家族

＜匿名希望＞

　休日に外出すると家族連れをよく見る。ごく平凡な家族の光景。私にはとても羨ましく映ってしまう。というのは理由あって子連れで離婚したからだ。出来れば私は夫ともう一度やり直したかったが、結果的に別れることとなった。今さら離婚したことについて言っても仕方ないとは思うが、私の今の心境について書いてみたい。

　人間には誰しも多かれ少なかれ欠点があるだろうが、努力をすれば自分を変えることが出来るのではないだろうか。

　私は一人っ子として育ったということもあり、自分中心でワガママなところがある。又、感情的になりやすく、少々口がすぎる傾向がある。人前でもカチンとくると何か言わずにはいられない。そういうところが夫は一番イヤだったそうだ。私が努力して直すからと言っても絶対に直らないと言う夫。そういう夫は夫で気にくわないことあるとお膳を倒したり、物を投げたりする始末。人の好き嫌いがはっきりしている人でもあった。

　私達はどうして何も努力出来なかったのだろう。ただお互いのイヤな部分ばかり見て、相手の長所を見てあげられなくなったと思う。まだ私の方がもう少し前向きな考え方が出来たかもしれない。でも夫は努力しようとしないで「もう駄目だよ。イヤなんだよ」と諦めてしまう。

　私も夫もお互いの欠点を改め、もう一度二人で頑張ってやっていこうという前向きな姿勢でいることが出来たら、こんな形で一家離散することもなかったにちがいない。

　一番大切なもの、それは家族だったのだなと痛切に感じる。そんな大切な家族を私達はあっさり手放してしまった。

　全く違う環境で育った者同士が一緒に暮らすためには我慢や寛容、そして何よりも相手への思いやりが必要である。又よく話し合うことも大切だろう。

　家庭というものは自分達で築いていくものである。何十年かかってようやく本当の夫婦になっていくのだと思う。

　果たして離婚して良かったかは今は答えが出ないけれども、今回のことで私は自分の欠点を再確認することが出来たと思う。この苦い経験を無駄にしないためにも、私は自分を変えようと思う。そして我が子にも努力することの大切さを教えていきたい。

　確かに努力しないで諦めてしまえば簡単である。努力して自分を変えるといっても並大抵なことではないだろう。でも敢えて難しいことに挑戦しなければ人間は進歩しないということを私自身教えられたように思う。又、どんなに辛いことがあっても常に前を向いて歩いていこうという気持ちを持ち続けて行きたい。

私のような経験をされていらっしゃる方がおられましたら、是非アドバイスやご意見等お聞かせ願います。