11・3憲法集会in国会正門前に約1万人
  改憲阻止と韓国敵視打破は一体

 日本国憲法公布記念日の11月3日、東京、大阪をはじめ全国各地で、安倍9条改憲などに反対する行動が展開された。
 東京では午後、国会正門前を中心に、「安倍改憲発議阻止!辺野古新基地建設やめろ!東北アジアに平和と友好!」を掲げて「11・3憲法集会」が行なわれ、主催者発表で約1万人が集まった。主催は、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委、安倍9条改憲NO!全国市民アクション、3・1朝鮮独立運動100周年キャンペーンの3者。
 主催者挨拶で小田川義和さんは、最近の事例(嘉手納基地での米軍パラシュート降下訓練の強行、民間英語入試の撤回、安倍政権2閣僚の相次ぐ辞任)をとりあげ、「まさに民主主義ってなんだ!という事態。改憲ではなく、憲法を具体化することが国会議員の責任。憲法審査会を動かすことより、日米地位協定を改正することが先決だ!」と訴えた。
 国会野党からは、社民・福島瑞穂参院議員、共産・穀田恵二衆院議員、立憲民主・逢坂誠二衆院議員が連帯挨拶を述べた。
 大きな拍手の中、韓国代表団6名が檀上に上がり、紹介された。
 最初に、「安倍糾弾市民行動」のパク・ソグンさん(韓国進歩連帯)が挨拶。「昨年10月30日、大法院は戦犯企業に対して判決を下した。判決は、①韓国併合は違法であり無効である、②韓日請求権協定の下でも違法行為被害者の賠償請求はできる、であった。これは、人道に反する罪に時効はないとする国際法の流れに沿ったものだ。」「安倍首相はこれを取り消せと言っているが、韓国は法治国家、最高判決をどうやって無効にできるのか! 安倍は旧い韓日関係を守ろうとしているが、今からでも遅くはない、判決を尊重し、民衆が望む新しい韓日関係に臨むべきだ。」「また、無条件で朝日正常化を進めるべきだ」。
 さらにパクさんは、こう述べた。「GSOMIAは、そのままにしていたら韓日の軍事同盟になってしまう危険なものだった。韓日市民の連帯で、韓日GSOMIAを終わらせよう! 韓日市民の連帯で、辺野古新基地をやめさせ、冷戦を終らせて東アジア平和体制を創ろう!」と。
 次に、「東アジア平和会議」のイ・プヨンさんが、日本の憲法9条について語った。「9条は、人類の公共資産ともいえるもの。9条を守ることは、東アジアの平和を守ることだ。東アジアの平和のために、安倍政権の9条改憲と韓国敵対政治を転換させねばなりません」と。
 各運動からは、フラワーデモの北原みのりさん(作家)、矢野秀樹さん(百周年キャンペーン)、辺野古新基地建設阻止の現況について山本隆司さん(オール沖縄会議)、杉浦ひとみさん(安保法制違憲訴訟)、千葉真さん(安保法制反対学者の会)が発言した。
 最後に、高田健さん(9条壊すな実行委)が、11月19日行動や、憲法審査会動向に応じた緊急行動などを行動提起して、終了した。
 9条改憲阻止と韓国敵視政治打破とは一体の闘いである、これをよく示した行動であった。(東京A通信員)
 
 
韓国・沖縄民衆と連帯し、安倍を倒そう!10・25新宿デモ
 日韓民衆連帯の結集軸に

 10月25日、東京では安倍政権の韓国敵視政治を打ち破ることをメインテーマとして、「韓国・沖縄民衆と連帯し、安倍を倒そう!10・25新宿デモ」が行なわれた。関東はこの日も大雨、雨がまだ残っている中、高校生から老人まで約60名の仲間たちが結集し、夜の新宿駅一周のデモ行進を行なって安倍打倒!をアピールした。
 この行動の呼びかけは、アジア共同行動日本連絡会議(AWC)、沖縄文化講座、労働運動活動者評議会、日韓民衆連帯委員会、戦争法廃止・安倍たおせ!反戦実行委員会。
 まず、デモ起点の新宿アルタ前広場で、短時間の集会。
 司会のAWCの仲間が、「昨日首相官邸で、安倍首相は韓国の李首相と会談した。安倍は、『日韓関係をこのまま放置してはいけない』と他人事のように語ったが、原因を作ったのは安倍だ。韓国の大法院判決を国際法違反だなどと決めつけ、8・2閣議決定で経済報復を決定した。しかし、個人請求権が残っていることは、従来日本側も認めていた。安倍は、被害者個人の人権回復を完全に否定し、大きな逆流を引き起こした。安倍を倒さなければ、東アジアの平和はない!」と訴えて、本行動の趣旨を示した。
 在日韓国民主回復統一連合の宋世一(ソン・セイル)さんが、以下のように連帯アピール。韓日条約・韓日請求権協定は、東西冷戦のさ中、アメリカが米韓日の結託を作るために、日本側が朝鮮植民地支配を合法としたままで、韓日に結ばせたものであった。しかし近年、ようやくこの韓日条約の旧体制が崩れ始めた。ロウソク革命が起き、文在寅(ムン・ジェイン)政権が登場し、南北が統一へ動き出した。さらに文政権が韓日軍事情報包括保護協定GSOMIAの終了通告を断行し、米韓日の軍事結託も崩れてきた。これらロウソク革命の成果は、皆さんの安倍打倒の闘いと呼応しながら、必ず統一コリア、新しい東アジアの実現へと進んでいくであろう、と。
 続いて、辺野古新基地建設阻止の闘い等について、諸団体が発言。沖縄文化講座の仲間は、沖縄県が、その「埋立撤回」を国が違法に取り消したことを訴えた2つの裁判について報告。国関与の違法性を問う訴訟は10月23日、不当判決の暴挙。埋立撤回の正当性を含めて主張する抗告訴訟のほうは、8月7日に提訴され、那覇地裁に厳正審理・公正判決を求める団体署名が展開中。
 辺野古埋立ては、軟弱地盤で完成の見込みのない埋立て工事に、何兆円も投じられようとしている。埋めるな!首都圏蓮の主催で行なわれる「10・26~11・10辺野古に基地はつくらせない行動、税金をじゃぶじゃぶ無駄使いするなキャンペーン」と11・10渋谷デモ(2時半・代々木公園ケヤキ並木)、などが紹介された。
 仲間たちは、「安倍政権は朝鮮半島統一をじゃまするな!」「元徴用工被害者に謝罪と賠償を行なえ!」「経済報復撤回せよ!」、および「辺野古埋立て止めろ!」、さらに「天皇即位式・大嘗祭反対!」などのスローガンを叫んで、デモ行進に移った。
 日韓条約体制そのものが打破されねばならない、そういう行動の結集軸が立てられた新宿デモであった。(東京W通信員)

 
国際反戦デー10・20大阪、10・27京都
 安倍打倒へ京都共同行動

 10・21は、ベトナム反戦に始まる国際反戦デー。
 大阪では10月20日の午後、エル大阪で、「10・20とめよう戦争への道、めざそうアジアの平和2019関西の集い」が行なわれ、約600名が参加した。メインスローガンは、「自衛隊をホムルズ海峡に行かせるな!海外派兵反対!改憲を断念させよう!」。
 主催は、大阪平和人権センター、戦争あかん!基地いらん!関西のつどい実行委、戦争させない千人委員会・大阪の3者共催。
 講演が、屋良朝博さん(沖縄3区衆院議員、国民民主党)から「日米地位協定の抜本的見直しを」として、また、半田滋さん(東京新聞論説兼編集委員)から「安保法制下の大軍拡を問う」として行なわれた。
 連帯アピールが、不当大弾圧と闘う全日建連帯関西生コン支部、日韓・日朝連帯の課題で韓統連大阪本部、など4団体から行なわれた後、参加者は西梅田公園までデモ行進を貫徹した。
 続いて10月27日の午後、京都・丸山公園で、「変えよう!日本と世界、第13回反戦・反貧困・反差別共同行動in京都」が行なわれ、420名が参加。主催は、同共同行動実行委員会。
 今年のメインスローガンは、「東アジアの平和を妨害し、差別と分断を助長し、政治を私物化する安倍政権を打倒しよう!9条改憲阻止!」。
 仲尾宏さんの主催者挨拶の後、連帯挨拶が、中北龍太郎さん(関西のつどい共同代表)、朴実さん(京都東九条CANフォーラム代表)、服部良一さん(元衆院議員)から行なわれた。
 特別アピールとして、関西生コン支部が、「権力の闘う労働組合つぶしと対峙し、働く仲間の先頭に立つ」と決意表明し、また、マーク・ラッドさん(社会運動家)が、1960年代から70年代の米国学生運動リーダーとして、その教訓などを語った。
 講演が、知花昌一さん(真宗大谷派僧侶)から「沖縄と『日の丸』そして天皇代替わり―沖縄の30年前と今」として、また、菅孝行さん(評論家・劇作家)から「独裁色を強める安倍政権と、どう闘うのか」として行なわれた。
 参加者は、インターナショナルを歌って集会を締め、京都市役所前までデモ行進を貫徹した。
 安倍政権は、朝鮮植民地支配の反省・謝罪を真っ向から否定し、徴用工・「慰安婦」問題などの解決要求を力ずくで抑え、また、朝鮮学校では補助金を取り上げ、幼児教育をふくめ無償化から排除して民族教育をつぶそうとしている。
 これは、戦争への道である。安倍政権を一刻も早く打倒しよう!(関西N通信員)