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オーロラ情報局
by 日蝕貧乏知恵者猫

TV Trivia

 こちらでご紹介する以外にも、宇宙・オーロラ・環境・アラスカ・フィンランドなどに関するテレビ番組をブログでご紹介しています。
 なお、TV番組紹介のカテゴリー表示になっていますのでご了承下さい。

2006年4月のニュース

 ◆太陽再び活発化、07年ごろから表面爆発が増加
  ※オーロラによる障害について
 ◆河内牧栄・真樹子 写真展『大いなる荒野アラスカ〜白夜とオーロラに抱かれて』
 ◆お得意さまは日本人 アラスカでオーロラ観光が人気



2006.4.10
太陽再び活発化
07年ごろから表面爆発が増加


太陽再び活発化、07年ごろから表面爆発が増加
 読売新聞:科学 2006年3月7日付

Scientists Issue Unprecedented Forecast of Next Sunspot Cycle
 2006年3月6日付け

Solar Minimum has Arrived
 NASA 2006年3月6日付け

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 11年周期の太陽活動は現在静穏期を過ぎたところで、これから上り調子に移行していく筈です。ここまでは周期変化のことなので、特筆すべきものではないでしょう。
 問題(?)は、アメリカ国立大気研究センター(NCAR)が発表した、その内容。
 これから太陽活動が活発化するが、その規模は前回の活動期よりも大きくなるという予測で、フレア(太陽表面の爆発)などが前回よりも30〜50%も増えるとのこと。
 これにより、人工衛星の障害や故障、宇宙飛行士への影響など宇宙空間への影響だけでなく、地上でも電波障害、無線事故、電力障害・事故などが懸念されます。
 また、活動が活発化するのは、従来の予測よりも1年ほど遅くなり、2007年後半から2008年始めとの予測。
 遅くなる…のですか。

 2005〜2006年のオーロラは、太陽活動静穏期ということもありますが、特に北米のオーロラ観測地では天候不順(気温が高く、雲が沸くなどで天気が悪い日が多かった)に見舞われたこともあり、余り活発なオーロラの報告がなかったように思います。
 しかし、度々コロナ(ル)・ホールの影響などにより、素晴らしいオーロラが見られ、フェアバンクスからも報告をお寄せ頂きました。
 太陽活動が活発化すると、パワフルでカラフルなオーロラの出現が期待できたり、日本国内でも低緯度オーロラのチャンスも出てきますのでオーロラ・ファンとしては喜ばしいのですが、様々な障害や事故も引き起こす可能性もあるので、喜んでばかりも居られないのが辛いところ。

 以下、『アラスカ!ALASKA!』に収録したオーロラが引き起こす様々なトラブルについてですが、サイト容量上の都合で公開を見合わせていますので、こちらに抜粋を改めて致します。


オーロラによる障害について
(1999年12月の『アラスカ!ALASKA!』に掲載した文章より抜粋、加筆)

 太陽活動活発化に伴う磁気嵐は見事なオーロラを見せてくれる反面、トラブルも引き起こします。
 宇宙空間を飛行している人工衛星に磁気嵐の電子が当たって影響が出たり、宇宙飛行士には大変危険なので屋外作業は中止になります。(スペースシャトルは飛行高度が低いため、オーロラの中を飛ぶことがあります)
 また、地球上でも様々な障害が起こります。

停電
 オーロラはものすごい放電現象であり、強い磁気嵐が起こると電離層中に数百万アンペアという電流が流れ、この電流は地表にも電位差を生じさせるために、送電線や石油パイプラインなどにも電流が流れてしまいます。
 オーロラが生じさせる電流は直流に近いので、交流の送電線にその電流が流れると複雑な障害を起こします。例えば変圧器を加熱させたり、発電所の電気回路にノイズが入ってしまい、それで停電になることもあるのです。
 確か、前々回の太陽活動ピーク時には、アメリカ東海岸の都市(ニューヨークだったかトロントだったか・・・記憶が曖昧)が大規模な停電に見舞われたと記憶しています。

金属腐食
 石油パイプラインに電流が流れるとパイプの腐食が進むそうで、パイプラインを流れる電流は常にモニタされているそうです。(多い時には1,000アンペアもの電流が流れることがあるそうですが、触ると感電するのかとか、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」じゃないけれど、パイプラインに火花が散ったりするのかなぁ・・・と、物理に疎い私は変な想像をしてしまふのであります。^^;; 今度物理に詳しい人に聞いて見ようっと。)
 もしかすると、地表よりもオーロラに近い飛行機にも影響が出るのではないでしょうか?

通信障害
 磁気嵐によって電離層の状態(構造)が変化するために、通信障害(短波受信状態)が起こりますし、地磁気を利用して長距離を飛んでいると言われる伝書鳩の事故も、磁気嵐が起きると発生しやすいとのこと。体内コンパスが磁気嵐によって狂わされてしまい、迷子になるのです。


 このように磁気嵐やオーロラ情報は、単に「綺麗な物が見られるのかどうか」ということではなく、宇宙での問題や、都市機能が麻痺する恐れがあるために出されている訳ですね。

 参考文献
 『オーロラへの招待』
 『オーロラ−その謎と魅力』
 以上、いずれも 赤祖父俊一著

 オーロラについての書籍やビデオは『空のBook Shelf』をご参照下さい。

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2006.4.10
河内牧栄・真樹子 写真展
『大いなる荒野アラスカ 〜白夜とオーロラに抱かれて』

河内牧栄・真樹子 写真展
 『大いなる荒野アラスカ 〜白夜とオーロラに抱かれて』

 モンベルの下記店舗にて
 入場無料
 モンベルクラブ 渋谷店
  4月29日(土)〜5月9日(火)
 モンベルクラブ グランベリーモール(町田)店
  5月13日(土)〜5月28日(日)
 モンベルクラブ 奈良店
  6月3日(土)〜6月25日(日)
 モンベルクラブ 諏訪店
  7月1日(土)〜7月30日(日)

 アラスカに暮らし、長年撮り続けてきた北極圏先住民たちの生活やオーロラ、自然、野生動物、原野への旅など、紹介されることの少ない極北アラスカの姿を中心に、冬はマイナス45℃にもなるフェアバンクスでの生活の匂いも伝わる写真展を予定しています。
 一見、荒涼と広がる極北の荒野は、多くの生命を育む豊穣の大地。そこに棲むあらゆる命の健気さ、いとおしさと、奥深いアラスカの魅力が伝われば幸いです。
−河内牧栄・真樹子−

スライド&トークショー
 河内牧栄  『アラスカ北極圏へ〜もう一つのアラスカ物語〜』

 参加無料
 渋谷店:4月29日(土)14:30〜16:00
 町田店:5月13日(土)14:30〜16:00
 奈良店:6月 3日(土)14:30〜16:00

 写真展の内容にある程度即し、アラスカ北極圏を中心に先住民、自然、旅を中心にした内容を予定しております。
 3月からスタートする予定の『フランク安田のオーロラ回廊を行く〜もう一つのアラスカ物語〜』の旅の報告も合わせましてご報告させていただく予定です。
2005年秋のオーロラ
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 オーロラ画像は昨秋撮影したもの。
 フェアバンクス郊外の湖へオーロラ撮影に出かけたら、バッタリ牧栄さんとお会いしました。ベンチのあたりに牧栄さんがいらっしゃった筈…。

 沢山のゲストをお連れで、湖のほとりにしつらえられたテーブルと椅子にカンテラを灯して、オーロラを待っている間にも暖かい飲み物を供されるなど、きめこまやかなサーヴィスをされていました。
 オーロラが活発化すればご自身でもシャッターを切られるし、ゲストとオーロラとを一緒に記念撮影などお忙しい筈ですが、何故かいつも牧栄さん・真樹子さんの周りの時の流れは、アラスカを思わせるようにゆったりと流れています。
 そして、お二人のお話はとても面白くて楽しい上に、様々なことに造詣が深くていらっしゃるので、感心することしきり。
 経験に裏づけされた重みのあることも、サラリと…。
 格好良いカップルです!


ネイチャー・イメージ
 牧栄さん・真樹子さんがネイチャー・ツーリングを目指してフェアバンクスに開いた会社。  オーロラ・ウォッチング・ツアー、オーロラとの記念撮影、一年を通じたフィッシング、カヌーやハイキングなどのアウトドア全般、ネイティヴ村訪問など、長年の経験を生かしたツアーを提供されています。 (いつもお客さんをしない私をどうかお許しください。m(__)m)

大いなる荒野アラスカ
 牧栄さんのブログ。
 味わい深い文章で、引き込まれてしまいます。

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2006.3.24
お得意様は日本人
アラスカでオーロラ観光が人気

お得意さまは日本人 アラスカでオーロラ観光が人気
 朝日新聞 2006年3月24日付け

フォトニュース
 夜空を彩るオーロラ=米アラスカ州フェアバンクスで  (12秒露光)
 上記記事中よりも大きな画像が拝見できるのは嬉しいけれど、ISOやレンズF値のデータが欲しいところ。

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 『絶景!!世界遺産の宿SP −大和撫子フロンティアたちの物語−』の中で、鶴田真由さんがオーロラ・ウォッチングを楽しまれたフェアバンクス郊外のロッジ。
 このTV番組オンエアの日の朝刊に、ここで撮影されたオーロラの写真が大きく掲載されていました。なんというタイミング!

 ロッジ・オーナーの熊谷さんによると、このオーロラはおそらく3月17日の夜のものであろうとのこと。この夜はオーロラ活動が活発で、強いオーロラが出ていたそう。フェアバンクス郊外在住のたまちゃんさんより、オーロラ報告を頂きました。
 オーロラをより綺麗にご覧頂くために室内の明かりはほぼ落としてしまうため、暖を取りに入っても良く見えないし、ゲストの皆さんも出たり入ったりで忙しかったのでしょう、お互い余りお話することはなかったとのこと。
 帰り際に記者の方が名乗られて、そして1週間後に掲載…とは、熊谷さんも驚かれていました。

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