孤 独

著者:夢幻★infinity


寒い。
外はあれだけポカポカとしているのに。
自分の中が、
自分の心が寒くて仕方ない。
私の心はいつも吹雪で荒れ狂っている。

暗い。
今は昼間だというのに。
自分の中が、
自分の心が漆黒の闇におおわれている。
私の心は一筋の光さえも射す事はない。

飢えている。
金や物は豊かなのに。
自分の中が、
自分の心が飢えで苦しんでいる。
私の心はいつも飢えと乾きでもがいている。

誰も信じない。
誰も信じられない。
いや、自分さえも信じる事は出来ない。
全て嘘っぱちだ。
私の心は疑心暗鬼に満ちている。

嫌だ、嫌だ。
何もかも。
この社会が。
この世に存在するもの全てが。
そして、自分の人生が。

捨てよう。
見栄も外聞も恥も誇りも。
かなぐり捨てよう。
自分の人生、自分の生命も。
何もかも全て捨ててしまおう。

この世界と決別すれば、
この心の寒さは解消されるのだろうか?
この心の暗闇は払拭されるのだろうか?
この心の飢えは満たされるのだろうか?
私は自問自答する。

きっと、死ねばこのような悩みもなくなるだろう。
もう、悩みたくない。
もう悩む事に疲れた。
そう私は考えて、
人生の幕を閉じる事にした。


−了−

 

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