あるミュージシャンの物語 part2

著者:夢幻★infinity


俺の名は神崎 涼!!
今に世界のトップミュージシャンとして名を轟かすことになる!!
この名を覚えておいた方がよいだろう・・・・・

第1章

俺は放浪の旅に出た・・・・・
ミュージシャンたるモノ、

「放浪の旅の一つや二つこなさないとイカン!!」

と思ったからだ。

俺が最高のミュージシャンになるまでに、
通っては避けられない試練!!

俺の心の師匠も放浪の旅に出ていたわけだしな!!
となれば師匠を目指す俺としても放浪の旅に出ないわけにはいかない・・・・・

俺の心の師匠・・・・・
いつ、どんな時でも非常にCOOL!!
そう、それこそ最高のミュージシャン!!

その名はスナフキン・・・・・

第2章

「さてと、この辺りで始めるとするか!!」

俺はここでストリートライブを行うことにした。

「さぁ、ここからが伝説の始まりだ!!」

俺は熱唱した。

歌詞は以下の通り。

1.
HaHaHaHaHaー!! HaHaHaHaHaー!!
叫べぇー 愚民!!   敬えー オレを!!
この世はオレが中心さぁー  何もかもがオレのモノ!!
全てはオレの為にあるー   誰にも文句は言わせねぇ!!

天・上・天・下       唯・我・独・尊!!
この世はオレの       手の中さぁー!!
神も仏もありゃしねぇー   オレが絶対神なのさー


2.
HaHaHaHaHaー!! HaHaHaHaHaー!!
狂えぇー 下僕!!     つくせぇー オレに!!
この世はオレがルールさぁー 全てがオレの意のままさ!!
誰もがオレの下僕さぁー   誰もオレには逆らえない!!

天・上・天・下       唯・我・独・尊!!
この世はオレの       手の中さぁー!!
神も仏もありゃしねぇー   オレが絶対神なのさー

第3章

俺のストリートライブは大盛況のうちに幕を閉じることとなった。
しかし、俺は今一つ納得いかない・・・・・

あいつらは俺の事をみて笑っていやがった!!
俺の崇高なる歌は笑える様なモノではないはずなのに・・・・・

まぁ、俺の崇高なる歌はレベルの高いモノでないと理解できないからな!!
仕方ないと言えば仕方ないか・・・・・

そんなことを考えていると一人の男が近づいてきた。

「私、こういうモノですが・・・・・」

第4章

「フッフッフー!!
 とうとう俺の名を世界に轟かす日が来たか!!」

今日は朝からソワソワして仕方がない・・・・・

「電話、まだかなぁ・・・・・」

そう、俺の歌を世の中に浸透させる第一歩となる日なのだ!!
これは、祝福されるべき日となるであろう!!

ジリリーン!!
ジリリリーン!!

コレは、もしや???
期待を胸に膨らませて、
すぐに俺は電話を取った!!

第5章

「もしもし、神崎君かい???」

「そうです!!」

「昨日の件なんだが・・・・・」

「はい!!」

もう、気持ちは最高点に達する!!

「ゴメン、ダメになった!!」

「エッ??? エエェーッ!!」

なにが起きたのか分からない!!
数秒の静寂の後、どう言うことなのかを問いつめた!!

「ど、どういうことなんです!!
 昨日は完璧にOKだっていったじゃないですか!!」

「スマン!!
 じ、実は・・・・・会社が倒産したんだ!!」

再び静寂・・・・・
かける言葉が見つからないまま、それでも声をかける。

「そ、そうだったんですか・・・・・
 それは・・・・・た、大変でしたねぇ・・・・・・ 
 まぁ、それじゃぁ・・・・・仕方ないですね・・・・・」

「そういう訳なんだ!!
 そんなわけで、僕も今から色々やらないといけないことがあるので、
 申し訳ないが、もう切るね!!
 本当に済まない!! ガチャ」

暫く、俺はその場で呆然とした・・・・・
今回、俺の歌を全世界に浸透させる野望は儚く消えた・・・・・

しかし、俺は諦めない!!
なぜなら世界は俺の歌を待っているに決まっているからだ!!

いつか、俺の野望が達成されるまで!!

−了−

 

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