A6M3 零戦:

「こんな天気もあるのか? それにしてもなんと強烈なリフトだ。」 飛び始めると良くなりそうだ、などと勝手な解釈した事に後悔した。見事にスパッと切れた暗い雲は次第に下限を下げ、もう目の高さまで迫っていた。その中へ飛行コースを取り雲の厚さを測ると、零戦の美しい影は見る見るうちに霞む。仕方なく降下させる。いつもは浮かずに苦労する事が多いのだが、今日は凄まじいばかりのリフトだ。沸き上がって来る大気の粒子が見えるのだから。パイロットは思った。「ストラトスは早く降ろしておいて良かったな・・・・とても主翼が耐えられない。」一体式の零戦は空中では何をしても十分な強度を持っており、その点は心配無いのだが、気を抜いて雲に入れたら終りだ。強烈なリフトと迫り来る雲に挟まれ深いバンクを保ったまま凄いスピードでターンを繰り返す。唸りを上げて目の前を飛び去り急降下を繰り返す戦闘機は勇ましいのだが。

今年は異常に天候の巡り合わせが悪く週末になると残念な思いをしていた。今日は、台風が九州の西に位置する頃この山は丁度南風になる、と予想して登って来たのだった。 それは的中となったのだが、平地から押し寄せる蒸し暑い大気は見る見るうちに露点に達し、雲はどんどん下に成長していった。これも教科書通りの天候ではあった。そして遂に着陸コースまで雲の中、絶体絶命。これ以上粘っても天候の回復は望めないだろう。しかしこの速度で突っ込んだら・・・・。もう迷っている時間は無かった。えーい、一か八かだ。はるか下方まで急降下させ、その反動で急上昇して来た機体はまだかなりの速度を保っていたが、もうやり直す視界も無かった。そのまま斜面に突っ込ませる。 ガサッ!! 幸いにも身の丈ほどに茫々と生い茂った斜面の雑草は、飛び込んで来たカミカゼをナイスキャッチ。無傷であった。

PSSのススメ:

Power Scale Slope と読んだと思います。英国で始まったスロープの種類で、基本的にスケールの対象は滑空機ではない実機となり、勿論ジェット機も含みます。PSSにおいては動力を付けても付けなくても良いみたいです。今の所競技ではありませんから。

夕日に浮かんだ零戦は最高です!! この翼幅48"クラスPSSの良い所は、一体式で丈夫に出来、持ち運びもさほど不自由でなく、AM2chの標準サーボで手軽に安価に何時間も楽しめる事です。私はTower Hobbiesで$59だったAttack-SRを使っています。マイクロサーボよりずっと堅牢だし、消費電流も1/3です。

この機体は零式艦上戦闘機二十二型、とは言っても胴体は丸鷹の1/2Aの物を利用、主翼は1/10スケールで、薄めたE374のホワイトフォームコアにバルサプランクでフィルム張りです。最初は前面白色だったのですが快晴の日以外は姿勢が見にくく、皆のリクエストもあって、深緑に塗りました。メカは2Ch2サーボで種も仕掛けもありません。かなりいい加減なセミスケールでも、ウナリを上げて飛んでいる姿はすごくかっこいい!! ディーテイルに凝っても飛んでいる時はどうせ見えないし、それよりもタフに作ったが長持ちし、楽しめる時間も長くなります。

メカ部はWar-Birdの短いノーズだと、出来るだけ前に積んでもバラストが必要になるくらいなのでマイクロサーボは無用です。零戦の場合、メカは全てカウルの中に収まっています。1/10スケールの翼長だと1.2m以下となり一体式でも小型車のトランクに余裕で収まり、強度的にも大変有利です。田圃でテスト飛行の時ショックコードにて派手に横転してしまい、あーあバラバラだと思って見に行くと、壊れたのは重量物のあるカウル部のみで、それも小破。ショックコードにより横転したにも拘らずその他は無傷でした。流石のフォーム翼。胴体はマイクログラス貼りにしていたので驚くほど強度が出ました。主翼もグラス仕上げにするのなら、バルサプランク時にエポキシではなくスプレー糊が使えます。私はオラカバ仕上げでもプランク時にスプレー糊を使ったのみなので、四年目でエルロンに反りが出て来ました。やはり薄翼の層流翼をフォームコア・バルサフルプランクで、出来れば全体をマイクログラス仕上げが正解のようです。胴体に限らず翼表面は滑らかさよりも硬さで速度の差が出る様です。標準メカで800-1000gくらいで仕上がる筈で、あとは山に登ってスイッチONでほいっと投げれば好きなだけ楽しめ、一体式なので組む手間も要りません!! 条件の良い時には唸りを上げて急降下、連続宙返り、連続高速ロールなどやりますと、[それ、モーターは何ですか?」っと聞かれますが、「付いてません(^^)」 「へーっ!!」てな具合です。

@May 2001 最近のデジカメでとって頂きました。手投げ時(右上)と飛行(下)のショットですが、凄いですねぇ。200万画素クラスですがウチのPC画面には入りきれません。これは一部をクロップして縮小した物ですが、それでもサインペンのプレスラインまで映っています。他の画像には痛んだ機体の手入れもせずニタリ顔で映っている醜いオジサンまでハッキリ映っており、観賞に耐えません。ウチの35万画素機ではとてもそこまで映らないのでタカをくくっていたら、トンでもない自体になっているのでした。今年は400万画素以上の物が続々と発表されているので、もっと凄い事になるのでしょう。さっそく機体にタッチアップペイントなんぞ施した次第です。しかし醜いオジサンはダイエットするしかありません....^^;

下のサイトに昔一緒に飛ばしていたブライアン君がいます。彼らの飛行は技術も然る事ながら「凄まじい!!」

http://ourworld.compuserve.com/homepages/slope_scale(コピーしてアドレスに貼り付けて見てください)

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