−−−第十一章−−−
新しく猿が仲間になった桃太郎一行は森の中を歩いていました。
『ひと休みするか。』
桃太郎は歩き疲れてきたのでひと休みすることにしました。
ひと休みするために桃太郎は木に寄りかかり、
胸ポケットからレモン味のガムを取りだして噛んでいると、
ケンケン!!
ケンケンケンッ!!
ケンッケケケンッ!!
雉が何処からともなくやってきました。
『このガムの臭いにつられてきたのかなぁ?』
桃太郎はそんなことを考えていました。
その考えが正しいかどうかを確かめるために、
雉にガムを差し出すと、そのガムをパクッとたべてしまいました。
『やっぱりこれにつられてきたのかな?
変なヤツ・・・・・』
その雉はガムを飲み込むと飛び去って行こうとしましたが、
途中で失速し、墜落してしまいました。
『ど、どうしたんだ?』
桃太郎は不安になり、その雉のそばまで駆け寄って行きました。
その雉の様子を見て桃太郎は思わず大爆笑してしまいました。
『アハハハ、こいつガムを喉につまらせてやんの!!
ヒィー、ヒィー、バ、バッカでぇー!!』
桃太郎は自分がガムをあげたことを忘れて、
腹を抱えて笑い転げました。
笑いがおさまってから、喉につまったガムを取ってやり、
きびだんご(ペットしつけ玉)を食べさせました。
『お前の名前はキットだ。
ちゃんと、俺について来るんだぞ。』
桃太郎はこの雉に愛着が湧いたのでペットにしてしまいました。
こうして桃太郎の家来は犬・猿・雉の3匹が揃ったのです。