−−−第七章−−−
「桃太郎や、必ず勝つんやでぇ!!」
「桃太郎!!絶対鬼どもを退治してお宝を奪ってくるんやで!!」
おじいさんとおばあさんが激励の言葉をかけてます。
しかし、桃太郎は、
『なぜ、「死ぬな」の一言ぐらいかけてくれないんだ!!
普段は自分達の息子のような扱いをする癖に!!
ま、所詮は他人だからってことか!!』
と不満であるみたいです。
さて、桃太郎の服装を見てみましょう。
頭には日の丸のハチマキをしています。
また、左腰には刀が一振り備えられています。
これらはおじいさんからの餞別みたいです。
そして、右腰には巾着袋が備えられています。
また、お馴染みの日本一と大きく書かれた旗も持っています。
それから、服は傾奇者のおじいさんがデザインしたので、とても派手です。
これらはおばあさんが桃太郎のために徹夜して作ったみたいです
『これじゃ珍問屋だよ!!』
桃太郎はそう思いましたが口には出しませんでした。
これで難癖をつけるとあとが恐いということを知っていたからです。
「ジョン、行くぞ!!」
桃太郎がそういうと大きな桃!?の中から犬が一匹でてきました。
犬はどうやらドーベルマンのようです。
桃太郎は犬に巾着袋の中身を一つ取り出して食べさせました。
「俺にしっかりついて来るんだぞ。」
桃太郎は犬にそう命令しました。
「桃太郎や、きびだんごを犬にあげるなんてもったいなくないかい?」
おばあさんはそう言いました。
「だぁかぁらぁ、これはきびだんごじゃないって!!
ペット用しつけ玉ってやつなの!!
で、これを動物に食べさせて命令するとその通りに動いてくれる代物なの!!
わかった!!」
桃太郎は何回もその話をしたのですが、
高齢のジジババコンビには理解できませんでした。
「はぁ、そんなもんなのかねぇ。」
ホントに理解できたのか怪しいモノですが、
もうその事についておばあさんは何も言いませんでした。
「では、行ってきます!!
必ずお宝を持ち帰ってくるからね!!」
桃太郎に何か秘策でもあるのでしょうか?
そう言って桃太郎は出発しました。