざというときの行動が規定されてしまうからね。普段から法則      を土台として思索していないと知識だけに終わってしまうような気がする      んだ。つまり実践まで至らないんじゃないかな。 真理子−−教学や思索以外に何があるのかしら? 公平−−−やっぱり、すべてを捨てることじゃないかな。グルにすべてを委ねるって      ことじゃないかな。 真理子−−でも、すべてを捨てるって、難しいんじゃないの? 公平−−−その捨てるっていうのは、トランプのポーカーゲームみたいなものなんだ。      悪いカードを捨てなきゃ、いいカードは来ない。      つまりボクたちのけがれた五つの構成要素、形状-容姿・感覚・表象・経験      の構成・識別、これらを放棄して初めて、神々の身体、神々の意識、神々        の智慧、そして神通を得ることができるんだ。 真理子−−論理的でわかりやすいわ。すべてを捨てたときにすべてを得るのよね。 公平−−−そうなんだ。だからグルにすべてを捧げてしまうことが修行を最も早く進      め、最も早く解脱・悟りに到達する道なんだ。      すべてってことは、財は無論のこと、労力、時間、自分が培ってきた観念      まで含めて、自分が供養することができる、すべてのものを指す。 真理子−−わたしもけっこう贅沢してるから、反省しなくちゃ。もっと切り詰めれば、      もっとお布施ができるのに、適当なところで妥協しちゃうのよね。自分で      もなさけないわ。 公平−−−今日から改めればいいんだよ。布施って徹底してやると、気持ちいいよ。      物や財産は、あるからなくなるわけで、所有することによって、それだけ      心配事が増えるだけだと思うな。 真理子−−自分の持っている財産なんて、自分の貧りの心が形になったものよね。      生活に必要な最低限のものを除いて、本質的に必要なものじゃないし、そ      れを供養することによって救済計画が少しでも進むならば、こんなにうれ      しいことはないって思うの。 公平−−−死ぬときに持っていけないものなんて、本質的に所有しようったって不可      能なんだ。必要最低限のものを残して、全部供養してしまった方がスッキ      リするよ。 真理子−−でも、自分の観念をグルに差し出すっていうのは、一番難しいんじゃない      かな。その観念が煩悩そのものなわけだし。自分の観念がすべてグルに供      養できたら、心においてグルと合一できるような気がずる。 公平−−−そうなったら最高だね。とにかく、今できる最高の帰依を培い続けること      が、早くその境地に到達できる道じゃないかな。 真理子−−帰依は実践でしょ。だったら今グルが意思してらっしゃること、つまり自      分に与えられた課題を全力で実践することが帰依を培うことになるのよね。 公平−−−今のグルの意思。それはやっぱり導きじゃないかな。      早く多くの人を救済しなきゃいけないんだ。自分と緯のある魂をすべて導      くぐらいの意気込みがないとね。



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