岸田自公政権は9月27日、「国葬」を強行したうえで、ようやく「国会」を10月3日に開会した。この臨時国会では、憲法違反の安倍国葬強行という政治責任の追及、安倍・細田をはじめとする自民党の統一教会癒着の全容解明、また、自衛隊の攻撃戦力化をすすめる年末「防衛3文書」および来年度超軍拡予算を撤回させること等が課題である。
 それらに応じないであろう岸田政権を国民総決起で年内退陣へ追い込み、物価高騰からの生活防衛、日米共同作戦撤回と東アジア外交による平和構築、これらを進めなければならない。
 世界では、9月30日のプーチン政権による東部4州「併合」強行によって、ウクライナ戦争がいっそう泥沼化しつつある。ロシア・米NATOの覇権争奪に反対し、東アジアでは戦争は起こさせない、その国際民衆連帯がいっそう問われている。(編集部)

9・27国葬
 同時刻に国会正門前大行動
  1万5千人が国葬糾弾

 9月27日、安倍国葬が日本武道館で開始された午後2時と同時に、国会正門前の一帯では、安倍元首相「国葬」反対!9・27国会正門前大行動が開催され、1万5千人の大結集となった。主催は、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委が呼びかけの、安倍元首相の「国葬」に反対する実行委。
 2時前にはもう、正門近くの歩道や庭園内は参加者で大混雑しており、2015年安保法制闘争以来の久々の盛況であった。
 菱山南帆子さん(9条壊すな実行委)が主催者挨拶。「今日は自民党のお葬式だ。カルトとの構造的癒着、そのキーマンが安倍だった。また弔問外交と言うが、東アジア外交を壊したのも安倍だった。しかし、その安部を引き継ぎ岸田首相らが意図した国葬は、すでに破綻した。私たちが勝った。これから岸田政権打倒へ向かう。今日の大結集は、民主主義の巻き返しだ!」と高揚したアピール。
 安倍国葬では黙祷時刻の2時10分頃には、「私たちは黙祷しない!」として、「黙祷強制するな!」「民主主義取り戻そう!」等のコールの大合唱となった。
 国会野党からは、社民・福島みずほ、沖縄の風・伊波洋一(メッセージ)の両参院議員。立憲民主・近藤昭一、共産・志位和夫、れいわ・櫛渕万里の各衆院議員が発言。志位氏は、「岸田政権は強行してしまえば済んだことになるとタカをくくっているが、国葬という憲法違反への追及は続く。闘いはこれから」と強調した。
 市民からの発言が続いた。田中優子さん(法政大前総長)は、「国葬は大日本帝国憲法の遺物。自由と権利は、国民の不断の努力なしには実現されない」と憲法第12条に沿って訴えた。
 国葬当日、この国会正門前行動を最大として、都内では多くの反対行動が続出した。このかん新宿西口などで行動を重ねてきた、安倍「国葬」やめろ!市民集会実行委の人々は、正午すぎ・日比谷公園中幸門に約一千人を集め、鎌田慧、落合恵子、佐高信さんらが発言して銀座デモを行なった。
 東京・全国で安倍国葬反対が大きく可視化され、安倍元首相を権威づけて自公政権に国民統合を計ろうという、支配層の目論見はボロボロになった。(東京W通信員)


9・23、9・27国葬反対!共同行動
  
会場にデモ迫る

 安倍「国葬」に反対する諸行動が、全国各地で様々な形態を取りながら広がりを見せた。「国葬」当日、会場とされた東京・日本武道館に向けたデモも数多く取り組まれた。資本主義を超える新しい時代を拓く反戦実行委員会(反戦実)も参加する「国葬反対!安倍元首相の死を悼まない!共同行動」が主催し、呼びかけた集会とデモは、9月23日と当日の27日に行なわれた。この共同行動には次々と参加を表明する団体、個人が名乗りを上げてきた。
 9月23日東京・新橋駅前SL広場においては、祭日の夕刻ということもあり、小雨が降っていたにもかかわらず、当初参加者は100名程度と考えられていたが300名が参加し広場一杯となった。若者も多数参加する中で、リレートークと銀座デモが行なわれた。リレートークでは、司会の開始宣言に続き、まず主催者挨拶を共同行動の池田さん。池田さんは、首相岸田が安倍の銃撃死を利用し、改憲や戦争挑発への道を開くため「国葬」なるものを行なおうとしていると正しく批判をした。
 このあと以下のの団体から発言。沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志、国葬させない女たちの会、天皇制問題情報交換会、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、都教委包囲ネット、反戦実の各団体が、自分たちの取り組みと国葬反対の決意を発言した。反戦実からは、「このように多くの人をこの闘いに参加させているのも、『国葬』に反対する声が大多数であるため」とし、最後まで先頭で闘い抜くことが表明された。
 デモは、西銀座通りを東京駅に向かって行なわれた。小雨にもかかわらず、人通りも多い中、デモ隊に対して好意的な反応が多々見受けられた。
 9月27日の国葬当日、この共同行動は正午から、会場・武道館に向けたデモ行進を行なった。デモ前集会は、武道館へ向かう靖国通りからほんの少し入った神田・錦華公園で行なわれた。平日の午前にもかかわらず、小さめの公園とも言えるが人びとが次々と集まり、一杯と言える状況を呈するほどで集会が開始された。司会は共同行動の大西さんで、各発言は、都教委包囲ネット、フリーター全般労組、大阪の「やめろ!安倍国葬実行委員会」、国葬させない女たちの会、(飛び入りの)中央大学学生、武器取引反対ネットワーク、一坪関東、アジア共同行動の各団体・個人が行なった。発言はできなかったが、各地方からの参加者も目立った。またマスコミ関係もNHKをはじめ韓国の報道機関も取材に来ており、この行動に対する注目の高さも際立った。
 デモ出発時には600名(主催者発表)に達しており、先頭に宣伝カー、第二梯団の後部にサウンドカーをつけ、歌舞音曲で「国葬」に対抗する民衆側の「祭り」を表現した。デモ隊は九段下で飯田橋方面に右折を余儀なくされたが、そこでの右翼とおぼしき輩の妨害を跳ね除け、最後まで「祭り」を貫徹した。
 デモ終了後、反戦実など多くの人が国会正門前行動に合流した。(東京Ku通信員)


11・9尾澤さん初公判

 韓国サンケン闘争支援で弾圧・起訴された尾澤孝司さんの公判が、11月9日から始まる。注目と支援を。埼玉地裁(浦和駅下車)で午後1時半時開廷。