エアロスバルの基地で、チェロキーに乗って阿蘇の火口を見たと言うお話です

ひょんな事から生まれて初めて小型機遊覧飛行を体験しました ...^^:

これまで乗った小型機の一番小さな物はニューヨークからコネチカットへの定期便で、双発ターボプロップ10人乗りの物でした。まるで昔の軽自動車みたいな乗り心地だったのを覚えています。日本には無さそうですが、米国ではこのような定期便で毎日通勤している人達もいるのだなぁと思いました。今回は軽飛行機、つまり単発小型レシプロエンジン機です。

出張で熊本空港へ降り立つ時、民間航空機が数機見えました。同乗のドイツ人主任は、本人曰く、パイロット免許を持っており、よくあちこちで飛んでいるそうです(主に外国)。それで興奮しだして、ぜひ帰りにあそこへ寄りたい、などど言い出しました。まあ空港の敷地内なので帰りにちょっと寄って飛行機を見せてもらえれば満足するだろうと思っていました。

そして一週間の出張が終わって金曜の午後、帰りのタクシーを空港の外までずーっと行ってもらい、民間航空機場へ辿りつきました。するとそこにはエアロス バルがずらりとならんでいます! エアロスバルはRCでもお馴染みですが、ココにこんなに本物が集まっているなんて!

「飛行機見せて下さーい。」とお願いすると中から高齢の方が、「はあ、いいですよ、どうぞ。」と、ドでかいドイツ人と私を親切に中へ入れてくれます。どうやらココはエアロスバルの基地らしく、日本にある大半のエアロスバルが集まっているらしいのです。ココのオーナーのTさんは知る人ぞ知る方で、ご家族でこのハンガーを経営さらているそうです。なんと幸せな方なのでしょう! 。

話を聞くと、エアロスバルは全部で約300機ほど生産されたが、日本の民間航空の曲技機などいらぬと、運輸省が間接的に締付けを行い存在、維持が危ぶまれたとの事。外国にはもっと多くの50機近く現存するらしい。

エアロスバルはよく見れば結構凄い飛行機なのですよネ。世界中でもこんなに良く出来た小型飛行機は珍しいのでは。機体を見ながら小型単発機購入を考えているドイツ人主任も、「コリャイイネー」的な言葉を連発していた(Not bad at all !!)。中には背面飛行を3秒以上出来るように油系を改造した青いストライプの機体もありました。コレも知る人ぞ知るモノ。

そしてTさんはヨーロッパに多くいるであろうエアロスバルのオーナー達と交流をはかれればとおっしゃるのでお手伝い出来ればなアと思っていると、「時間の有るなら、乗って行きなはっと良かったって...」(おーっ懐かしい熊本弁だ。) 「えーっ、ホントですかぁ!?」残念ながら帰りの飛行機(B-777の方)の時間がもうすぐなのでした。所がそれをドイツ人主任に伝えると、残念がると同時に口元から笑みが広がり「実は来月も来る予定だよナ!」と言うのです。そういえばそういう予定であったような...^^。

私、飛行機は作ったり、いじったり、飛ばしたりするのは大好きで、以前はFAAA&PLAXTWAにて航空機整備士をやっていた事もあるのですが、自分で飛ぶのは多分得意では無いのです....。どうもタテGヨコGはあまり好きじゃなかった筈。んでも飛んでみたいナーと、後で思いました。

そして予定通リに又やって来たのは11月の下旬。一週間の出張後の金曜です。今回はドイツ人主任とインドからの部長もいます。このインドからの部長は出 張先が日本の九州の何処かであるかは知っていましたが、それがASOという火山の近くであったとは全然知らずに来ており、さらには火山という物を生まれてこのかたまだ見た事が無かったそうです。 前日は勤労感謝の日ながら夜まで仕事でしたが、飛行場ではパーティーらしき物があったらしく、色々飛行機が飛んでいたそうです。宿泊していたホテルにもツナギを着た人が泊まっていたみたいですねと、Tさんに言ったら「ああ、それロック岩崎さんですよ」。ええっ! そうだったのならお声をかけて見るんだったなあ。

さてエアロスバルの画像を撮っていると、ドイツ人主任はTさんと離陸前点検を始めたので、インド人部長と共にチェロキーに乗り込む。ぶわあああーと小さなチェロキーでタキシングすると熊本空港って広いなぁ。あれ、パイロット席に座っているのはTさんでは無くて、ドイツ人主任ではないか! あんたホントに飛ばせるの?! の私の不安をよそにチェロキーは快晴無風の中を実にスムーズ離陸してしまいました。

 

 

小型機の乗り心地はやはり小型機だなぁ。と思いながら、ドイツ人主任の腕を信じながら(半分)、チェロキーは阿蘇の外輪山から中へ、そのあたりで、仕事に来ていた工業団地が見える。立野、大観望、ココは観音様に見えるんだよ、と、そーえばインド人とドイツ人と宗教(ビンドゥ、仏教、神道、カトリック等)の不思議、矛盾などを話し合ったなぁ、など思いながら、そして大観望や俵山ではスロープ楽しいんだろうなぁ思いながら米塚、根子岳と進むと、快晴ながら次第に山の気流が機体を揺らす。ヨーイングが発生する度にそれを垂直尾翼が押え込んでいるという動きがモロに伝わります。垂直尾翼まで取り除いた無尾翼機のB-2ステルスをRCで作った時はこのあたりが大変であった事を思い出します(実機もドラッグラダーを開きっぱなし)。

そして中岳火口へ向かう。おおっ今日は凄く良く見える! 中の地獄がグラグラと湯気を出している。んでも、真上を横断するコースで低翼機では主翼に遮られて真下は全然見えないのでした。と思ったその時、Tさんが操縦管を握り、「ホリャ!」とばかりに大バンク! 90度くらいの角度で火口へダイブの大サービス! ギエエェェェーーっと叫んだのは私だけで後の二人はホホォー!と火口を覗き込んでいた様です。私はこの複合Gの一撃で参ってしまい、後はヘロヘロの冷汗ビッショリとなりました。後で聞くとバンクは60度も無かったそうです...^^; Tさんは御高齢ながら本当はアクロがやりたい人なのは良くく解りました。

てなわけで、大変楽しい冒険でした。帰りのエアバスA300は大変快適な乗り物でした....^^。

@11/24/2000