規制緩和に反対する「労働者サミット」共同声明

 

                        2000年7月3日

      規制緩和に反対する労働者サミット参加代表団

                  香港(CTU)

                  台湾(全国産業総工会)

                  フィリピン(KMU)

                  韓国(民主労総)

                  日本(実行委員会・全労協)

 

1 来る7月21日から23日にかけて、主要8カ国首脳が沖縄に集まり、世界の経済と秩序について協議する。

  今、全世界経済は新自由主義経済、グローバリゼーション、市場原理と言う名の下に世界的規模で規制緩和が進められ、熾烈な企業間競争となって巨大多国籍企業のさらなる肥大化と、貧しい国・地域の経済の破壊と中小零細企業の破綻をもたらしている。労働者・国民の間では雇用破壊と不安定雇用が進み、生活と生命を維持するために労働者間の競争に追たてている。

  7月1日から3日間、沖縄において、私たちアジア太平洋の5つの国・地域(韓国、台湾、香港、フィリピン、日本)の労働者・労働組合は一堂に会して、規制緩和が労働者にもたらしている影響について議論し、次のとおり共通認識を持つことができた。

2 各国・地域の代表はそれぞれの国・地域で行われている新自由主義経済の下で規制緩和政策と、IMF、世界銀行の管理、WTOによる強制的な市場開放を迫る自由貿易・投資がもたらしている労働者への影響を具体的に報告した。

 第1に、国有企業の民営化、多国籍企業の進出と国内産業の外国大企業への売却、企業再編などに伴う労働者の解雇、リストラという首切り合理化が横行していること。

  第2に、正規雇用労働者から非正規雇用労働者への置き換えが進んでいること。

  第3に、多国籍企業による野放しの経済活動によって、国の主権が脅かされ国民経済が破壊されていること。

  第4に、それらの結果、労働者の賃金は引き下げられ、職に就いていても不安定雇用が多く、生活が困難になり、あるいは失業を余儀なくさせられていること。また性差別による不平等は拡大し、過密労働によって健康を破壊され、労働者・労働組合の諸権利は剥奪され、団結権さえ認められない場合があること。

  第5に、環境破壊は人類の未来と生存を危険に陥れようとしていること。

3 私たちは、こうした労働者の状況を踏まえ、未来にわたって労働者が安心して働き、家族が幸福な生活を送れるため、私たちは以下の要求を共通にかかげ、闘うことを確認した。

  第1に、多国籍企業の活動に対し、各国・地域の経済の自立性を破壊しないための適切な規制を強めること。

  第2に、多国籍企業の横暴を許し雇用破壊と労働者の権利を侵害・後退させる規制緩和に反対であること。労働者・労働組合の権利をせばめる多国間・二国間投資協定に反対であること

  第3に、労働条件の改悪を伴わずに労働時間を短縮し、失業している労働者に雇用を確保し、仕事を与えること。

  第4に、人種・性・宗教・国籍・雇用形態などによる差別を禁止する法制化を直ちにおこなうこと。外国人労働者の生存権と労働基本権を保障すること

  第5に、すべての労働者に団結する権利を認めること。

4 私たちは今回、沖縄における米軍基地、日本の軍事基地を視察する機会を得た。沖縄にある軍事基地の巨大さと基地と隣り合わせで生活する沖縄の人々を知ることができた。また新しくヘリポート基地が建設されようとしていることに反対している辺野古の人々と交流する機会も得ることができた。海外ゲスト、本土から参加した労働者・労働組合、沖縄の人々によって成功裏に沖縄集会を開催し、相互に理解と連帯を強めることができた。

  私たちは沖縄の人々が求めている基地撤去と平和の闘いに心から連帯する。

  また、韓国の代表からは在韓米軍射撃場撤去の闘いも報告され、フィリピンの代表からは在比米軍基地撤去と演習反対の経験が報告された。そして、各国・地域の代表からは、最近の日本軍国主義復活の動きに大きな怒りと警戒が表明された。

5 私たちはこの労働者サミットを通じて新自由主義経済、規制緩和が労働者にもたらしている悲惨な現実にたいし、国境を越えて闘いを組織することを確認した。また、闘いは市民、農民、学生とともにすすめられることを確認した。私たちは、同時に、平和を望む沖縄の人々の願いと闘いに連帯し、アジア太平洋地域の平和を確立するために奮闘する。

                                   以 上