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オーロラに会いに行こう!
いつ、どこへ行けば会えるの?
by 日蝕貧乏知恵者猫
寒さも楽しみにしてしまおう!
 日本ではなかなか味わえない寒さの中では、凍ったバナナで釘を打つとか、バラの花を凍らせてみるなんていう、どこかで聞いた遊びも出来ます。(私も最初の年にやってみました。^_^;)
 外に干した洗濯物は、乾くと言うよりは凍ってバリバリになります。
 自分の吐いた息がまつげやまゆげの先に氷の粒になって霧氷のようになったり、鼻の中に氷の粒ができて痛くなるという、不思議な体験をすることもあります。
 昼間には
ダイヤモンド・ダスト太陽柱や幻日などの現象が見られることもありますし、空気が乾燥しているので静電気の発生がものすごくて、E.T.みたいに指の先を触れ合った途端にビリッ!と電気が走ったり、暗闇でセーターを脱ぐとパチパチとミニ雷が見えるなんていう、ちょっと痛いお楽しみもあります。
エンジェル・ウィング 雪原に大の字に寝ころんで、手足をバタバタさせて、ソーッと起きあがると、そこには
エンジェル・ウィングの姿が・・・。
 少なくとも1900年初頭には、既にカナダやアラスカで楽しまれていた遊びです。

 オーロラは一晩中ずっと見えていることもあれば、快晴なのに、朝まで起きていても現れてくれないこともあるという、とても気まぐれな生き物です。(オーロラはローマ神話の中では夜明けの女神)
 もし一晩に何度かピークがやってきたとしても、それも何分続くか分かりません。
 多くの場合、ブレイクアップというダイナミックなオーロラの乱舞は1回数分程度(長くても10〜15分?)のことが多く(数十分も続くような幸運は滅多にないと思います)、それ以外の時にはゆっくりとしたカーテンがたなびいていたり(これはこれでまた美しいし、これも立派なオーロラです!)、空がオーロラの残りで白っぽくなってしまったり、オーロラがすっかり消えてしまっていたりと、
実は待っている時間のほうが長いのです。
雪洞で休憩 ずっと立って空を見上げていると首が疲れてしまうので、雪の上に寝て待っているのが楽なのですが、そのまま寝ていると雪の冷たさが伝わってくるため、断熱性の良いシュラフマットなどを敷くと良いです。
 また、雪の吹き溜まりに横穴を掘って(雪洞)で待機するのも面白いし、なかなか暖かいです。
 バーボンやウィスキーなどをチビチビやりながら話を待っていると、琥珀色の液体がだんだんトローンとしてきて、寒さを実感する頃には、頭上からオーロラが降りてきてくれるかも知れません。

 雪玉を重ねてグルリと塔のような物を作って、中でキャンドルを灯すと、とても心温まる色合いのほのかに明かりが透けるキャンドル・スタンドの出来上がりです。
 でも、うまく作らないと、熱で土台の雪が解けて、どんどんキャンドルが雪の中に沈んで行ってしまいます。

 厳寒期には、カップに入ったコーヒーを、そのままカップごと宙に放り投げるとフリーズドライになると聞いたことがあるのですが、誰か試してみませんか?
 私はコーヒーまみれになるのが怖くて、まだ試したことがありません。
 レンタル防寒具の方は、汚してしまうと怒られるからやらないように!

 ・・・と言っているところ、TVを見ていたら、ちょうどそういうシーンをやっていました。
 98〜99年冬の北欧は記録的に寒かったそうですが、先頃平均気温−50度以下の寒さに見舞われたノルウェーで、上記のような実験をした方がいました。でも、さすがにコーヒーではなくて、お湯でしたが・・・。
 結果は、見事なものでした!
 お湯を入れたカップを宙に放り投げると、一面湯気のような物に包まれて真っ白になったかと思ったら、あっという間にお湯は消えてしまいました。
 投げた人はサラサラと降ってくる細かな氷の粒がかかっただけで、全く濡れませんでした。
 −30度位ではこのようにはならないと思うので、このお楽しみは年末年始頃の厳冬期限定だと思います。

 そんな密かな『お楽しみ』を見つけると、寒さも楽しみの1つになって、お天気が悪くてオーロラが見られなくても楽しく過ごせます。

 但し、深呼吸と駆け足は厳禁!!
 冷たい空気が気管を通る間では暖めきれず、現地では「
肺が凍る」と言います。

写真撮影にとっては、寒さは大敵
 写真を撮る場合には、機材のトラブルが非常に多くなるので、寒さは有り難くありません。
 経験的に申し上げると、−25℃を下回るようになるとカメラのシャッターが凍って動かなくなったり、フィルムが凍って裂けてしまう(フィルムの保管に気を付ければ大抵の場合に防げます)、三脚のグリスが難くなってネジが止まらなくなるなどの、トラブルが多発するようです。
 どうしてもオーロラを写真に収めたいのならば、カメラやバッテリー、レリーズなどは予備を含めて何台(何本)か持って行くことをお勧めします。

 また、電池やカメラは保温したほうがトラブルが少なくなります。(電池の持ちが良くなったり、レンズの結露を防ぐため)
 しかし、ガソリンやベンジンを使うカイロはほとんど役に立たないことが多く、使い捨てカイロ(ホカロンなど)は人体用には使えますが、極低温下では機材を暖めるためには使えません。(すぐに冷え切って、冷たい鉄の塊になってしまう)

私が持っている灰式カイロ 機材には
カイロ灰を使用するタイプを使用すると良いのですが、現在日本では使い捨てカイロが主流になってしまったために、馴染みがないかも知れません。(カイロ灰=麻や穀物の炭を粉末にして、紙袋につめたり練り固めて棒にしたもののこと。このタイプのカイロを通称「桐灰カイロ」と呼んでいますが、カイロ灰のシェアが高かった会社名が通称になったのではないかと思われます。)
 内側に石綿が張ってある掌に乗る位のアルミ製の二つ折りの入れ物の中に、スティック状に成型された豆炭のようなものを入れるようになっているものです。(画像参照)

 登山やアウトドア用品店、天体望遠鏡やグッズを扱っているお店で扱っていることがありますし(カメラ量販店でも、セット販売しているのをたまに見かけます。但し、小灰のレフィール?だけの購入は難しいことが多いようです)、数は少ないものの東急ハンズでもみかけました。(本体とカイロ灰12本のセットで1500円くらいでした。2004年夏)
 桐灰カイロの画像を検索で探したら…オンラインで買えるようです。

 上に、長年使っている「桐灰カイロ」の画像を載せました。
 実際には、これにネルのような起毛のある布で出来た袋が付いています。
 なお、金属のままだと熱くなりすぎて、そのまま機材に取り付けるとプラスティックのボディやレンズに支障が出ると困るので、布の袋に入れて使用します。
 機材への取り付け方法は、ストッキングを必要な長さに切って(ハイソックスならば、そのままでOK)結わえ付けたり、ゴムバンドやマジックテープで出来たバンドを使うなど各自工夫して下さい。いずれにしても、フィルムや記録媒体、バッテリーを途中で交換する時に支障がないような取り付け場所や方法を編み出しましょう。

 それから、素手で金属を触るのは凍傷の危険がありますので、フィルム交換の際にも、薄手の手袋をして行いましょう。
 しかし、手袋をしながらでは細かい作業がしにくいので、−50℃なんていう時には思うように写真も撮れないかも知れません。−30℃でも、夜間に何度もフィルムの入れ替えをして凍傷にかかった人がいます。(親指の腹が真っ赤になってプヨプヨに腫れていました)
 くれぐれも機材の取り扱いには気をつけましょう!

 おそらく写真撮影に関しての情報のニーズは高いと思われるのですが、他サイトで詳しくご紹介していらっしゃるところも多いし、余力がないので追々ということでお許しを!

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遅まきながら、自前の灰式カイロの画像を登録(Aug.,23,2005)