戻る目次ホームページヘ次へ


まえがき

「心の風景」をきっかけとして生まれた私たちのこのグループはきわめてゆるやかで自由なものです。規則も義務もありませんし、入るのも出るのも自由です。皆で同一の行動を取ることもありませんし、権威を持った人もいません。一人ひとりが日常生活で、自分の心をみがき、隣人や社会にとってより温かい存在になろうと努力していれば、それでいいと私などは思っております。具体的に何をどうやるかということも各自の自由です。ボランティア活動に汗を流すのもいいでしょうし、多忙な人は家庭や職場を心をみがく場としてもいいでしょう。「心の風景」は、そういった各自の行動や思索の結果を報告する場であり、他人の成果から自分なりに学ぶ場であると私は考えております。

作品は、すべて私が目を通してはおりますが、必ずしも私の考え方と一致するものばかりではありません。なぜそのようなものも選ぶかといいますと、いうまでもなく、自分の意見が絶対だとは思っていないからです。私の考えと食い違う作品がかえって多くの読者の心を豊かにすることもあると思っているからです。

初めてお読みになる方も小誌の作品を自由に批判的にとらえていただきたいと思います。その結果、作品を越えるものが読者の心の中に創造されるかもしれません。それこそ私が最も望んでいることなのです。

1992.4.6 荻野誠人


戻る目次ホームページヘ次へ

ご感想をどうぞ:gb3820@i.bekkoame.ne.jp