戦争法強行成立から4年
 改憲布陣の安倍改造内閣打倒
    9月「19の日」行動、国会前に3千人

 海外で米軍と共に戦争をする集団的自衛権行使の容認、これを柱とする戦争法(安全保障関連一括法)の強行成立からちょうど4年目の9月19日、48回目の「19の日」行動が衆参議員会館前で行なわれ、主催者発表で3000人の労働者市民が結集した。主催は、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委と、安倍9条改憲NO!全国市民アクション。
 安倍首相は、7月参院選挙での改憲勢力3分の2割れにこりず、これに対抗して9月11日、「困難な挑戦だが、必ず成し遂げる」と任期中の改憲を表明し、改憲布陣の第4次安倍再改造内閣を発足させた。
 これについて、「19の日」行動主催挨拶の小田川義和さん(憲法共同センター)は、「参院選では改憲を認めない民意が示されたが、安倍政権は、改憲を成し遂げる決意だなどと語っている。改憲反対の世論は50%超。これからも戦争法廃止・改憲阻止で闘い抜こう」と訴えた。
 国会野党からは立憲民主・佐々木隆博衆院議員のほか、社民党・福島瑞穂、国民民主・木戸口英司、日本共産党・田村智子の各氏が発言。佐々木さんは、「今日は48回目、何としても戦争法を廃止させる。安倍政権は、愛国心を煽り立てて韓国への差別を続けている。日米交渉では譲りにゆずって、韓国には敵対する。兵器のばく買いより、韓国市民との連帯こそが大切だ」とアピールした。
 連帯挨拶では、安保法制に反対するママの会(千葉)の谷口さんが発言。「武器の見本市が幕張メッセで6月に強行され、11月にも開催されようとしている。これに反対して、防衛省抗議行動やヒューマンチェーン、署名活動を実施した。誰の子どもも殺させない!」とアピールした。
 憲法学の清水雅彦・日本体育大学教授は、「自民党改憲案は、人権に公益に反しない限りと枠をはめている。国家が優先し、人権を抑制して良いと考えている。北海道で、自民党の選挙演説で野次った人を警察が排除した。警察こそ罪を問われるべきだ」と指摘した。
 安保法制違憲訴訟女の会の柚木さんは、「16年8月15日に、女性だけで安保法制は違憲だと提訴し闘っている。福島瑞穂さんはじめ13人の証人申請をし、12月13日から来年1月にかけて証言する予定だ。また最高歳判事は15人中、女性はたった一人。半分にするよう求めていく」と発言した。
 最後に、総がかり実の高田健共同代表が、「この4年間、国会前と全国で闘ってきた。我々は諦めない。第4次安倍政権は、改憲シフトを鮮明にした。市民と野党の共闘、そして闘争でこの安倍政権を倒す。東アジアの平和のために!」と発言しつつ、以下を行動提起。
・10月4日 臨時国会開会日の緊急行動、正午・衆参議員会館前。
・10月19日 「19の日」行動、午後3時・衆参議員会館前。
・ 11月3日 「11・3全国統一行動」、国会前(韓国からも参加予定)。
 安倍政権の悪あがきを許さず、戦争法廃止・改憲阻止の闘いで、安倍を完膚なきまで叩きつぶそう!(東京O通信員)


戦争・治安・改憲NO!霞ヶ関デモ
   許さない!集会・デモ・
  表現の自由への不当規制


 10月1日、東京の中央官庁街・霞ヶ関で、「戦争・治安・改憲NO!10・1霞ヶ関デモ」が行なわれ、約80名が参加した。主催は、破防法・組対法に反対する共同行動、戦争法廃止・安倍たおせ!反戦実行委などによる同総行動実行委員会。
 行動は、「ストップ安倍の暴走・つぶせ改憲!」を始め、「辺野古新基地建設・琉球弧の軍事要塞化反対!」「安倍は戦争・緊張挑発の朝鮮半島政策をやめろ!韓国への経済報復をやめろ!」「ホムルズ海峡派兵反対!大軍拡を阻止するぞ!」「秘密法も盗聴法も共謀罪もいらない!」「即位の礼・大嘗祭・東京五輪戒厳態勢を許さないぞ!」「政府・行政は表現の自由侵害をやめろ!」「日の丸・君が代強制反対!授業料無償化で朝鮮高校排除をやめろ!」「東海第二原発再稼働阻止!」「精神医療を治安の道具にするな!」など各省庁への要求を掲げて、夜の官庁街をデモ行進した。
 デモ出発前の日比谷公園霞門前の集会では、大軍改と基地強化にNO!アクション2019、終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワーク、表現の自由を市民の手に!全国ネットワーク、都教組ネット、破防法組対法共同行動の5団体が発言した。
 表現の自由全国ネットの仲間は、「私たちのネットは7月に発足したが、脅迫犯罪による8月3日『表現の不自由展』中止という事件が起き、闘いが続いている。政府・文化庁に補助金打ち切りを撤回させ、謝罪させなければならない!」と訴えた。
 組対法共同行動の石橋さんが、「事前に都公園課から①通行路を確保せよ、②旗ざおを降ろせ、③マイクを使うな、と規制が入った。①は応じるが、②③は不当規制だ」と報告していたら、その発言中に公園課の役人が出て来て、実際に集会妨害を始めたので、みんなビックリ。
 抗議のシュプレを上げて、都の妨害を撃退した。昨年の新宿区公園使用規制に始まり、今月天皇即位式、来秋東京五輪へ向けて、集会・デモ・表現の自由への不当規制が露骨になってきている。言論だけではなく、行動で跳ね返す必要がある。(東京W通信員)

 
9・8関西新空港反対!泉州現地集会
 開港以来の汚水放流が発覚

 9月8日、関西新空港反対!泉州現地集会が、泉南市岡田浦にて約50人の参加で行なわれた。主催は、泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会。
 今集会では、開港以来25年も隠蔽されて続けてきた汚水処理の問題が、大きく追及された。大阪国際空港(伊丹)の騒音問題を解決するため、「公害問題のない」ものとして環境問題を大前提に作られた関西新空港であるが、空港内で使用された水を、水処理経路を経ずに、違法に大阪湾に放流していたことが今年明らかになった。
 同集会のシュプレヒコール「海を汚すな!」を、徹底的に訴えなければならないだろう。
 また、気候変動に対しての具体的な対策として世界的に注目されている「航空機から代替手段へ」の運動も、住民連絡会の基調で提案された。1キロ移動した場合、一人当りで航空機は、鉄道利用の5倍近くの二酸化炭素量を排出するという事実も紹介された。
 そして、軍事空港はいらない!南西諸島の軍事基地化反対!自衛隊配備を許すな!などのスローガンも確認された。
 その後、関西三里塚闘争に連帯する会、東大阪連帯する会、釜ヶ崎日雇労働組合、神戸はんてんの会等からの連帯アピールの後、炎天下、樽井駅までのデモが行なわれた。
 私事だが、私は数日後、出くわした知人にこの集会に参加した話しをした。辺野古支援を始め様々な活動をしている人だが、「関西新空港や成田空港問題について、今も行動があるとは知らなかった」と言われた。関西新空港に反対する行動の長い歴史、現在の空港問題などについて、改めて訴える機会が必要だと私は感じた。(投稿N)