結成宣言

 すべての労働者、人民のみなさん! とりわけ、日本革命を目指して闘うすべての先進的な活動家、革命的左翼のみなさん!わたしたち共産主義者同盟と日本共産党(マルクス・レーニン主義)の二つの党派は、本日をもって両組織を統合し、新しい党、労働者共産党を結成しました。  わたしたちは、労働者共産党が、「日本の共産主義者の本格的な統合への、比較的小さな、しかし確かな一歩である」(共同声明、以下同)こと、また、その結成が「今回の統合を第一歩として、日本の革命的左翼運動の抜本的再編に着手していく」ものとして達成されたことを、すべてのみなさんにまずもって報告したいと考えます。  多くのみなさんが、日本の左翼の現状を憂慮しています。日本の左翼は、ソ連崩壊以降とくに、どうなってしまったのか、社会党は消滅し、日共はさらに「現実路線」化し、新左翼は四分五裂したまま、変質・崩壊しつつある…と。  左翼の現状についてのみなさんの憂慮に、わたしたちは党派としての責任を有しています。わたしたちは、こうした現状を直視し、独善主義・セクト主義を排して、日本の革命的左翼運動の建て直しを今こそすすめるために、まず、わたしたち二党間の統合を達成しました。  同時に、わたしたちは、革命派の団結・統合は、無原則にではなく、基本的な路線上の一致が不可欠であると確信しています。わたしたち労働者共産党は、どのような綱領・戦術・組織路線の下に結成されたのか、それは「共同声明」と「規約」に述べられていますが、ぜひご検討・ご批判をお願いしたいと考えます。ーーわたしたちの統合は、マルクス・レーニン主義についての清算主義と教条主義とに反対しつつ、ソ連崩壊以降の世界史的新時代をふまえ、「国際共産主義運動の現代的再構築」に挑戦するものとして、かちとられました。 情勢は、新ガイドライン法案がついに成立し、また権利・雇用破壊の独占資本の攻撃が吹き荒れるなど、きわめて厳しいものがあります。日本の反戦平和運動は、朝鮮半島・アジア太平洋民衆との連帯を強めつつ、周辺事態法の発動を阻止する課題に直面しています。新ガイドライン安保に対決し、無力化できる反戦平和運動を職場・地域からつくりあげることが急務です。また日本独占資本は、その延命のために「大失業時代」を労働者人民に強要しています。組織・未組織、就労・失業、民族や国籍の違いを超えた日本労働運動の新生をすすめることが重要課題です。こうした労働運動、人民諸運動の強化と連帯に、わたしたち共産主義者が献身する責任もまた非常に大きくなっています。  そのためには、わたしたち共産主義者こそが、小異を残して大同につき、協力と統合の道に進まなければなりません。近年、こうした協力と統合の気運は、しだいに醸成されつつあるのではないでしょうか。わたしたちは、労働者共産党の結成が、この気運を促進し、協力と統合の道を広げる確かな一環であることを確信しています。  もちろん、共同の事業は、一気に急速に進むものではありません。わたしたちも今回の統合の成果を打ち固めるのに、若干の時間を必要とするでしょう。  しかし、わたしたちは重ねて表明します。情勢は、今まで通り、を許していないこと、本格的な革命政党の建設へ向けて、今こそ力強い歩みを互いに開始すべきであることを。わたしたち労働者共産党は、わたしたち以外の共産主義者の党派・グループ・個人による協力と統合についての提案に、誠実に対処することを表明します。  わたしたち労働者共産党は、左翼戦線の混迷・変質・崩壊の危機に抗し、共産主義の旗を堅持して出発します。そしてまた教条主義に反対して「マルクス・レーニン主義の現代的発展」をすすめ、日本の労働者人民に依拠して、21世紀の新しい共産主義運動を実現していく決意です。  わたしたち労働者共産党は、自己をしっかり確立しつつ、さらに、労働者階級・人民の利益に誠実な全国の共産主義者、先進的労働者とのより大きな統合を一貫して目指していきます。  以上をもって、労働者共産党の結成宣言とします。

           1999年6月   労働者共産党 結成大会