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Sense of Wonder
September 2006

日蝕貧乏知恵者猫
『オーロラ・ストーリー』特別リバイバル投影
心地よい風吹き抜ける
映画『狩人と犬、最後の旅』
写真集『星の降る場所』
閏七月の満月
そらべあ
北極異変:宇宙から森林火災跡確認、ピンクの花畑
北極異変:アラスカ西部、凍る島削る温暖化の波
北極異変:アラスカの森林、温暖化で?害虫北上
北極異変:アラスカ上空で温室効果ガスを調査

2008.9.28
『オーロラ・ストーリー』特別リバイバル投影

プラネタリウム番組『オーロラストーリー』特別リバイバル投影のお知らせ

 本作品の製作者でいらっしゃる山梨県立科学館の高橋真理子さんから頂いた情報です。お知らせをありがとうございますっ!m(__)m
 プラネタリウム番組『オーロラストーリー』の特別リバイバル投影を行います。
 5年前、この番組を制作して、当時、これもかなり全国的に多くの反響をいただきました。
 そのときの様子は、ウェブサイトなどでみることができます。
 この番組の制作は、いろいろな意味で、自身の今の仕事の根底を支えてくれるものとなっています。

 このたび、清里で行われている星野道夫Memorial Yearイベントの中でも最大企画「星野道夫写真展「星のような物語」〜心のふるさと清里展」のコラボレーションとして、4回だけこの番組の投影を行います。

★★ 『オーロラストーリー』特別投影のご案内 ★★

 八ヶ岳自然ふれあいセンターで行われている星野道夫Memorial Yearイベントに合わせて、『オーロラストーリー』(2001年制作・投影)の特別投影を行います。
 
プラネタリウム番組『オーロラストーリー』
▽期日:9月30日(土)、10月7日(土)、14日(土)、21日(土)
▽時間:15:50〜16:40
▽場所:山梨県立科学館 スペースシアター
▽内容
 オーロラの魅力、サイエンスと神話の共通性、そして星野道夫氏の生き方とその精神を盛り込んだストーリーです。
 リアリティーのあるアラスカの風景、人工衛星、地上観測によるオーロラの動画、アラスカ先住民のオーロラ神話、オーロラの絵画、クライマックスの全天を覆うオーロラ映像…そして満天の星空の中での星野道夫氏の「語り」。
 ドーム空間でさまざまに演出されます。
∴。.:*:・'゜∴。.:*:・'゜∴。.:*:・'゜∴。.:*:・'゜∴

 『オーロラストーリー』の2001年上映時のリーフレットより
人は物語る。生と死について。地球について。宇宙について。
人は物語る。生と死を結び、地球と宇宙を結ぶ、オーロラについて。


 私の描いたキーワード:『命・魂のリンク、リング(環)

 『オーロラストーリー』は思い出深い作品で、今の私にとって魂に染み入る…もしかしたら号泣しちゃうかも知れません。(^^ゞ
 でも、それは今だからこそ必要なことなのかも。
 とは言え、諸般の事情で足を運べるかどうか…少々難しいかと思いますが、2001年の記憶を手繰り寄せてみることにします。
 〜山梨県立科学館における星野道夫を軸とした一連の企画についての“極私的”報告書〜は必読!


★★ ライトダウン甲府バレー ★★
 上記の期日とぶつかるのですが、「第8回ライトダウン甲府バレー」も!!
 電気を消して、天の川をとりもどそう!というこの運動、もう8年目で、おととしはこの日が晴れて、ほんとにいつもとは違う星空になりました。
 10月21日(土)午後6〜9時 このライトダウンにあわせたイベントが行われます。
 また10月14、15日はプレイベントを(科学館とは別の場所ですが)行っています。

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2006.9.21
心地よい風吹き抜ける

メモリアルグリーン

2006.9.21 メモリアルグリーンにて
 赤とんぼが群れ飛び、金木犀の香りが鼻腔の奥をくすぐる青空。
 最高気温28℃。
 日差しはまだ強烈で、直射日光を浴びているとジリジリして汗が…。
 けれども、吹き抜ける風が心地よい一日。

 10月1日から募集が始まる横浜市内の公園墓地で、(画像に人は写っていませんが)平日にも関わらず、多くの見学者が訪れていました。

 芝生型墓地、合葬式樹木型、合葬式慰霊碑型の形式があり、いずれも線香を手向けることは出来ませんが、芝生型墓地では銘々の墓地で、その他の形式の墓地では何ヶ所かに献花台が設えられています。
(上の写真は芝生型墓地。なんだかアーリントンを想起…。)


 小高く盛られたマウンドに植えられた木の傍らに眠る樹木葬とでも名付けたくなる形式は、マウンドの中に直接骨壷を埋蔵して納骨するのだそうです。
(樹木葬というのは散骨や遺骨を直接埋めることで、真に自然に回帰することを指すのが正式のような気もしますが、こういう形式もそう呼び表して差し支えないでしょうか。なお、自然葬に関しては色々な感情が渦巻いているようですが、平成10年に事実上認められたとしても良いのかしらん?しかし、さすがにここは住宅地ですし、横浜市の施設ですから散骨などは困難でしょうけれども…。)
2006.9.21 メモリアルグリーンにて


 戒名も墓碑銘も無し。
 自らが存在していたことを記憶している人のみが、ここに居ることを知っている。
 何にも縛られずに自由に。


 大きな団地に隣接しているとは思えない空の広さ。
 墓苑内からは電線が見えませんでしたし、樹木の間から顔を覗かせていた建物も、年月を経て植栽が繁ったら木々の向こうになってしまうでしょう。
 緑や花に囲まれ、小鳥のさえずりに耳を傾けて…。
 ここに眠る方も、そして訪れる縁の人々にも穏やかな時間を与えてくれる場所。
 日常の散歩の折にでも、故人との心の交流をしに訪れられそう。


 自動販売機やトイレがある休憩所、日差しを避けられる幾つかのガゼボもありましたが、墓苑内のベンチの設置数を増やして欲しいと思いました。
 そして、欧米で見られるような寄付型の(亡くなった方の名前や寄せる言葉などを記したプレートを付けた)メモリアル・ベンチがあったら素敵なのに、とも。

 それから、日本の墓所の多くは夏にお参りすると薮蚊の餌食になりがちですが、ここはその心配は少なそうでちょっと嬉しい。(日陰がなくて大変なのは同じですが。(^^ゞ)
 けれども、常緑樹よりも広葉樹が多かったような気がするので、冬の雰囲気がどんな風になるのでしょう?
 お散歩やランチ、ピクニックを緑の絨毯の上で…という方は、隣接した区画にそういう場所が作られるようです。土の下で眠っている方々の上に載るのは失礼ということか、マウンドの芝生内には入ることは出来ないとのこと。(芝生型墓地には入場可)


 公園墓地と言うと、スウェーデンの世界遺産スクーグシュルコゴーデン(ユネスコ:Skogskyrkogarden)を思い浮かべます。
 日本本土では山上他界説が主流でしょうか?(海上他界説は、やはりニライカナイかな。)
 近年の自然回帰的な流れ、核家族社会や出生率低下、都市の中での新たな施設を開発する場合の近隣住民の感情や諸問題などを考えると、これからこのような墓苑は増えることでしょうネ。


葬送の自由をすすめる会
『墓いらず』
 (書籍『お墓に入りたくない人 入れない人のために−散骨・樹木葬・手元供養ほか『お墓』以外の全ガイド』著者の情報サイト。イエローページ、その他の書籍紹介など充実しています。)


 iidak さんのblogより(追記)

メモリアルグリーン見学 10月9日付け
 同所の画像を数多く拝見することが出来ます。

横浜ドリームランド跡地の今 10月14日付け
 隣接する硬式野球場の様子などを拝見できます。
 横浜球場よりも大きな施設だそうです!


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2006.9.21
映画『狩人と犬、最後の旅』

映画『狩人と犬、最後の旅』
 8月12日より、順次全国ロードショー公開
 ご紹介するのを忘れていました。(^^ヾ



 ノーマン・ウィンター。トラッパー(猟師)としてロッキー山脈で長い歳月を過ごしてきた男。
 しかし、ここにも人間による自然破壊の波が押し寄せてくる。
 そして、彼はその冬、その地を去ることに決めた…。
 実在のトラッパーの姿をなぞり、自然保護、自然と共存することとは何かをドキュメンタリー・タッチで仕上げた作品。

 過酷な極北、けれどもかけがえのない豊かで息を呑むばかりの美しい自然。
 そして、魂の交流。
 生きることの意味やエネルギーをもらえそう…ですよね。


 なお、9月30日締め切りですが、公開記念プレゼント・キャンペーン実施中です。
・『最後の旅』賞
 カナダ ホワイトホースへのオーロラ・ツアー
・『ノーマン』賞
 エーグル 『狩人と犬、最後の旅』オリジナルTシャツ
・『ユーコン』賞
 L.L.Bean×Last Trapper トート・バック
・『アパッシュ』賞
 モンベル製ECO野箸
・『狩人と犬』賞
 絵本▽Last Trapper 最後の狩人(原作)
 ニコラ・ヴァニエ著
 小峰書店
 1,575円
 犬たちをつれて北極圏に近いカナダを旅していたとき、ぼくの行く道とノルマンのくる道がまじわった-。カナディアンロッキーの大自然のもとで暮らす狩人の生活を克明に描き、自然を守っていく大切さを教えてくれる絵本。

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2006.9.20
写真集『星の降る場所』

星の降る場所
 写真:武井伸吾
 ピエ・ブックス
 2,520円(税込)
星空は、春夏秋冬、日によって様々な表情を見せてくれます。五感を研ぎすますと千変万化。それが星空の表情。静かで豊かな時間。ここが星の降る場所…。星空の美しさを捉え、星空の向こうに心象風景を描いた写真集。



 FSPACE(スペース・フォーラム)時代から、その素晴らしい作品に憧れ続けているライナス(武井伸吾)さんが待望の写真集を出版されましたっ!

 都会の空は狭く、そして明る過ぎて、お月様さえ望むことが難しかったりします。
 しかし、そこには確かに満天の星々が輝いています。
 この写真集を眺めながら、星の世界に想いを馳せてみて下さい。
 心を研ぎ澄ませると、きっとあなたの内なる声が聞こえてきます。
 そして、次第に穏やかで暖かい気持ちに包まれることでしょう。

ライナスの隠れ家 天体写真と星空のある生活


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2006.8.27
閏七月の満月

トラックバック企画 『まぼろし月・閏月』

 月にまつわる素敵なお話、TB企画などでお世話になっているつきのくさぐさ様の1日限定のトラックバック企画です。
お月さまの暦では、来月(太陽暦8月24日〜)は「閏月」、「閏七月」となります。
で、ちょっと興味本位で調べてみましたところ、次回の「閏七月」はなんと2044年となっております。
(こよみのページで調べました。閏月自体は約3年に1回ですが、それが七月に該当する年がなかなかありませんでした。)
ある意味Blue Moonより珍しいこのお月さま、満月でみなさまとご一緒に味わえればなぁと思いまして、企画にさせていただくことにしました。



 来月9月8日(金)は閏七月の満月という、珍しいお月様!
 その上、もう二つの事柄が加わります。

・部分月食
・今年一番大きな満月

2006年9月8日の部分月食 @アストロアーツ

 本影食の開始 3:05JST
 部分月食最大 3:51JST
 本影食の終了 4:37JST

 早朝の最大18.9%の食分の部分月食です。
 全経過時間も1時間半ほどと規模としては小さいですが、約1年ぶりの現象。夜が明ける時間との競争で、日本では西に行くほど月の高度も高く、条件が良くなります(食の開始や終了時間は日本全国同じ時間ですが、月の高度が異なります)。
 詳しくは上記リンク・ページをご参照下さい。

 また、この時間に月が見えている地域では、同じく部分月食を見ることが出来る筈…。
 北米・南米方面では見られませんが、このページの下の図のように、アジア〜欧州のほとんどの地域(西に行くほど条件が悪い)、アフリカはOKのようです。
 世界時は以下の通りですので、時差を計算して下さいネ。
 本影食の開始 18:05UT
 部分月食最大 18:51UT
 本影食の終了 19:37UT

 なお、双眼鏡を使えば、真ん丸のお月様と天王星とのランデヴーを眺めることも出来るそうです(お月様が明る過ぎて、天王星が見難いかも知れませんが…)。
 天王星と月が一番接近するのは午前1時頃。
 そして、時間と共に遠ざかっていきますので、部分月食が始まる前が見頃ですネ。


今年一番大きな満月
 地球と月の距離は一定ではなく、楕円軌道で近づいたり離れたりしながらお互いの周りを廻っているので、月の見かけの大きさは大きくなったり小さくなったりします。
 見かけの大きさは一番大きな時と小さな時では約1割ほど変化し、冬の満月は小さく、夏の満月は大きく見えます。
 月の南中高度も変化し、冬の月は高く夏の月は低いので、冬の月は余計に小さく見えたりして?!
 ニコン星空案内2005年6月、ページ中ほどもご参照下さい。
 ちなみに今年最小の満月は2月13日でした。

2006.2.14 十六夜

2月13日は曇っていてお月様が見えず…。
これは翌14日の十六夜。
同じ条件で撮影できれば、大きさ比べが出来まするぅ〜。(^^)
 ちなみに8月10日の十六夜はこちら

2006.8.10 十六夜


 夜空に浮かぶ次の満月には、これだけのエピソードがあるのです。
 近日中につきのくさぐさ様がblogに『まぼろし月・閏月』のTB受け付けエントリをご用意して下さることと思います。
 皆様、是非9月8日にはお月様を眺めて下さいね。


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2006.8.17
そらべあ

そらべあ
 この涙を止められるのは、あなたです
 北極に住むホッキョクグマの“そら”と“べあ”はとても悲しいのです。
 地球が暖まったことで氷の大地が裂け、大好きなお母さんグマと離ればなれになってしまったのです…。



 「この涙を止められるのは、あなたです」
 このキャッチーな言葉が最初に目に止まったのですが、何のことか分かりませんでした。
 そして中を覗くことに…。(上手いなぁ。^^;)

 "そら"と"べあ"の2頭は、はぐれてしまったお母さんを探す旅に出ます。
 そして、氷が溶け続けることを、自分達の手ではどうにも出来ないことにも気づきます。
 地球温暖化を食い止めるためには、みんなの手が必要!
 『地球環境を意識する』という心の旅を、可愛らしい(でも涙を流しているんです)クマのキャラクターと学んだり体験するコンテンツのようです。(発展中?!)

 映画『ホワイト・プラネット』とも相通じること。
 本映画にも、狩りに出たシロクマが、氷海上でもがき苦しむシーンが登場します。
 氷の割れ目を移ろうと思って前足を出したら(温暖化の影響で)海氷が薄いために、前足を出すそばから次々に氷が割れてしまってズブズブ…海から上がりたいのに上がれないのです。
 『今、あなたが見ているこの映像の光景は、近い将来になくなってしまうかも知れない』
 そう訴えて、あとは見ているあなたに託される映画と、みんなで一緒に考えましょう!というスタンスのwebですが、訴えていることは同じですよね。


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2006.8.11
北極異変:宇宙から森林火災跡確認、ピンクの花畑

宇宙から森林火災跡確認、ピンクの花畑
 朝日新聞 2006年8月11日付け
 茶色く焼けこげた火災跡や、延焼を免れた濃緑の針葉樹林、そして被災地に一斉に花開いたピンクのヤナギラン。米国アラスカで2年前に起きた大規模な森林火災の跡地を、宇宙からの目が克明にとらえた。



・宇宙航空研究開発機構(JAXA)の地球観測衛星『だいち』が、アラスカ州フェアバンクスの北東約200km付近を、上空690kmから撮影。

・上空を小型飛行機から見たのと同じように、衛星の画像では山火事で立ち枯れた森林、ヤナギランの咲く赤い花畑が分かる。

・2004年の山火事での焼失面積は過去50年間で最大で、約270万ヘクタール。

キクイムシによる虫害で樹木が衰弱したり枯れたことなどから、焼失面積が拡大?

・衛星画像の解析から、山火事後の森林再生の目処や方法を探す手がかりが見つかる可能性。


Google Mapsで見たアラスカの森林火災
 TIKAさんが見つけられたフェアバンクスから北東方向の山地付近の山火事。(Chena Hot Springs Roadから北に入ったあたり?)
 一昨夏、昨夏とこのあたりを含めてアラスカ州内は大規模な山火事に見舞われましたが、その時の画像でしょうか?(けれども、大規模だったboundary Fireが写っていないので、別の年かも知れません)
 モウモウと上がる煙がたなびいて、フェアバンクス市街地まで流れ込んでいる様子が見て取れます。(Google Mapsの画像はここに載せられないので…画像中心に山火事をドラッグして、左の+−のスライド・バーを2段階ほどマイナス方向にスライドさせると、同じ画面上にフェアバンクス市街地が現れる筈。^^;;)
 なお、Google Mapsの画像は時折更新されるため、この画像も書き換えられてしまうかも知れません。お早めのチェックがお勧め。  

陸域観測技術衛星『だいち』(ALOS)公式サイト@JAXA
陸域観測技術衛星『だいち』(ALOS)プロジェクト・トピックス@JAXA
地球観測衛星『だいち』特集@asahi.com



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2006.8.9
北極異変:アラスカ西部、凍る島削る温暖化の波

アラスカ西部、凍る島削る温暖化の波
 朝日新聞 2006年8月9日付
 米ロ国境のベーリング海峡に近いアラスカ西部の島シシュマレフで、海岸浸食が進み、家屋の倒壊が相次いでいる。温暖化の影響で、海が凍る期間が短くなり、次々と押し寄せる高波が永久凍土を削り、とかしているためだ。

 島には先住民のイヌピアット・エスキモーを中心に、約600人が暮らしているが、「いずれ沈む島では生きていけない」と、村ごとアラスカ本土へ移住することを決めている。しかし、移住費用の予算が確保できず、計画は暗礁に乗り上げたままだ。

 写真家の故星野道夫さんは73年に初めてこの島を訪れた。以来、アラスカの大自然を撮り続け、96年8月8日、ロシア・カムチャツカ半島でヒグマに襲われた。

 その死から丸10年。星野さんの思い出の島が温暖化で消えつつある。



・浸食で家の倒壊が始まったのは8年前からで、これまでに20軒が倒壊。

・海が凍る時期が例年よりも2ヶ月遅くなり、高潮が来襲。

・解氷時期は例年は6月。しかし、今年は2月には氷が姿を消してしまった。

・2009年までにシシュマレフは村ごとアラスカ本土へ移住することを住民投票で決定。
 しかし、移住費用は1世帯あたり約1億200万円もかかり、資金繰りが難航している。


▼Shishumarefで今、起こっていること
 Human and Economic Indicators - Shishmaref

▼どこにある、どんな場所?
 Shishmaref, Alaska

▼wikipedia
 Shishumaref, Alaska

▼拙サイト&ブログ内関連記事
 アラスカの片隅で:シシュマレフ村
 映画『ホワイト・プラネット』
 「生命の海・地球縦断! 深層大海流を追え!!」


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2006.8.7
北極異変:アラスカの森林、温暖化で?害虫北上

アラスカの森林、温暖化で?害虫北上 針葉樹狙う
 朝日新聞 2006年8月7日付
 ボロボロに朽ち果てた針葉樹が、地面に突き刺さった無数の針のように立ち尽くしている。米国アラスカ南部のキナイ半島上空を飛ぶと、虫害で立ち枯れた森が見渡す限り広がっていた。地球温暖化の影響によるのか、害虫の生活サイクルが変わったことが一因とする見方も出ている。

 「膨大な量のまきがあるようなもの。落雷で簡単に火がつき、あっという間に燃え広がります」

 本社機「あすか」から虫害の現場を見た財団法人リモート・センシング技術センター(東京)の上林徳久・主任研究員(森林科学)は話す。



・キナイ半島はアラスカの中でも虫害が深刻な地域で、原因はキクイムシの一種。
 同地域では、これまでに東京都の約2倍の広さにあたる4400平方kmが被害を受け、アラスカ全域では1万6千平方kmに及ぶ模様。

・キクイムシが成虫になるには通常2年かかるが、温暖化の影響か80年代後半から1年で成虫になるようになった。
 そして、活動期間が延びたために被害が広がる。

・虫害はアラスカ南部が中心だが、フェアバンクス近郊でも被害を確認。(キナイ半島とは別種のキクイムシ)
 付近では近年夏に大規模な山火事が発生しており、痛めつけられた樹木が標的になっているのか?
 火災で衰えた森林が虫害に遭い、さらなる火災を招く。温暖化を加速しかねない悪循環を断ち切る妙手は、今のところ見つかっていない。

キクイムシ wikipedia
 キクイムシはゾウムシの仲間なのですか?!
 意外な感じ…。
 どこかのマングローブに棲むキクイムシは、漁師達のスナック(オヤツ)になっている。
 そんな場面を何かのTV番組で見ましたが、あれは同じ名前の別の生き物なのだろうなぁ…。

Wood Boring Insects in Alaska
 ↑虫の画像がありますので、お嫌いな方はご注意を!
 キクイムシは英語でWood Borer。
 上記のサイトでは、樹木に害を与えるアラスカの代表的な昆虫を紹介。
 キクイムシは体長数ミリの小さな虫ですが、幹深くではなく樹皮のすぐ下でかなりの数が繁殖するらしく、被害が大きいようです。

Forest Helth Rrotection Alaska Region
 アラスカの森林のコンディション、病害虫の発生などの総合サイト?!

 話が逸れますが、侵略的な植物(日本で言うところの帰化植物?)として、Japanese Knotweedが挙がっていました。
 タデ科の植物のようですが、アメリカ北部、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の他、イギリスでも繁殖しており、アラスカ州では南東部で大きな群落(?)が確認されているとのこと。
 観賞用として持ち込まれたものがどんどん広がって野生化したようですが、日本原産なのかしらん?いくつかの似た種をまとめて"Japanese Knotweed"と呼んでいるとのこと。
 河畔などで茂るとサケの産卵場所に異変をもたらしたり、河川の流量を減らすなど(上流では溢れてしまう可能性あり?)、生態系などにも影響が出る可能性があるようです。

人工衛星から見たアラスカの山火事の様子 2005年8月

ALASKA SMOKEJUMPERS
 2005 ALASKA WILDFIRE PHOTO GALLERIES


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2006.8.5
北極異変:アラスカ上空で温室効果ガスを調査

アラスカ上空で温室効果ガスを調査 東北大
 朝日新聞 2006年8月5日付け
 北極域の針葉樹林(タイガ)やツンドラから放出される二酸化炭素やメタンは、地球温暖化にどの程度影響しているか。米国アラスカで東北大の研究者らが、こうした温室効果ガスの実態調査に乗り出した。大気の採取には朝日新聞社が協力、北海道大などのチームによる森林火災調査と併せ、北極域の植物の役割解明に迫る。



 調査はアラスカ州内のツンドラ湿地、森林火災現場などの8ヶ所を予定。
 朝日新聞社所有の小型飛行機に国立環境研究所の観測機器を搭載、上空500〜5000mの空気を集め、試料を日本に持ち帰って分析するそうです。
 そして温室効果ガスの中で、二酸化炭素の約20倍の効果があるというメタンに注目。
 メタンは森林火災で不完全燃焼が起こったり、凍土地帯で細菌が土壌の有機物を分解すると産出されるもので、分析することによりその由来が分かるとのこと。
 大気中のメタン濃度は20年前頃から上昇しているものの、ここ数年は横ばい。
 しかし増加に転じる可能性もあるとのことで、今回の調査結果が待ち望まれます。

気象庁
 ・温室効果ガスに関する基礎知識
 ・増え続ける大気中の温室効果ガス ―世界気象機関(WMO)が温室効果ガス年報の刊行を開始しました― 2006年3月14日
 ・増え続ける大気中の温室効果ガス(PDF形式)

温室効果ガス wikipedia

電中研・環境科学研ニュースNo.2 2005年9月(PDF)
 ・超長期の地球温暖化予測を実施 −温室効果ガス濃度の安定化効果を把握−


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