−−−第八章−−−

 

さて、桃太郎は鬼退治のために旅に出たわけですが、
あの筋肉の塊のようなジジババコンビならいざ知らず、
普通の人間の桃太郎に鬼退治なんてできるわけがありません。
そこで、桃太郎はどうやってお宝を奪うかだけを考えていました。

『どうやってお宝を奪おうかなぁ?』

色々と考えていましたがなかなか良いアイデアが浮かびません。
そんなことを考えているうちに隣村まで来ていました。

『泊めて貰うところを探さなくてはイカンな。』

このような辺境ともいえる田舎に宿屋なんてモノがあるわけありません。
そこで、桃太郎はこの村の村長が住んでいるところを村人に聞き、
宿泊の交渉をしに行きました。

「すいませーん!!
 旅のモノですが、今日、ここに泊めて頂けませんか?
 あいにく、お金は余り持っていませんが、
 かわりに雑用を申しつけて下されば何でもやりますので・・・・・。
 どうか泊めて頂けませんでしょうか?」

桃太郎は戸を叩ながらそう叫ぶと、
中からかなり高齢の老人が出てきました。

「ワシはこの村の村長を務めておる格之進というものですじゃ。
 客人を泊めることになんら問題はないのですが、
 山の猿が畑を荒らしてしまったので食事も質素なモノしか出せませんが、
 それでもよろしいのじゃろうか?」

「ええ、結構です。
 早速ですが村長さん、何か雑用があれば何なりと申しつけて下さい。
 自分は、それくらいのことしかできませんので・・・・・。」

「あー、客人にやって頂くようなことは特にないんじゃ。
 代わりと言ってはなんだが、いたずら猿を退治してくれませんか?」

「・・・・・分かりました。
 猿の退治、引き受けましょう。」

こうして桃太郎は、寝床を確保するために猿退治を引き受けることにしました。

 

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