
満を持して登場予定のEプレイリー用モーター: 高崎氏のムサシノマキマキプロジェクトから決定されたモーターだそうです。一見してパストラル用モーターと同じタイプですが、このプロトタイプには表面塗装はありません。その他は違いはコイル巻数以外は特に認められず、ガッチリしたカンのダブルボールベアリングの、RCカーモーターで言うところの「モデファイド」タイプです。パストラル用モーターと比べて10%以上パワーアップしているそうで、コイルは一見して機械巻きのシングルです。
ブラシリード部もヒートシンクつきでケーブルも十分な太さがあり、スプリングは135度。モデファイドタイプが粗悪なストックモーター部品と一つ違うのはブラシホルダーだと思います。最新の物は良くなっているのでしょうが、以前のストックモーターのブラシホルダーはブラシのが中で暴れるほど精度が悪く、騒音と共に不安定な回転、パワーの低下をもたらしていました。板金を曲げただけの部品ですが、ここの精度もモデファイドタイプでは厳しくなっているのでしょう。このタイプAのブラシもパストラル用モーターと同様に出し入れスムーズで、回転ムラもありません。最近流行のブラシダンパーは装備されていませんが、実用回転数が10000rpm以下なので必要無いでしょう。

ブレークイン: 数分無負荷で回しただけでブラシ面とコミュとが綺麗に接触しました。やはり最近のブラシはブレークイン不要です。このタイプAのブラシ面はパストラル用モーターのブラシ面と違い、メッシュ加工はされていません。負荷電流20A以下ですからブラシによる出力の差もさほどではないと思います。ちゃんと使えばブラシの存在を忘れる程長持ちするはずです。
進角調整: まず出荷時の進角を記しておきました。例によってエンドベルを少し回しながら最小無負荷電流位置を探します。この位置が完全に進角ゼロ(ニュートラル)位置です。モーターに目盛ラベルが貼ってある物も便利ですが、物理的にケースのニュートラル位置にラベルを貼ってあっても電気的ニュートラル位置とはズレがある場合があるので、私は最小無負荷電流位置を探すときは必ずエンドベルを少し回しながら求めます。このタイプAは、5セルで0.8Aと出ました。そこから回転数の上がる方向へ、その2倍値の1.6Aになる位置までエンドベルを回し、固定します。その位置は偶然にも出荷時の進角位置と全く同じでした。あれれ?無負荷電流値はパストラル用のモーターと同じ値ですね。これは最近無精して簡単便利なAstro-SuperWattMaterを使っているので、電流値表示単位が0.1Aである為です。本当は100mA以下では違うはずです。ここで6セル無負荷回転数は14100rpm。パストラル用のモーターより低いですね....測り方がまずかったか?
この時期、我々スロープ族の冬季田圃用主力バッテリーは殆どが休眠中です。かろうじて起きているであろうタミヤ1700MP(CP1700)とTOP3000でテストを行いました。使用ペラは8x4.5G、9x5G(グラウプナ灰色)、APC8x4Eです。
| Type | MMK-A | MMK-A | MMK-A | MMK-A | MMK-A | MMK-A |
| Cells | CP1700 | TOP3000 | CP1700 | TOP3000 | CP1700 | TOP3000 |
| rpm@NL | 14100 | 14100 | 14100 | 14100 | 14100 | 14100 |
| Prop | 8*4.5G | 8*4.5G | 9*5G | 9*5G | 8*4E | 8*4E |
| rpm | 9800 | 9750 | 8700 | 8800 | 9750 | 9450 |
| Prop(km) | 67.2 | 66.9 | 66.3 | 67.1 | 59.4 | 57.6 |
| rpm/NLrpm(%) | 70% | 69% | 62% | 62% | 69% | 67% |
| 入力(V) | 6.8 | 6.8 | 6.4 | 6.6 | 6.8 | 6.7 |
| 負荷(A) | 13.8 | 13.6 | 16.1 | 16.7 | 14 | 14 |
| 入力(W) | 93.8 | 92.5 | 103.0 | 110.2 | 95.2 | 93.8 |
| 算定軸出力(W) | 82 | 81 | 102 | 106 | 80 | 73 |
| 効率(%) | 88% | 88% | 99% | 96% | 84% | 78% |
| 熱損失(W) | 11.6 | 11.5 | 0.6 | 4.2 | 15.3 | 21.0 |
| スポーツ機重量(g) | 823 | 810 | 1024 | 1060 | 799 | 728 |
| 練習機重量(g) | 1234 | 1215 | 1537 | 1590 | 1199 | 1092 |
ローターコイル: その巻数は私の6セルダイレクト田圃競技機6セルダイレクト田圃競技機で最適と思われる30Tでは無かったのが意外でした。これを見てムサシノの島崎、高崎両氏の試行錯誤されていた姿が目に映ります....(^^;) パワーアップしつつ効率は落とさないギリギリの線で....と言う事らしい。

テストに使用したバッテリーについて: 例によって6セルです。タミヤ1700MP(CP1700)は285gと軽量でパンチ力はRC1700(350g)に劣りますが、いつの間にか私の主力バッテリーとなっています。一方Top3000はニッケル水素なのでメモリー効果が出にくいなとは感じていましたが、久々に充電したにもかかわらすニッカドに近い良好な出力でした。最重量ですが負荷電流20A以下の用途では使えます。RCカーバッテリー(Sub-C)であれは20A以下では余裕なので、このモーターで9インチのEペラが回せます。7セル500AR/600AEが使用予定であればAPC8x4Eより負荷の大きいペラは止めておきましょう。AR/AEセルは相対的に内部抵抗が大きく、負荷電流14Aあたりが実用上限界だと思われます。
軽量バッテリーをEプレイリー号に使う場合: 7セル500AR/600AEを主にEプレイリー号の動力源として計画される場合、これはパストラルのテストにおいても顕著でしたが、ラダーの入力効果が減少すると思われます。ラダー機の場合、自立安定性能はさておき、旋回性能は主翼上半角と縦の重心位置とのバランスで決まります。上半角の付いた主翼の上にあるロール軸と、縦の重心位置との距離関係です。島崎氏は胴体下部にRCカー用バッテリー(6セルSub-C)を配置する条件でパストラルを設計されていたので、その条件での縦の重心位置と上半角度で旋回性能が満足されていました。その後軽量バッテリー(500AR/600AE/130g?)でも充分飛行する事が可能と解かり、これでバッテリーの選択肢が広がったと思ったのですが、軽量バッテリー搭載では相対的にラダーの効きがピリッとしなくなりました。軽量バッテリー搭載で約200gの軽量化により縦の重心位置が上に移動し、そのままの上半角では不足気味で、旋回性能が低下した様です。これを是正するには上半角を少し増せば良くなるのですが、今度は標準バッテリー(Sub-C)搭載時にはラダーが過敏になり過ぎます(困ったもんだ)。まあどちらのバッテリーをメインに使うかですネ。当然同じ事がEプレーリーでも起きるでしょう。標準設定ではRCカー用Sub-Cの6セル330-360g前後を搭載するとすれば、軽量バッテリー(500AR/600AE)をメインに使われる方はちょっと上半角を多めに付けた方が良いかと思います。まだ発売前の機体に大いに期待しての話ですが....(^^;)
エルロン翼?: Eプレイリー号にはオプションの普通プレイリーエルロン翼も取付け可能ですが、何でまたエルロン翼? きっと島崎氏が「エルロンが無きゃ嫌だ」と言う市場の要求に答えられたのだと思いますが...。本来ラダー機のプレイリー号はラダーの効きも良好で、ロールも背面もある程度は出来るので、それで充分だと思います。ラダー機で不利な面は連続ロールや背面旋回飛行でしょうか。しかし高翼エルロン機のエルロンはラダーより効きも効率も悪いのです! この理由は上記の「ロール軸が上半角の付いた主翼の上にある」点です。その為ガバガバと操舵しなくては効きが悪く、その度に誘導抵抗を発生させ飛行速度の低下を招いています。エルロン翼を使用する場合は、上半角を零度(或いは下半角)とした方がその役目を果たせるでしょう。...プレイリー号はそんな機体じゃないってば!

おまけ: ニッケル水素電池の充電についてです。デルタピークの幅を詰めたニッケル水素電池専用の充電器が必要でしょうか? 色々と責任のかかるメーカーとしては立場上そう言わざるを得ないのは解ります。自己責任でやる私の答えはNo!です。私はそれ専用の充電器は持っておらず、相変わらず自宅ではカメコーター用ニッカド充電器が大変重宝しており、現場ではデルタマックス1000です。これらはまだTop3000の充電をしくじった事はありません。かえって休眠しているニッカドの方がオートカットをしくじり発熱を始めます。要は充電器任せにしない事です。不具合の危険信号は発熱で解るので、大体の充電終了時間が来たら手で触って発熱具合を見ます。熱いにもかかわらずオートカットが働かないのはセル間のバランスが崩れている事を意味するので、充電を止めれば良いのです。一度放電(飛ばす)すれば治ります。治らないのは捨てましょう....基、急速充電は止めましょう。