11月「19の日」行動、国会前2600人
  最悪最長・首相安倍の
   「政治私物化」糾弾

 11月19日の夜、国会の衆参議員会館前で、安倍政権の改憲・戦争法などを許さない50回目の「19の日」行動が闘われ、2600名が参加した。主催は、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委と、安倍9条改憲NO!全国市民アクション。
 この日、安倍晋三による第一次を含む通算での首相在職日数が、戦前の桂太郎と並んで最長となった。しかし長期政権の驕りと腐敗が、首相公式行事「桜を見る会」の私物化問題として露呈する現況となっている。行動でも、「安倍首相による政治の私物化を許さない!」と強調された。
 高田健・総がかり共同代表が主催者挨拶、「11月21日で、与党提出の国民投票法改正案の採決がぎりぎりになる。強行採決は絶対にさせない。臨時国会での4項目の自民党改憲案提示も阻止する。2020年を全力で闘い、通常国会での改憲発議も阻止する。安倍政権が在職の長さを誇っても、ただひどいだけの政権だ。改憲でレガシー(政治的遺産)を遺すと言うが、打倒して最低の首相として歴史に遺そう」と訴えた。
 国会野党からは、沖縄の風・高良鉄美、立憲民主党・打越さく良、社民党・福島瑞穂、日本共産党・山下芳生の各参院議員、国民民主党・日吉雄太衆院議員が挨拶した。
 市民からのアピールでは、大学入試・英語民間検定試験と国数記述式の導入に反対して闘っている、当事者の田中真美さんが発言。「このかんツィッターで、英語民間試験導入に反対して国会や文科省前に行くことを呼びかけた。色いろな人々が集り、高校生も声を上げて、少しずつ世間の目が向いてきた。その結果、英語民間試験は延期になって良かったが、不安を感じている。萩生田文科相は、何が問題なのかを考えもせずに英語の試験をやり、記述式もやろうと、いぜんベネッセの下請け会社に出すことを追求している。ともに闘おう」と訴えた。
 さらに、私立・自由学園の高校2年生らも発言。「10・25に新宿のデモに参加して、多くの人たちが闘っていることにびっくりした。そして平和について考え合い、今の平和が沖縄県民の犠牲の上に成り立っていること、9条を守り平和を築いていく大切さに気付いた。『19の日』行動には若者がいない。若者も参加してがんばる」と表明し、大きな拍手。
 また、中東海域・自衛隊派兵の政府方針については、戦場ジャーナリストの志葉玲さんと、東海大の永山茂樹教授が断固反対を訴えた。
 最後に、以下を行動提起。
 12月3日、有楽町駅でウィメンズアクション。
 12月6日、北トピア6Fで、講演と『9条は世界の希望』上映会。
 12月12日、新宿駅西口で街頭情宣、午後6時半。
 12月19日、衆参議員会館前で「19の日」行動、午後6時半。
 未解決の森友・加計疑惑をはじめ、「桜を見る会」では公職選挙法違反など、安倍政権の腐敗は目を覆うばかりだ。12月9日会期末で、臨時国会での自民改憲4項目提示は阻止された。追い詰められた安倍政権を、通常国会を待たず打倒しよう。(東京O通信員)


参加しよう!釜ヶ崎越冬闘争
  労働者・住民のための新センターを!

 大阪・釜ヶ崎に、第50回越冬の闘いの季節が巡ってきた。耐震基準に満たないセンターを建て替えるというだけではなく、労働者・住民のための新しい施設に向けて、その闘いがすでに継続されている。共闘、連帯の意志を持つ仲間よ! そして釜ヶ崎をもっと知りたい仲間も! 釜ヶ崎に結集しよう!(関西I)

【越冬闘争日程概要】
 12月28日 第50回越冬闘争突入集会 午後6時~・三角公園。
 12月29日 臨泊・面接入所監視行動。
 12月28・30~1月5日 炊き出し。
 12月28日~1月5日 医療パトロール、布団敷き行動。
 12月30日~1月3日 人民パトロール行動。
 12月30日~1月3日 越冬まつり 連日午後・三角公園。
 1月2日 もちつき大会 朝9時~。
 1月2日 センター問題討論会 午前11時~ 主催・センターの未来を提案する行動委員会。
 1月6日 お礼参り(対府・市要望書行動)。

【釜ヶ崎講座企画】
 12月30日 釜講座・越冬闘争連帯行動デー 集合・午後5時半 釜ヶ崎日雇労働組合事務所。
1月3日 釜講座「新春・釜歩きツアー」 集合・昼12時半 釜ヶ崎日雇労組事務所前参加費500円。


控訴審闘争の課題は?
  東電刑事裁判・逆転有罪判決めざして11・11集会

 「無罪判決をこのまま確定させることは、著しく正義に反する」。
 石田省三郎弁護士をはじめとした指定弁護士は、この怒りの声明を発して9月30日、東京高裁に控訴。福島第一原発事故での東京電力旧経営陣の刑事責任を問う闘いは、新たなステージへと突入した。
 裁判所は、上級にいくほど権力的になるなど、上級審での裁判には困難がともなう。それでも福島原発刑事訴訟支援団は、無念の死を遂げた被害者と遺族・被災者との思いを共有し、逆転有罪判決を実現すべく11月11日、都内の参院議員会館講堂で、「11・11地裁判決を許さず逆転有罪判決をめざす集会」を開催し、約250名が参加した。
 これは、指定弁護士の活動を支え、大衆的大動員で地裁判決を覆すためのキックオフ集会である。
 東京地裁の不当判決を覆すには、地裁の時と同一の指定弁護士チームの選任や、東京高裁の裁判官による福島第一原発と双葉病院等の現地検証の実現、指定弁護士による追加の立証が求められる。また、公判日には、高裁を包囲するほどの大衆の決起が必要となる。これなくして、高裁の固い扉をこじ開けるのは難しい。
 東京地裁・永淵健一裁判長は、被害の事実を徹底して軽視し、原子力行政に忖度する判決を言い渡した。
 控訴審では、現地検証を実現し、裁判官には、双葉病院の入所者は放射線防護具を調達できずに避難活動が遅れたこと、救助作業が大量の放射性物質の漏洩によって中途で打ち切られたことなど、原子力災害による悲惨な実態に向き合うよう働きかけることが求められる。
 さらに追加立証のテーマは、以下のことが考えられる。①地震津波調査研究推進本部の長期評価、その信頼性、②山下調書の信用性(2008年2月16日の「御前会議」で山下和彦・中越沖地震対策センター長は、長期評価に基ずいて津波対策実施方針を被告人らに説明し、その方針が了承されたと供述している)、③防潮堤建設など結果回避措置が、いつまでに実現可能だったか、(従来東電が4年かかるとしていた工事期間は、沖合に2㎞もの大規模防波堤を築く行政手続の時間を含んでいる。陸上のみになった工事では、行政手続が不要、津波前完成の可能性を堀内証言は裏付けている)、④推本・津波データを社外にはひた隠しにし、国や県・有識者・他の電力会社に圧力をかけ、津波対策を先送りにした東電の工作など。
 これらについて真相の一層の究明が求められている。
 さて集会は、佐藤和良支援団団長の開会挨拶で開始。「9・19に不当判決が出た。これまでの司法判断を覆す原子力政策推進の判決だ。指定弁護士は控訴し、高裁での新たな闘いが始まった。東電を守るための不当判決であることを満天下に示す」と、決意表明した。
 大河陽子弁護士が発言。①深刻な被害に向き合わなかった誤り、②原発の安全性レベルを切り下げた誤り、③山下調書に示された真実を否定した誤り、④長期評価は、原子炉の停止を求めるほどの信頼性はないとした誤り、など地裁判決の7点の誤りを指摘した。これらは、逆転有罪判決実現の重要な論点になる。
 さらに海渡雄一弁護士は、「5名の指定弁護士を維持し、新たな立証計画を立てて裁判所を取り込まないと、覆すのは難しい。裁判開始まで半年以上かかる。最初の公判に大挙して詰めかけてほしい。2回あるか否かは分からない」と訴えた。
 また河合弘之弁護士は、「控訴して上級審で闘うのは大変だ。十から百倍の人々が押しかけて裁判官に圧力を掛けなければ、裁判の扉は開かない。闘いの真の目的は、東電に責任をとらせる闘争を通じて全原発を廃炉にすることだ。原発いらないの声を国民の中に浸透させよう」と発言した。
 リレースピーチでは、被害者遺族の菅野さんが、「大津波は予見可能か否か以前に、原発設置者は、事故が絶対起こらないよう安全性を確保しなければならない。被害者救済こそが裁判官の仕事」と怒りの発言。京都へ避難した宇野さんは、「37回の公判で明確になった真実を闇に葬らせてはならない。人々に伝え、司法を動かそう」と呼びかけた。
 集会は最後に、有罪判決実現に決起を訴えるアピールを発して終了した。
 なお支援団は、高裁・地裁前宣伝行動(12月11日また1月23日・午前8時半、3月3日・正午)への参加と、映画『東電刑事裁判・不当判決』の上映運動を呼びかけている。
 地裁判決は、「絶対的安全性の確保までを前提としていない」と判断し、「災害が万が一にも起こらないように原発の安全性を確保しなければならない」とした伊方原発訴訟・最高裁判決(1992年)を否定した。安全性レベルの切り下げは、悲惨な原発事故を今後もひき起こす。
 不当判決許さず、闘いを高揚させ逆転有罪判決をかちとろう、全原発廃炉に向けて。(東京O通信員)


皇居へ向かって11・14抗議行動
  違憲の大嘗祭やめろ!

 11月14日、東京駅の丸の内駅前広場の一角で、「ナイトイベント大嘗祭反対@トーキョウ・ステーション」が行なわれ、約150人が参加した。主催は、諸団体・個人による終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワーク(略称おわてんねっと)。
 この行動は、夕闇迫る6時半、新天皇が「神になる」大嘗祭の中核儀式とされる「大嘗宮の儀」が始まるのと、同時進行で開始された。また、その皇居東御苑の会場まで900mという近接地で行われたため、意気の上がる大嘗祭反対行動となった。
 これに対し警察は、近くで極右数名が「殺せ殺せ!反天連」などと騒いでいる殺人教唆現行犯を放置しつつ、反天皇制の行動に対しては、二百名以上の私服・制服を動員して集会の四方を取り囲む不当規制。警官隊の隊列で、「天皇ヤメロ、即位反対」と大書した大横断幕やプラカードを通行人から見えにくくする等の、不当な妨害行為を続けた。天皇制にまつろわぬ者は弾圧し、隅っこに追いやり、殺す、これが天皇制の今も昔も変わらぬ本質である。
 しかし参加者は不当規制を許さず、皇居へ向かって、「大嘗祭ヤメロ!」「神様ぶるな!」「政教分離守れ!」「税金かえせ!」などのコールを叩きつけながら、集会を貫徹した。税金かえせ!と言うのは、大嘗祭だけで27億円もの血税が違法支出されるからである。
 警官が封鎖状態にしても、音声は封鎖できない。天皇制に反対するコールや演説は、会社帰りのサラリーマンなどに充分届いたと思われる。
 主催者挨拶で、おわてんねっとの大森さんは、「今日の参加者数はこの程度ですが、私たちの背後には、天皇制をよしとしない全国の人々がいます。そして天皇制によって殺され、奪われてきたアジアの人々がいます!」と述べた。
 このかんの一連の天皇代替わり反対行動は、日本にも君主制廃止の闘いが健在であること、それがまた、昨今の朝鮮半島をはじめとする東アジア民衆力量の大きな台頭、これと不可分に連動するものであることを力強く示すものであった。(東京W通信員)