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オーロラを楽しく安全に見るためのガイドブック
by 日蝕貧乏知恵者猫
夜更かし奨励
 当然のことながら、寝ていたら見ることはできません。(^^;;)
 オーロラの大きなピークは一晩にだいたい3〜4回ある。

 ・・・などと言われていますが、自然現象ですから全くアテになりません。
 晴れている夜に一晩中待ってもオーロラは姿を現さない夜もあれば(そんなに多くはないと思いますけれども)、空が暗くなるのを待ちきれずに、まだ藍色の天頂からいきなりオーロラが降り注ぐなんていう夜もあります。
 オーロラ活動や地磁気活動が平穏な時はある程度のセオリーが存在するとしても、地磁気嵐が起こったりするとあてはまりませんし、太陽活動平穏期と活発期とでも違うでしょう。
 オーロラは気まぐれです。

 また、激しいオーロラの動き(ブレイクアップ)は、短い時は数十秒〜数分、長くても15分くらいです。
 しかし、非常に長い時には30分〜1時間もの間(もっと長いことも)、レースのカーテンがそよ風になびくようにヒラヒラ棚引いたりうねったり、蛇がのたうち回っているように動いたり、頭の上からシャワーが降り注ぐように見えることもあります。
 大きなショーが終わった後は静かな状態がしばらく続くことが多いので、その間にトイレや暖を取るために部屋へ戻ると良いと思います。
 しかし、時として、何度も何度も続けて大きな波が来ることもあるのが困りものですが。
 予測が困難だから止められないのかも?!

クワイエット・アークの例 西の空から立ち上り、北の空低くを通り、東の空まで弧を描いて架かっていました また、時によって大きくズレることがありますが、早い時間のオーロラはクワイエット・アークと言う、色は美しいエメラルドグリーンで動きは緩やかなオーロラが出ることがあり、東西の空にかかる光の橋のような形をしていることが多く、これがジワジワと北の空高くにやってきて、頭上を目指していくというパターンへと移行することが多いです。
(画像:クワイエット・アークの例 西の空から立ち上り、北の空低くを通り、東の空まで弧を描いて架かっていました。)

 けれども、油断は禁物。
 太陽活動が活発な頃でしたが、ゆっくり夕食を取っていたら9時頃になって、食堂を出た途端に目に飛び込んで来た光景はものすごかったです。
 目にも眩しいほどの光の塊が、東の空から西の空に糸のようにかかったオーロラの上を転がっている最中で、ギャァ!と悲鳴を上げてあたふたと部屋へ立ち戻って支度をしました。

 通常、一番激しく動く(ブレイク・アップ)のは、現地の「
地磁気時間」が真夜中の頃とされています。
 地磁気時間についてはこちらをご参照下さい。
 地磁気時間的には、北欧では地磁気時間は現地時間の24時とほぼ変わらず、カナダやアラスカでは午前1〜2時頃にズレています。
 よって、特に北米側では夜更かし奨励です。
 これもオーロラ活動が平均的な場合についてなので、北欧でもオーロラ活動が活発な場合には夜中を過ぎても、北米でも真夜中前でも活発なオーロラが出現する可能性があります。

 平均的な活動の時には、その後に大きなピークが来ることは多くはないでしょう。
 それまでカーテンや頭の上から降り注ぐような形を見せていたオーロラは、次第に光の大河、筋のような形から羊雲のような形に姿を変えて、ネオンサインのように空が明滅する(パッチドとかパルス型とか呼ばれます)ようになって、つい先ほどまで歓声が響いていた雪原も、少しづつ静かになって(みんな眠ってしまうのでしょうね)、そしてキ〜ンと張りつめた空気の中、夜明けを迎えることが多いように思います。
 これはある1つのパターンであって、絶対にこうなるとは限りませんのでお許し下さいネ。m(..)m
 色に関しても、暗闇で色を感じる目の性能は個人差がありますし、太陽風のエネルギーが高くなければ赤い色は見えません。

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加筆(July,27,2003)