年頭アピール

  資本主義は終わりだ!
 自治・連帯・共生の助け合い社会へ


 旧年は丸一年を通じて、新型コロナ災害に日本と世界がおおわれた一年だった。新年2021年はこれをふまえ、社会と政治の根本的変革へ向けた、労働者人民の闘いの新しい重要な踏み出しの年となる。
 旧年11月の労働者共産党・第8回大会は、「情勢・任務決議」(前号に全文掲載)の中で次のように述べている。
 人類社会は、ブルジョア国家と資本主義の下では社会が崩壊し、存立できなくなるところにきている。「新型コロナ世界的大流行」は、そのことを人々に気付かせ、また加速した。我々は旧体制の解体を目指すとともに、生きるために新しい社会を創造する人々の運動を発展させていかねばならない、と。
 つまり成長主義を脱し、資本主義を「卒業」すべき時が来た、こうした思考と主張はしだいに大きくなっている。我々の闘いが、菅政権打倒や個々の課題に対応するだけではなく、時代の大局的な認識をもって、その連帯を拡大していくべき時である。
 さて旧年、アメリカでは11月大統領選挙で共和党トランプが敗北し、バイデン民主党政権が1月に発足する。しかし日本では、安倍継承を掲げる菅政権に権力が横流しされ、自公政権が続いている。
 新年はまず、この菅自公政権を打倒して、当面の「政権交代」をかちとること、その過程を通じて、新しい社会を目指す「第3極政治勢力」を台頭させることが課題である。その推進軸としての新しい左派共同政治勢力の建設が、いよいよ問われてくる。
 遅くとも10月までには解散・総選挙が実施されるが、菅政権は発足3カ月余で早くも行き詰まってきた。安倍政権はコロナ対策で人心を失ったが、菅政権も同様になりつつある。菅政権は、新自由主義を復活させ、コロナ対策は小出しでごまかしてきたが、「勝負の3週間」なるものに大失敗、12月のかってない感染拡大を招いてしまった。菅政権は12月14日、ようやく「GoToキャンペーン」の全面停止策に転じたが、停止実施は年末年始で、即時停止ではないというチグハグさ。このかんの経済刺激優先策が感染拡大を招き、年末年始を当てにしていた観光・飲食業界に、かえって打撃を与える結果となった。
 もう、追い込まれ解散しかない。今夏予定の東京五輪も、「インパール作戦」の大惨事である。
 このコロナ災害に、我々労働者共産党はこのかん、次のように対処してきた。
 ①コロナ災害はグローバル資本主義の産物であり、持続不可能な資本主義に代わり、新しい社会を日本・世界で実現する必要があること、この体制選択問題を真正面から意識的に押し出す、②反権力・反政府の抗議活動に終始することなく、地域社会などでの具体的取り組みを重視し、社会立て直しの課題を押し出す、③政府の公助を断固要求しつつ、同時に国家依存路線に反対して、自治・連帯・共生の新しい社会主義の方向性を提起する、④災害格差を糾弾し、非正規労働者など労働者民衆自身の立ち上がりを重視する、⑤以上のような闘争と創造の活動を推進する中で、国家が強制し民衆運動の間においても広がった萎縮状況を打破していく、と。
 命と暮らしを守り、新しい社会を求めるこの闘いは一層重大化しつつある。本気で大きな勢力を作ろうとするならば、平易で大衆性があり、かつ時代を捉えた旗印を掲げねばならない。我々がとりあえず提案する旗印は、「自治・連帯・共生の助け合い社会」である。
 これは、党派を超えた共同の事業である。知恵と力を持ち寄って、新年の闘いを開始しようではないか!(了)


冬季特別カンパを訴える!
   第3極政治勢力を

 読者・友人の皆さん!
 新年ことしの課題は、アベ・スガ政治を一掃し、まずは情勢の転換をかちとることです。
 菅政権は、失策によるコロナ再々拡大をはじめ、まもなく下される玉城知事による辺野古工事変更「不承認」、12・4大阪地裁の大飯原発設置許可取り消し判決、再燃する「桜」違法問題等々で、すでにピンチです。学術会議任命拒否問題では、行革・民営化に問題を逸らそうとしても、追及から逃れることはできません。
 そして、菅打倒の闘いを通じて、労働者民衆じしんの政治隊列を強化することが課題です。新しい社会をめざす広範な「第3極」勢力、その推進力としての左派共同政治勢力、これらを進めることです。立憲民主党など資本主義改良派(第2極)とは当面、「的確な共闘・批判関係」が問われます。
 これらの闘いのために私たちは昨秋、第8回党大会を開きました。ご批判・ご支援をよろしくお願いします!
【カンパ送付先】郵便振替00160-4-174947新世界通信