いつ、どこへ行けば会えるの? by 日蝕貧乏知恵者猫 |
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◆作られた伝説? オーロラ観光 その夜授かった子は幸せになるという |
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『オーロラ情報局』の2003年5月のニュースとして掲載していた内容を、こちらにまとめました。 |
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2003年 | ||||||||
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朝日新聞の5月7日夕刊の『噂のニッポン』に、上記タイトルのコラムが掲載されていました。 現地の人にとっては、オーロラは雲や虹と同じ感覚。なんでわざわざ極寒時期に日本人が大挙押し掛けてくるのか不思議でならないそうです。 私も現地の人に「何でこんな時期に来るんだ?夏の方が何倍もいいのに。酔狂なヤツだ。」というようなことを事ある毎に言われ、何故なのか聞かれます。 コラムによると、日本には『オーロラが現れた夜に授かった子は幸せな生涯を送る』という信仰があるためで、それはカナダの全国紙やアメリカの観光ガイドにも掲載されている、と紹介しています。 私はあからさまに「日本人は子作りに来てるんだろ?」と言われたことがあって、ハネムーナーが多かったので、最初はジョークなのだと思いました。(^^;;) アラスカン・ジョークって、こんな感じ?アメリカン・ジョークもキツイもんね、と思っていたのですが、何度も言われ、よくよく聞けばコラムと同様のことを言います。「へっ??そんな信仰も伝説も聞いたことがない!」と答えると、「そんな筈はない。お前ホントに日本人か?」とまで言われる始末。 一体、出元はどこなんだ!?とずっと気になっていました。 そう聞かれるようになったのはいつからだったかと思い返すと、93年以降のような気が・・・。 これは単に、私がチナ温泉以外に出没するようになって現地の人との交流度がアップしたから、とも言えるかも知れませんが、それからもう10年近く、私の中でくすぶっていた問題でした。 そして同コラムで、とうとう出処(?)が明らかになったのです! 広く知られるようになったのは、1992年春、CBSでオンエアされたドラマがきっかけだったようです。 その描かれ方は、オーロラが出現した途端、部屋へともつれ込む日本人カップル達。 そして、余りのことに呆気にとられる現地の人達。(^_^:) コラムによると、そういうものだった模様。 ドラマの元になったのは、脚本家がアラスカ旅行の際に現地で読んだ雑誌の記事で(91年10月号)、そこに「オーロラの元で結ばれた新婚カップルは幸せになれると日本人は信じている」と書かれていたそうです。 コラムの記者が件の雑誌編集者に当たってみると、「どこで聞いたか思い出せない」。 ねつ造に当たるがどうかは分かりませんが、作られた神話だったのですね?!! ありがちと言えば、ありがちかも。(^_^;) そういう神話・信仰があろうがなかろうが、何故こんなにも日本人はオーロラに魅せられるのでしょう? 花鳥風月、森羅万象を愛でる一種の物見遊山の一つなのでしょうか? 波の音を心地よいと感じるのは日本人も含む環太平洋地域の人達で、他の民族の多くは波の音はノイズにしか聞こえないのだとか。小さな丸木船でポリネシア、ミクロネシアの島々に広く渡って行けたのは、そういう脳の構造的問題が背景にあるのではないか、などという話もあります。昔、大海原へと乗り出して行った大陸の多くの人達は、ノイジーな日々を余儀なくされていたのでしょうか? 話が逸れてしまったけれど、何かそういう所に秘密が隠されているようにも思います。 |
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それでは、その1992年にオンエアされたCBSのドラマとは? 『たどりつけばアラスカ』(原題:Northern Exposure)で、1990年〜1995年までオンエアされたヒット・ドラマ。本国では繰り返し再放送されているそうです。 日本ではWOWOWで初めてオンエアされ、途中までのタイトルは『ノーザン・エクスポージャー アラスカ物語』だったそう。2003年現在CSのスーパーチャンネルでオンエア中。(日本で公開されているのは1992年までの第4シーズンまでらしい) 内容を簡単に述べると、アラスカのとある村シシリー(Cicely)に、ニューヨークから仕方なく赴任してきた医師ジョエル。彼を中心に、アラスカン達が繰り広げるヒューマン・ドラマ(コメディ)。 問題のエピソードは日本では第34話(一話完結のようで、本国と日本では放送の順番が違うらしい)『さよならマイ・ヒーロー』です。 なお、シシリーは架空の村だそうで(設定としてはシトカやジュノーなどが近いようなので、南西アラスカ方面?)、撮影の大半はワシントン州で行われ、ドラマのヒットでその町を訪れる観光客も多いとか。 ちなみにCicelyをアラスカ地図で調べてみたら、載っていました! 本当にある場所なのか?と該当ページを見ようとすると・・・その索引のCicelyの文字が書いてある場所を示しています。1992年発行のDelorme Mappingの『Alaska Atlas & Gazetter』ですが、オンエア後の発行かどうか不明なれど、どうやら随分お茶目な編集者の仕業?!(^_^) |
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エピソード34『さよならマイ・ヒーロー』(原題:The Final Frontier。リンク先は英文) いくつものエピソードが盛り込まれているのですが、タイトルになっているメインテーマは、レストラン(?)オーナーの長年のライバルであったグリズリー、ジェシーの死にまつわるオーナーの心情と行動=ファイナル・フロンティアの姿で(アラスカのニックネームはラスト・フロンティア。これと絡んでる?)、なかなか良いお話です。 他にも世界中を旅する郵便小包の話などもありますが、日本人がからんでくるのは下記のようなものです。 元宇宙飛行士で現在シシリーの名士モーリスの所へいきなり日本人観光客が大勢押し掛け、フラッシュの嵐。(「日本じゃ宇宙飛行士になんて会えないだろう」という台詞があったり、自宅ではNASAのワッペンのついたバスローブを着ていたりする。) 以前、自分がゲイ(モーリスはホモと呼んでいる)のカップルに売却した物件がホテルになり、オーロラ目当ての日本人を呼び込んで随分稼いでいるのを(それと、ゲイの存在も)快く思っていないので、日本人向けの講演会の依頼には乗り気がしないものの、高い講演料に負けてしまいます。 当夜ホテルを訪れると、靴のまま畳に上がり込み、あぐらをかいてからその場で靴を脱いだり、ステージでは歌舞伎の女形を意識しているのだろうけれど(どちらかと言うと滑稽な)白塗りの男優が日舞らしきものを披露していて、日本人観光客達はお膳にセットされた和食を楽しんでいる、といった(海外の映画などではありがちで、日本人から見たら悲しくなってしまう)状況で、モーリスはゲイ・カップルのオーナーに招き入れられて、まずは「Sake」(酒)で乾杯。 ゲイ・カップルの片割れは、以前、海兵隊員で大使館の警備のために日本に滞在していたことがあるためか日本贔屓で、それでオーロラ・パッケージを思いついたということのよう。(チャチャ入れをすると、南西アラスカだと地磁気緯度は余り高くないから、フェアバンクスなどに比べると遭遇率は低くなってしまいますネ) ちなみにお値段は、3日のパッケージで(2泊3日なのか、3泊4日なのかは不明)1カップル$850−也。(カップルでの料金設定というのも、エピソードの内容を物語っています。パッケージには何が含まれているのだろう?) ほどなくモーリスの講演が始まりますが、時間は予定よりも長引いてしまいます。(日本語の通訳が必要なせいで、現地の人と日本人との笑いの時差が生じたり・・・身につまされたりして。^_^;) すると、背後の窓にはオーロラの舞いが・・・。 一人の日本人女性が「あっ、始まっちゃった!」(日本語) すると、ツアー参加者達はソワソワし始めて、気もそぞろ。講演を聞く余裕はなくなり、窓の外が気になって仕方がありません。 ホテルのオーナーは時計に目をやり、この時間になったらそうだよな、というようなリアクションです。 そして、カップル達は1組、2組と手に手を取って(申し訳なさそうに、かつ気恥ずかしそうな感じを漂わせつつ)部屋へと消えて行き・・・そして誰も居なくなります。 モーリス「途中なのに、何故だ?」 ホテルオーナー「知りませんでしたか?彼らは部屋へ戻って子作りをしています」 モーリス「何だって?じゃあ、今、ここの2階では、みんながみんな***してるのか?!」(^^;;) ホテルオーナー「ご存じのことと思っていました。日本ではオーロラの元で授かった子は幸せになるとか、そういう信仰があるんですよ」 シーンは変わって、翌朝。 モーリスはゲイ・カップルの商才に脱帽、ゲイに対する偏見は薄れたという台詞が。 オーロラ・ウォッチングに適しているロケーション、オーロラの出現時間、日本文化に対しても随分と誤解が多いですが、ヒット・ドラマだったが故に多くの人が信じてしまったのですね。 今、これをお読み下さっている方は、無論、オーロラの乱舞が始まったら、みんな部屋になんて籠もらない!大慌てで支度をして外へ駆け出しますよね?!! この神話・信仰のお話は当初アラスカやカナダで言われ始めたようですが(それで私も何度も聞かれたのか!)、ドラマが欧州でもオンエアされるようになったのに伴い、北欧などでも信じられているようです。 北欧にオーロラ・ウォッチングに行った日本人が現地で聞かれたそうで、帰国後「日本にそういう神話があるのは知らなかった」旨、BBSでやりとりをしていたのを読んだことがあります。 神話・信仰の逆輸入?! こんな笑えるエピソードも含まれてはいますが、深い意味を持つ台詞も多々あったりします。 シシリーのラジオ局DJで詩人(シシリー唯一の詩人?)クリスの台詞。 アムンゼンやスコットの南極探検の話に続き・・・ 「地球は人類に遊び尽くされた。 地球はすっかり弱いものになった。 征服するものではなく、守るべきものになった。 抱いて育てる子供になった。 すると、我々は身代わりに、宇宙へいつか行きたいという自らの夢を載せてロケットを打ち上げた。」 単なるドタバタ・コメディで終わらない、こんなところが熱烈なファンを生み出した(...ing?)証しなのでしょうか?私はまだ「NX」(ノーザン・エクスポージャの略称らしい)初心者なのでよく分かりませんけれども。 『たどりつけばアラスカ』関連サイト ・Welcome back to My Cicely 詳しい! ・たどりつけばアラスカ/ノーザン・エクスポージャー アラスカ物語 日本公開版の全エピソード公開 ・A Northern Exposure Miscellany 英文・日本未公開の6シーズンまでのエピソードを全収録 ・Cicely on Line スペイン語? ・Lambic's Northern Exposure 英文・英国のファン ・ビデオの通販サイト 英文 ・リンク集 英文 |
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1つ残された問題が! このドラマの脚本家がアラスカで読んだという雑誌(91年10月号)。 これが何だか分からないのです! どなたかご存じの方はご一報をお願い致しますっ! [ゲストブック] メイルアドレスは公開されませんのでご安心を。 [メッセージボックス] メッセージボックスはお手元にメイルのコピーが届きませんので、内容をカット&ペーストなどで残されることをお勧めします。なお、メイルアドレスが間違っていると返信できませんので、念のために本文中にも記載して頂けると有難いです。m(_ _)m |
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その後… | ||||||||
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重要なネタを掴んでいるのですが…。(^^ゞ 早くまとめたいと思っておりますが、お許しを〜。m(_ _)m ▲Page Top |
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Feb.20,2006 『オーロラ情報局』より移転、作成
(webに反省させたのは、一年後!忘れてました。^^;;Feb.15,2007)